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公開番号
2025033896
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023139918
出願日
2023-08-30
発明の名称
カーボンインク、電子部品及びその製造方法
出願人
信越ポリマー株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C09D
11/106 20140101AFI20250306BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】スクリーン印刷によって細い導電配線を形成することが可能な、カーボンインクと、そのカーボンインクを用いた電子部品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の第一態様は、1種以上の炭素粒子と、ポリビニルピロリドン(PVP)と、溶剤と、を含むカーボンインクである。好ましい態様は、黒鉛及びカーボンブラックと、第1のポリビニルピロリドンと、エチレングリコールと、第2のポリビニルピロリドンとを含むカーボンインクである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
黒鉛及びカーボンブラックと、エチレングリコールと、第1のポリビニルピロリドンと、第2のポリビニルピロリドンとを含むカーボンインクであり、
前記第1のポリビニルピロリドンの分子量は、前記第2のポリビニルピロリドンの分子量よりも少なくとも2倍以上大きく、
前記第2のポリビニルピロリドンは、ビニルピロリドンに由来する繰り返し単位のみを有していてもよいし、ビニルピロリドンの他に炭素数3~6のαオレフィンに由来する繰り返し単位を有していてもよく、
前記第2のポリビニルピロリドンにおけるビニルピロリドンに由来する繰り返し単位が有する水素原子の一部はアルキル基によって置換されていてもよい、カーボンインク。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記第1のポリビニルピロリドンとして、K値が90以上のポリビニルピロリドンを含む、請求項1に記載のカーボンインク。
【請求項3】
前記第2のポリビニルピロリドンとして、分子量が60,000以下のポリビニルピロリドンを含む、請求項1に記載のカーボンインク。
【請求項4】
前記第2のポリビニルピロリドンとして、ビニルピロリドンの他に炭素数3~6のαオレフィンに由来する繰り返し単位を有し、かつ、前記ビニルピロリドンに由来する繰り返し単位が有する水素原子の一部はアルキル基によって置換されている、請求項1に記載のカーボンインク。
【請求項5】
前記カーボンインクの不揮発成分の総質量に対する、前記黒鉛及び前記カーボンブラックの合計の含有量が、80質量%以下である、請求項1に記載のカーボンインク。
【請求項6】
前記第1のポリビニルピロリドンの含有量100質量部に対する、前記第2のポリビニルピロリドンの含有量が、50~100質量部である、請求項1に記載のカーボンインク。
【請求項7】
前記黒鉛及び前記カーボンブラックの合計の含有量100質量部に対する、前記第1のポリビニルピロリドン及び前記第2のポリビニルピロリドンの合計の含有量が、10~100質量部である、請求項1に記載のカーボンインク。
【請求項8】
前記黒鉛及び前記カーボンブラックの合計の含有量100質量部に対する、前記エチレングリコールの含有量が、100~240質量部である、請求項1に記載のカーボンインク。
【請求項9】
スクリーン印刷によって基材上に、請求項1~8のいずれか一項に記載のカーボンインクの硬化物からなる1本以上の導電配線を形成する工程を備えた電子部品の製造方法であって、
前記導電配線は前記基材上において互いに平行に配置されたラインアンドスペースの導電パターンを形成し、前記導電パターンを構成する少なくとも1本の導電配線の線幅が0.05~0.20mmであり、前記導電パターンを構成する少なくとも1ヶ所のスペース幅が0.05~0.20mmである、電子部品の製造方法。
【請求項10】
基材と、前記基材上に形成された導電層とを備えた電子部品であって、前記導電層は請求項1~8のいずれか一項に記載のカーボンインクの硬化物によって形成されている、電子部品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーボンインク、電子部品及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、金属や炭素等の導電性粒子を分散剤に分散した導電性ペーストは、電極や電子回路の形成、プリント配線基板のスルーホール接続、プリント配線のクロスオーバー、半導体素子のマウント、ヒートシンク等の放熱部材の接着等の多岐にわたる用途で使用されている。例えば、導電性ペーストを種々の基材上に塗布又は印刷し、導電性塗膜を形成した後、これを加熱し乾燥硬化することによって、配線や電極を形成することができる。
【0003】
特許文献1には、金属粒子、滑剤としての脂肪酸エステル、及びエポキシ樹脂やアクリル樹脂等の熱硬化性樹脂を含む導電性ペーストが開示されている。金属粒子の分散性を高める目的で金属粒子を粉砕し、さらに金属粒子同士の凝集を防ぐための滑剤を添加することにより、導電性に優れた配線等を形成できるとしている。
【0004】
特許文献2には、金属からなるコア粒子の表面をカーボンで被覆した被覆金属粒子と、バインダー樹脂と、有機溶剤とを含む導電ペーストを使用した導電性回路の形成方法が開示されている。金属コア粒子がカーボンで被覆されているので、金属の酸化が抑制され、金属成分のマイグレーションを防止できるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2007-265802号公報
特開2018-022755号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示されたように金属粒子を主な導電体として使用すると、金属粒子の酸化が生じて導電性が低下したり、金属成分のマイグレーションが起きて配線同士の短絡が生じたりすることが懸念される。また、特許文献2に開示されたように金属コア粒子をカーボンで被覆することは、コスト増となるためユーザーに受け入れられない懸念がある。
【0007】
一方、本発明者らが検討したところ、導電体として炭素粒子(カーボン粒子)を含むカーボンインク塗料を調製する場合、導電性の向上を求めてカーボンインクに含まれる炭素粒子を増量すると、粒子同士の凝集が発生し、必要な印刷性が得られない問題があった。そこで、炭素粒子の含有比率を下げた場合でも、導電性(抵抗値)と印刷性が良好なカーボンインクの開発が求められていた。
【0008】
本発明は、スクリーン印刷によって細い導電配線を形成することが可能な、カーボンインクと、そのカーボンインクを用いた電子部品及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[1] 黒鉛及びカーボンブラックと、エチレングリコールと、第1のポリビニルピロリドンと、第2のポリビニルピロリドンとを含むカーボンインクであり、前記第1のポリビニルピロリドンの分子量は、前記第2のポリビニルピロリドンの分子量よりも少なくとも2倍以上大きく、前記第2のポリビニルピロリドンは、ビニルピロリドンに由来する繰り返し単位のみを有していてもよいし、ビニルピロリドンの他に炭素数3~6のαオレフィンに由来する繰り返し単位を有していてもよく、前記第2のポリビニルピロリドンにおけるビニルピロリドンに由来する繰り返し単位が有する水素原子の一部はアルキル基によって置換されていてもよい、カーボンインク。
[2] 前記第1のポリビニルピロリドンとして、K値が90以上のポリビニルピロリドンを含む、[1]に記載のカーボンインク。
[3] 前記第2のポリビニルピロリドンとして、分子量が60,000以下のポリビニルピロリドンを含む、[1]または[2]に記載のカーボンインク。
[4] 前記第2のポリビニルピロリドンとして、ビニルピロリドンの他に炭素数3~6のαオレフィンに由来する繰り返し単位を有し、かつ、前記ビニルピロリドンに由来する繰り返し単位が有する水素原子の一部はアルキル基によって置換されている、[1]~[3]のいずれかに記載のカーボンインク。
[5] 前記カーボンインクの不揮発成分の総質量に対する、前記黒鉛及び前記カーボンブラックの合計の含有量が、80質量%以下である、[1]~[4]のいずれかに記載のカーボンインク。
[6] 前記第1のポリビニルピロリドンの含有量100質量部に対する、前記第2のポリビニルピロリドンの含有量が、50~100質量部である、[1]~[5]のいずれかに記載のカーボンインク。
[7] 前記黒鉛及び前記カーボンブラックの合計の含有量100質量部に対する、前記第1のポリビニルピロリドン及び前記第2のポリビニルピロリドンの合計の含有量が、10~100質量部である、[1]~[6]のいずれかに記載のカーボンインク。
[8] 前記黒鉛及び前記カーボンブラックの合計の含有量100質量部に対する、前記エチレングリコールの含有量が、100~240質量部である、[1]~[7]のいずれかに記載のカーボンインク。
[9] スクリーン印刷によって基材上に、[1]~[8]のいずれか一項に記載のカーボンインクの硬化物からなる1本以上の導電配線を形成する工程を備えた電子部品の製造方法であって、前記導電配線は前記基材上において互いに平行に配置されたラインアンドスペースの導電パターンを形成し、前記導電パターンを構成する少なくとも1本の導電配線の線幅が0.05~0.20mmであり、前記導電パターンを構成する少なくとも1ヶ所のスペース幅が0.05~0.20mmである、電子部品の製造方法。
[10] 基材と、前記基材上に形成された導電層とを備えた電子部品であって、前記導電層は[1]~[8]のいずれか一項に記載のカーボンインクの硬化物によって形成されている、電子部品。
【発明の効果】
【0010】
本発明のカーボンインクは、従来の導電性ペーストと同様に使用することができ、金属粒子を含まずとも良好な導電性を示す導電配線等を形成することができる。また、スクリーン印刷によって高精細の導電パターン(例えばL/Sパターン)を形成することができる。また、炭素粒子は、耐候性や耐薬品性にも優れるので、本発明のカーボンインクによって形成した導電配線等は耐候性や耐薬品性に優れる。さらに、従来のカーボンインクよりも炭素粒子の含有量を下げた場合にも、上記の良好な特性を確保することができる。
本発明の電子部品の製造方法によれば、基材上にカーボンインクをスクリーン印刷することによって高精細のL/Sパターンを備えた電子部品を容易に製造することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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