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公開番号2025034648
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023141152
出願日2023-08-31
発明の名称MIP素子の製造方法
出願人信越ポリマー株式会社
代理人めぶき弁理士法人,個人
主分類H10H 20/854 20250101AFI20250306BHJP()
要約【課題】マイクロLEDの接着層への埋没を防止可能なMIP素子の製造方法を提供する。
【解決手段】複数のマイクロLED11,12,13を集積したMIP素子1の製造方法であって、黒色硬化性樹脂層と透明硬化性樹脂層と保護層25とがこの順に積層されている一体型封止シート2を、黒色硬化性樹脂層側の面が発光面14側に接するように複数のマイクロLEDに圧着する工程と、黒色硬化性樹脂層および透明硬化性樹脂層の内の少なくとも黒色硬化性樹脂層を複数のマイクロLED間に充填する工程と、黒色硬化性樹脂層および透明硬化性樹脂層を硬化させて黒色樹脂層30および透明樹脂層31とする工程と、電極から第4基板を分離し、黒色硬化性樹脂層を硬化させた黒色樹脂層の外部に電極を露出させる工程と、を含むことを特徴とするMIP素子の製造方法。
【選択図】図14
特許請求の範囲【請求項1】
複数のマイクロLEDを集積したMIP素子の製造方法であって、
前記複数のマイクロLEDの発光面側を第1基板上に固定する工程と、
前記複数のマイクロLEDにおいて前記発光面と反対側の面に位置する電極を、第2基板上の接着層であって前記第1基板を前記発光面から分離する際の衝撃を吸収可能なクッション性を有する第1電極接着層に固定する工程と、
前記発光面から前記第1基板を分離する工程と、
第3基板上の発光面接着層に、前記複数のマイクロLEDの前記発光面を固定する工程と、
前記電極から前記第2基板を分離する工程と、
第4基板上の接着層であって前記第1電極接着層よりも高硬度の第2電極接着層に、前記複数のマイクロLEDの前記電極を固定する工程と、
前記発光面から前記第3基板を分離する工程と、
黒色硬化性樹脂層と透明硬化性樹脂層と保護層とがこの順に積層されている一体型封止シートを、前記黒色硬化性樹脂層側の面が前記発光面側に接するように前記複数のマイクロLEDに圧着する工程と、
前記黒色硬化性樹脂層および前記透明硬化性樹脂層の内の少なくとも前記黒色硬化性樹脂層を前記複数のマイクロLED間に充填する工程と、
前記黒色硬化性樹脂層および前記透明硬化性樹脂層を硬化させる工程と、
前記電極から前記第4基板を分離し、前記黒色硬化性樹脂層を硬化させた黒色樹脂層の外部に前記電極を露出させる工程と、を含むことを特徴とするMIP素子の製造方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
複数のマイクロLEDを集積したMIP素子の製造方法であって、
前記複数のマイクロLEDの発光面側を第1基板上に固定する工程と、
前記複数のマイクロLEDにおいて前記発光面と反対側の面に位置する電極に、第2基板上の接着層であって前記第1基板を前記発光面から分離する際の衝撃を吸収可能なクッション性を有する第1電極接着層を接近させ、前記第1基板から前記発光面を分離すると共に前記複数のマイクロLEDを前記第2基板の前記第1電極接着層に固定する工程と、
第3基板上の発光面接着層に、前記複数のマイクロLEDの前記発光面を固定する工程と、
前記電極から前記第2基板を分離する工程と、
第4基板上の接着層であって前記第1電極接着層よりも高硬度の第2電極接着層に、前記複数のマイクロLEDの前記電極を固定する工程と、
前記発光面から前記第3基板を分離する工程と、
黒色硬化性樹脂層と透明硬化性樹脂層と保護層とがこの順に積層されている一体型封止シートを、前記黒色硬化性樹脂層側の面が前記発光面側に接するように前記複数のマイクロLEDに圧着する工程と、
前記黒色硬化性樹脂層および前記透明硬化性樹脂層の内の少なくとも前記黒色硬化性樹脂層を前記複数のマイクロLED間に充填する工程と、
前記黒色硬化性樹脂層および前記透明硬化性樹脂層を硬化させる工程と、
前記電極から前記第4基板を分離し、前記黒色硬化性樹脂層を硬化させた黒色樹脂層の外部に前記電極を露出させる工程と、を含むことを特徴とするMIP素子の製造方法。
【請求項3】
前記第2電極接着層から分離後の前記電極に、外部から前記マイクロLEDに通電可能とする導電層を形成する工程を、さらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載のMIP素子の製造方法。
【請求項4】
前記マイクロLEDを3つ備え、それぞれの前記マイクロLEDは赤、緑および青に発光するLEDであることを特徴とする請求項1または2に記載のMIP素子の製造方法。
【請求項5】
前記黒色樹脂層の高さが、前記複数のマイクロLEDの高さの0.1~0.9倍であり、前記透明硬化性樹脂層を硬化させた透明樹脂層の高さが、前記複数のマイクロLEDの高さの0.1~5.0倍であることを特徴とする請求項1または2に記載のMIP素子の製造方法。
【請求項6】
前記保護層が、ガラス層であることを特徴とする請求項1または2に記載のMIP素子の製造方法。
【請求項7】
前記ガラス層の厚さが30~70μmであることを特徴とする請求項6に記載のMIP素子の製造方法。
【請求項8】
前記保護層が樹脂層であることを特徴とする請求項1または2に記載のMIP素子の製造方法。
【請求項9】
前記樹脂層は、MIP素子を保護するハードコート層と、前記ハードコート層を支持する支持フィルム層とを少なくとも積層した層であることを特徴とする請求項8に記載のMIP素子の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、MIP素子の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)は、ミニLEDやマイクロLEDのように、近年小型化の傾向にある。LEDをディスプレイに用いる場合、発光単位を小さくすることで、高精細化、高解像度化、画質の向上などが期待されている。一方、ディスプレイのサイズは、従来のものに比べて、大型化の傾向にある。しかし、大型ディスプレイに合わせて、回路基板上に多くのマイクロLEDを個別に配置する場合、高度の技術と高い製造コストが必要となる。
【0003】
このような問題を解決する手法として、サイズの小さい基板に複数のマイクロLEDを固定するMIP(MicroLED in Package)素子が考案されている。MIP素子は、一つの基板上に複数のマイクロLEDを含むことから、MIP素子を回路基板上に配置する方が、個々のマイクロLEDを基板上に配置するよりも簡便になる。この結果、大型ディスプレイにLEDを用いる際のコストの削減が期待できる。
【0004】
MIP素子の製造方法としては、例えば、特許文献1で挙げられている方法が従来から知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
中国特許出願公開第113257964A号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特許文献1に開示される従来の製造方法は、複数回の基板への転写とエッチング工程、基板研磨工程を含むため、製造に長時間を要する上に、煩雑である。
【0007】
本発明者らは、上記問題に鑑みて、本発明に先立ち、形成基板から補助基板に移送したマイクロLEDに対して、フィルム基材の一端に遮光層を含む2以上の硬化性樹脂層を積層した一体型封止シートを圧着・硬化するMIP素子の製造方法を見出した。当該シートをマイクロLEDに圧着・硬化することで、形成後の遮光層に対するエッチング工程を不要とし、より簡便で短時間にMIP素子の製造が可能であるという知見を得た。
【0008】
しかし、本発明に先立ち開発した技術にも、さらなる改良を要することが分かった。マイクロLEDは、移送時にレーザーリフトオフ技術によって形成基板から分離され、補助基板上の接着層に固定される。マイクロLEDは、形成基板から分離される際、レーザー光による大きなエネルギーが加わり、加速して補助基板上に達することから衝撃にさらされ、破損する恐れもある。したがって、接着層は当該衝撃を緩和するため、クッション性を有する柔軟なものを用いる。しかし、当該接着層は、その柔軟性の高さから一体型封止シートの圧着時にマイクロLEDの埋没を引き起こすことがあった。
【0009】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、マイクロLEDの接着層への埋没を防止可能なMIP素子の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)上記目的を達成するための一実施形態に係るMIP素子の製造方法は、
複数のマイクロLEDを集積したMIP素子の製造方法であって、
前記複数のマイクロLEDの発光面側を第1基板上に固定する工程と、
前記複数のマイクロLEDにおいて前記発光面と反対側の面に位置する電極を、第2基板上の接着層であって前記第1基板を前記発光面から分離する際の衝撃を吸収可能なクッション性を有する第1電極接着層に固定する工程と、
前記発光面から前記第1基板を分離する工程と、
第3基板上の発光面接着層に、前記複数のマイクロLEDの前記発光面を固定する工程と、
前記電極から前記第2基板を分離する工程と、
第4基板上の接着層であって前記第1電極接着層よりも高硬度の第2電極接着層に、前記複数のマイクロLEDの前記電極を固定する工程と、
前記発光面から前記第3基板を分離する工程と、
黒色硬化性樹脂層と透明硬化性樹脂層と保護層とがこの順に積層されている一体型封止シートを、前記黒色硬化性樹脂層側の面が前記発光面側に接するように前記複数のマイクロLEDに圧着する工程と、
前記黒色硬化性樹脂層および前記透明硬化性樹脂層の内の少なくとも前記黒色硬化性樹脂層を前記複数のマイクロLED間に充填する工程と、
前記黒色硬化性樹脂層および前記透明硬化性樹脂層を硬化させる工程と、
前記電極から前記第4基板を分離し、前記黒色硬化性樹脂層を硬化させた黒色樹脂層の外部に前記電極を露出させる工程と、を含むことを特徴とする。
(2)別の実施形態に係るMIP素子の製造方法は、
複数のマイクロLEDを集積したMIP素子の製造方法であって、
前記複数のマイクロLEDの発光面側を第1基板上に固定する工程と、
前記複数のマイクロLEDにおいて前記発光面と反対側の面に位置する電極に、第2基板上の接着層であって前記第1基板を前記発光面から分離する際の衝撃を吸収可能なクッション性を有する第1電極接着層を接近させ、前記第1基板から前記発光面を分離すると共に前記複数のマイクロLEDを前記第2基板の前記第1電極接着層に固定する工程と、
第3基板上の発光面接着層に、前記複数のマイクロLEDの前記発光面を固定する工程と、
前記電極から前記第2基板を分離する工程と、
第4基板上の接着層であって前記第1電極接着層よりも高硬度の第2電極接着層に、前記複数のマイクロLEDの前記電極を固定する工程と、
前記発光面から前記第3基板を分離する工程と、
黒色硬化性樹脂層と透明硬化性樹脂層と保護層とがこの順に積層されている一体型封止シートを、前記黒色硬化性樹脂層側の面が前記発光面側に接するように前記複数のマイクロLEDに圧着する工程と、
前記黒色硬化性樹脂層および前記透明硬化性樹脂層の内の少なくとも前記黒色硬化性樹脂層を前記複数のマイクロLED間に充填する工程と、
前記黒色硬化性樹脂層および前記透明硬化性樹脂層を硬化させる工程と、
前記電極から前記第4基板を分離し、前記黒色硬化性樹脂層を硬化させた黒色樹脂層の外部に前記電極を露出させる工程と、を含むことを特徴とする。
(3)別の実施形態に係るMIP素子の製造方法において、好ましくは、前記第4基板上の前記第2電極接着層から分離後の前記電極に、外部から前記マイクロLEDに通電可能とする導電層を形成する工程を、さらに含んでもよい。
(4)別の実施形態に係るMIP素子の製造方法において、好ましくは、前記マイクロLEDを3つ備え、それぞれの前記マイクロLEDは赤、緑および青に発光するLEDであってもよい。
(5)別の実施形態に係るMIP素子の製造方法において、好ましくは、前記黒色硬化性樹脂層を硬化させた黒色樹脂層の高さが、前記複数のマイクロLEDの高さの0.1~0.9倍であり、前記透明硬化性樹脂層を硬化させた透明樹脂層の高さが、前記複数のマイクロLEDの高さの0.1~5.0倍であってもよい。
(6)別の実施形態に係るMIP素子の製造方法において、好ましくは、前記保護層が、ガラス層であってもよい。
(7)別の実施形態に係るMIP素子の製造方法において、好ましくは、前記ガラス層の厚さが30~70μmであってもよい。
(8)別の実施形態に係るMIP素子の製造方法において、好ましくは、前記保護層が樹脂層であってもよい。
(9)別の実施形態に係るMIP素子の製造方法において、好ましくは、前記樹脂層は、MIP素子を保護するハードコート層と、前記ハードコート層を支持する支持フィルム層とを少なくとも積層した層であってもよい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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