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公開番号
2025033323
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023138967
出願日
2023-08-29
発明の名称
積層体の分離回収方法
出願人
artience株式会社
代理人
主分類
B29B
17/02 20060101AFI20250306BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】本発明の課題は、印刷層や接着剤層の脱離性に優れ、さらに、脱離層より脱離した成分の再付着が抑制された、プラスチックリサイクルに適した積層体の効率のよい分離回収方法を提供することにある。さらに、回収したプラスチック基材を溶融混練して得られる成形用材料の製造方法、及び、成形用材料を加熱成形して得られる高品位な成型体の製造方法を提供することにある。
【解決手段】少なくともプラスチック基材層及びプラスチック基材層に接して脱離層を備える積層体を、キレート化合物および/またはキレート剤(界面活性剤である場合を除く)を含有する脱離液に浸漬し、脱離層を脱離させてプラスチック基材を回収する工程を含む、積層体の分離回収方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくともプラスチック基材層及びプラスチック基材層に接して脱離層を備える積層体を、キレート化合物および/またはキレート剤(界面活性剤である場合を除く)を含有する脱離液に浸漬し、脱離層を脱離させてプラスチック基材を回収する工程を含む、積層体の分離回収方法。
続きを表示(約 470 文字)
【請求項2】
脱離層が、プライマー層、印刷層及び接着剤層からなる群より選ばれる少なくとも1種の層を含む、請求項1に記載の積層体の分離回収方法。
【請求項3】
キレート化合物およびキレート剤の合計含有量が、脱離液全体に対して0.01~10質量%である、請求項1に記載の積層体の分離回収方法。
【請求項4】
キレート化合物が、チタンキレートおよび/またはジルコニウムキレートを含む、請求項1に記載の積層体の分離回収方法。
【請求項5】
キレート剤が、アミノカルボン酸系、ヒドロキシカルボン酸系、およびリン酸系からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載の積層体の分離回収方法。
【請求項6】
請求項1~5いずれかに記載の積層体の分離回収方法で回収されたプラスチック基材を溶融混練することを特徴とする、成形用材料の製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載の製造方法により得られる成形用材料を、加熱成形することを特徴とする、成形体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、少なくともプラスチック基材層、及びプラスチック基材層に接する脱離層を備える積層体の分離回収方法に関する。本発明の他の実施形態は、成形用材料の製造方法及び成形体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、プラスチックフィルムを原料とするパッケージ、プラスチックボトル、その他プラスチック製品は、海洋にゴミとして廃棄又は投棄され環境汚染問題となっている。これらのプラスチック製品は海水中で分解されてサブミクロンサイズの破片(マイクロプラスチック)となり海水中に浮遊する。当該マイクロプラスチックは、魚類等の海洋生物に摂取されることで生物体内中に濃縮され、当該海洋生物を食料として摂取する海鳥や人間の健康にも影響することが懸念されている。
【0003】
上記プラスチック製品としては、プラスチックフィルムを使用した複層構成の食品包装パッケージ等が挙げられ、このような食品包装パッケージでは、フィルム基材としてポリエステル基材、ナイロン基材(NY)、ポリプロピレン基材(PP)、ポリエチレン基材(PE)等、種々のプラスチック基材が使用されている。これらフィルム基材は、印刷インキにより印刷が施され、接着剤等を介して他のフィルム基材や熱溶融樹脂基材と貼り合わされた後に、カットされ熱融着されてパッケージとなる。しかしながら、このような複層構成の食品包装パッケージは、相溶しない異種の材料が複数混合しているため、このままではマテリアルリサイクルができないという問題がある。
【0004】
このような複層構成の包装材のマテリアルリサイクルについて、例えば、特許文献1には、所定の酸価を有するポリウレタン樹脂を含む脱離層を備える積層体をアルカリ水溶液で処理することで、表刷り構成だけでなく複層構成の積層体から印刷層を脱離する技術が開示されている。
特許文献2には、所定の酸価を有するポリエステルポリオール系接着剤を備える積層体をアルカリ水溶液で処理することで、複層構成の積層体から接着剤層を脱離する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-090627号公報
特開2020-084130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1及び2に記載の脱離工程において、生産性を向上させるために、アルカリ水溶液に対する包装材の処理量を増やすと、脱離性が低下し、さらに、脱離した印刷層や接着剤層が細かく分散されてプラスチック基材に再付着してしまうという課題が発生する。「再付着」とは、基材から脱離した印刷層や接着剤層といった脱離層が、撹拌により細かく分散されて基材に再度付着することであり、このような基材をリサイクルして得られる成形用材料は、着色による外観低下や物理性状の低下を引き起こす。
【0007】
また、脱離工程で使用された後のアルカリ水溶液中には、基材から脱離した脱離層が攪拌により細かく分散された状態で浮遊している。このアルカリ水溶液を廃棄する場合、脱離層由来の浮遊物質を多く含む懸濁液であるため、排水処理が困難となる。
【0008】
したがって本発明の課題は、印刷層や接着剤層の脱離性に優れ、さらに、脱離層より脱離した成分の再付着が抑制された、プラスチックリサイクルに適した積層体の効率のよい分離回収方法を提供することにある。さらに、回収したプラスチック基材を溶融混練して得られる成形用材料の製造方法、及び、成形用材料を加熱成形して得られる高品位な成型体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決すべく、本発明者らが鋭意検討を進めた結果、下記に示す要件で解決することを見出した。
すなわち、本発明は、少なくともプラスチック基材層及びプラスチック基材層に接して脱離層を備える積層体を、キレート化合物および/またはキレート剤(界面活性剤である場合を除く)を含有する脱離液に浸漬し、脱離層を脱離させてプラスチック基材を回収する工程を含む、積層体の分離回収方法に関する。
【0010】
また、本発明は、脱離層が、プライマー層、印刷層及び接着剤層からなる群より選ばれる少なくとも1種の層を含む、上記積層体の分離回収方法に関する。
(【0011】以降は省略されています)
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