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公開番号2025029876
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023134751
出願日2023-08-22
発明の名称乳劣化臭マスキング剤
出願人長谷川香料株式会社
代理人
主分類A23L 27/00 20160101AFI20250228BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】乳劣化臭マスキング剤を提供する。
【解決手段】以下のA群またはB群より選択される1種又は2種以上の化合物を含有する、乳劣化臭マスキング剤が提供される。(A群)はイソ酪酸イソブチル、プロピオン酸イソブチル、イソ酪酸ブチル、プロピオン酸ブチル、イソ酪酸イソプロピル、2-メチル酪酸イソプロピル、プロピオン酸イソプロピル、イソ酪酸プロピル、酪酸プロピル、プロピオン酸プロピル、イソ酪酸エチル、ギ酸ヘキシル、オクタナール、ミルセン、セバシン酸ジエチル、リンゴ酸ジエチル、チグリン酸エチル、3-ヒドロキシオクタン酸エチルで構成され、(B群)1-ヘプタノール、2-ヘプタノール、ヘキサン酸エチル、ヘプタン酸アリル、酪酸シクロヘキシル、p-シメン、コハク酸ジメチル、酒石酸ジエチル、3-ヒドロキシ酪酸エチルで構成される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下のA群またはB群より選択される1種又は2種以上の化合物を含有する、乳劣化臭マスキング剤。
(A群)
イソ酪酸イソブチル、プロピオン酸イソブチル、イソ酪酸ブチル、プロピオン酸ブチル、イソ酪酸イソプロピル、2-メチル酪酸イソプロピル、プロピオン酸イソプロピル、イソ酪酸プロピル、酪酸プロピル、プロピオン酸プロピル、イソ酪酸エチル、ギ酸ヘキシル、オクタナール、ミルセン、セバシン酸ジエチル、リンゴ酸ジエチル、チグリン酸エチル、3-ヒドロキシオクタン酸エチル
(B群)
1-ヘプタノール、2-ヘプタノール、ヘキサン酸エチル、ヘプタン酸アリル、酪酸シクロヘキシル、p-シメン、コハク酸ジメチル、酒石酸ジエチル、3-ヒドロキシ酪酸エチル
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記A群から選択される1種または2種以上の化合物、および前記B群から選択される1種または2種以上の化合物を含有する、請求項1に記載の乳劣化臭マスキング剤。
【請求項3】
請求項1に記載の乳劣化臭マスキング剤を含有する香味付与組成物。
【請求項4】
請求項2に記載の乳劣化臭マスキング剤を含有する香味付与組成物。
【請求項5】
請求項1もしくは2に記載の乳劣化臭マスキング剤、または請求項3もしくは4に記載の香味付与組成物を乳製品に添加することを含む、乳製品の劣化臭改善方法。
【請求項6】
請求項1もしくは2に記載の乳劣化臭マスキング剤、または請求項3もしくは4に記載の香味付与組成物を乳製品に添加することを含む、乳製品の製造方法。
【請求項7】
3-メチル-2,4-ノナンジオンおよびボボライドからなる群から選択される1種または2種の化合物を含有する、乳劣化臭疑似組成物。
【請求項8】
さらに1-オクテン-3-オンを含有する、請求項7に記載の乳劣化臭疑似組成物。
【請求項9】
(工程A)3-メチル-2,4-ノナンジオンおよびボボライドからなる群から選択される1種または2種の化合物を含有する乳劣化臭疑似組成物を用意する工程、
(工程B)前記乳劣化臭疑似組成物に乳劣化臭マスキング候補物質を添加して乳劣化臭試験組成物を調製する工程、および
(工程C)前記乳劣化臭試験組成物の乳劣化臭について評価する工程
を含む、乳劣化臭マスキング効果の確認方法。
【請求項10】
前記乳劣化臭疑似組成物がさらに1-オクテン-3-オンを含有する、請求項9に記載の乳劣化臭マスキング効果の確認方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、乳劣化臭マスキング剤に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
飲食品や香粧品など各種消費財に対する消費者の香りや味(本明細書では総じて香味ということもある)への要求は高度化しており、不快な香味を改善するための技術が複数提案されている。
【0003】
例えば、乳を含む製品は、光に晒されることにより、不快臭を示す化合物が生成して腐敗臭や劣化した油のような臭いなどの不快臭(以下、本明細書では劣化臭ということがある。)が発生することが問題になる場合がある。
【0004】
そこで、乳を含む製品の劣化臭の改善に関する技術が複数提案されており、特許文献1には、エピカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、クロロゲン酸、カフェー酸、フェルラ酸、シナピン酸、ロズマリン酸および没食子酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする乳又は乳製品の劣化臭生成抑制剤によって乳製品の劣化臭を抑制することが提案され、特許文献2には、スクラロース、ラカンカ抽出物、ステビア抽出物、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、及びソーマチンよりなる群から選択される少なくとも1種を含有する乳製品劣化臭のマスキング剤によって、乳製品劣化臭をマスキングすることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2002-291406号公報
特開2023-20971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来用いられてきた素材では、乳製品の劣化臭の改善に十分に対応できておらず、乳製品の劣化臭を改善できる有用な素材の発見が課題となっていた。従って、本発明の課題は、乳製品の劣化臭改善に有用な化合物を含有する乳劣化臭マスキング剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を鑑み鋭意研究したところ、後述の特定成分が乳劣化臭の改善に有用であることを見出し、本発明に至った。
【0008】
かくして、本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
[1] 以下のA群またはB群より選択される1種又は2種以上の化合物を含有する、乳劣化臭マスキング剤。
(A群)
イソ酪酸イソブチル、プロピオン酸イソブチル、イソ酪酸ブチル、プロピオン酸ブチル、イソ酪酸イソプロピル、2-メチル酪酸イソプロピル、プロピオン酸イソプロピル、イソ酪酸プロピル、酪酸プロピル、プロピオン酸プロピル、イソ酪酸エチル、ギ酸ヘキシル、オクタナール、ミルセン、セバシン酸ジエチル、リンゴ酸ジエチル、チグリン酸エチル、3-ヒドロキシオクタン酸エチル
(B群)
1-ヘプタノール、2-ヘプタノール、ヘキサン酸エチル、ヘプタン酸アリル、酪酸シクロヘキシル、p-シメン、コハク酸ジメチル、酒石酸ジエチル、3-ヒドロキシ酪酸エチル
[2] 前記A群から選択される1種または2種以上の化合物、および前記B群から選択される1種または2種以上の化合物を含有する、[1]に記載の乳劣化臭マスキング剤。
[3] [1]に記載の乳劣化臭マスキング剤を含有する香味付与組成物。
[4] [2]に記載の乳劣化臭マスキング剤を含有する香味付与組成物。
[5] [1]もしくは[2]に記載の乳劣化臭マスキング剤、または[3]もしくは[4]に記載の香味付与組成物を乳製品に添加することを含む、乳製品の劣化臭改善方法。
[6] [1]もしくは[2]に記載の乳劣化臭マスキング剤、または[3]もしくは[4]に記載の香味付与組成物を乳製品に添加することを含む、乳製品の製造方法。
[7] 3-メチル-2,4-ノナンジオンおよびボボライドからなる群から選択される1種または2種の化合物を含有する、乳劣化臭疑似組成物。
[8] さらに1-オクテン-3-オンを含有する、[7]に記載の乳劣化臭疑似組成物。
[9] (工程A)3-メチル-2,4-ノナンジオンおよびボボライドからなる群から選択される1種または2種の化合物を含有する乳劣化臭疑似組成物を用意する工程、(工程B)前記乳劣化臭疑似組成物に乳劣化臭マスキング候補物質を添加して乳劣化臭試験組成物を調製する工程、および(工程C)前記乳劣化臭試験組成物の乳劣化臭について評価する工程を含む、乳劣化臭マスキング効果の確認方法。
[10] 前記乳劣化臭疑似組成物がさらに1-オクテン-3-オンを含有する、[9]に記載の乳劣化臭マスキング効果の確認方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によって、乳製品の劣化臭の改善に有効な乳劣化臭マスキング剤を提供できるようになった。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について、具体例を挙げつつさらに詳細に説明する。本明細書において、「~」は下限値および上限値を含む範囲を意味し、濃度(ppt、ppb、ppmなど)、%は特に断りのない限りそれぞれ質量濃度、質量%を表し、濃度とは特に断りのない限り最終濃度とする。また、本明細書において、「超」は下限値を含まないことを意味する「を超えて」を表すものとする。
(【0011】以降は省略されています)

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