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公開番号
2025027679
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-28
出願番号
2023132687
出願日
2023-08-16
発明の名称
レジスト下層膜形成方法、パターン形成方法
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G03F
7/11 20060101AFI20250220BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】プラズマ照射で優れたドライエッチング耐性を示し、優れた膜厚均一性を示すレジスト下層膜形成方法を提供する。
【解決手段】(i)(A)重合体と(B)有機溶剤とを含む組成物をコーティングし、熱処理する工程と、(ii)プラズマ照射し、レジスト下層膜を形成する工程を含み、(A)重合体を式(1)の構成単位を含み、重量平均分子量が2,500~20,000のものとするレジスト下層膜形成方法。
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(Ar
1
、Ar
2
はベンゼン環またはナフタレン環、Xは特定の式で表される構造、Yは有機基、kは0または1。)
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
基板上にレジスト下層膜を形成する方法であって、
(i)前記基板上に、(A)重合体と(B)有機溶剤とを含むレジスト下層膜形成用組成物をコーティングし、100℃以上800℃以下の温度で10秒から7,200秒間の熱処理をして硬化させることで下層膜前駆膜を形成する工程と、
(ii)前記下層膜前駆膜を形成した基板をプラズマ照射し、レジスト下層膜を形成する工程、
を含むレジスト下層膜形成方法であり、
前記(A)重合体を、下記一般式(1)で示される構成単位を含み、かつ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によるポリスチレン換算の重量平均分子量が2,500~20,000のものとすることを特徴とするレジスト下層膜形成方法。
TIFF
2025027679000065.tif
27
85
(式中、Ar
1
およびAr
2
は独立して置換または非置換のベンゼン環または置換または非置換のナフタレン環であり、Xは下記一般式(1A)で示される構造であり、Yは炭素数6~50の2価の有機基であり、kは0または1である。)
TIFF
2025027679000066.tif
20
67
(式中、n
1
は0又は1であり、n
2
は1又は2であり、R
2
は水素原子、炭素数1~10の有機基、又は下記一般式(1B)で示される構造のいずれかである。R
3
は水素原子、炭素数1~10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、または下記一般式(1C)で示される基であり、n
3
は0、1、又は2であり、*はメチレン基との結合部であり、**はフルオレンの4級炭素との結合部である。)
TIFF
2025027679000067.tif
13
85
(式中、*は酸素原子への結合部位を表し、R
A
は炭素数1~10の2価の有機基、R
B
は水素原子又は炭素数1~10の1価の有機基である。)
TIFF
2025027679000068.tif
15
57
(式中、R
4
は水素原子又は炭素数1~10の飽和もしくは不飽和の炭化水素基であり、式中のベンゼン環上の水素原子はメチル基又はメトキシ基に置換されていてもよい。)
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記一般式(1)中、Yが下記式(Y-1)で示される構造のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のレジスト下層膜形成方法。
TIFF
2025027679000069.tif
128
141
(上記構造の水素原子が、水酸基または炭素数1~10の1価の有機基で置換されていてもよい。)
【請求項3】
前記一般式(1A)中、R
2
が水素原子であることを特徴とする請求項1に記載のレジスト下層膜形成方法。
【請求項4】
前記一般式(1A)中、R
2
が水素原子または前記一般式(1B)で示される構造であり、前記R
2
を構成する構造のうち、水素原子の割合をa、前記一般式(1B)で示される構造の割合をbとした場合、a+b=1、0.1≦b≦0.9の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載のレジスト下層膜形成方法。
【請求項5】
前記一般式(1)中、Ar
1
およびAr
2
が非置換のベンゼン環であり、前記一般式(1A)中、n1が0であり、n2が1または2であり、n3が0であることを特徴とする請求項1に記載のレジスト下層膜形成方法。
【請求項6】
前記一般式(1)中、kが0であることを特徴とする請求項1に記載のレジスト下層膜形成方法。
【請求項7】
前記(A)重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によるポリスチレン換算の重量平均分子量が、7000から15,000であることを特徴とする請求項1に記載のレジスト下層膜形成方法。
【請求項8】
前記レジスト下層膜形成用組成物を、さらに(C)架橋剤、(D)界面活性剤、(E)酸発生剤、及び(F)可塑剤のうち1種以上を含有するものとすることを特徴とする請求項1に記載のレジスト下層膜形成方法。
【請求項9】
前記(B)有機溶剤を、沸点が180度未満の有機溶剤1種以上と、沸点が180度以上の有機溶剤である(B-1)高沸点溶剤1種以上との混合物とすることを特徴とする請求項1に記載のレジスト下層膜形成方法。
【請求項10】
前記(ii)工程において、前記プラズマ照射を、N
2
、NF
3
、H
2
、フルオロカーボン、希ガス、またはこれらいずれかの混合の雰囲気下で行うことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のレジスト下層膜形成方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置製造工程における多層レジスト法による微細パターニングに用いることが可能なレジスト下層膜形成方法、該レジスト下層膜を用いたパターン形成方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターン寸法の微細化が急速に進んでいる。リソグラフィー技術は、この微細化に併せ、光源の短波長化とそれに対するレジスト組成物の適切な選択により、微細パターンの形成を達成してきた。その中心となったのは単層で使用するポジ型フォトレジスト組成物である。この単層ポジ型フォトレジスト組成物は、塩素系あるいはフッ素系のガスプラズマによるドライエッチングに対しエッチング耐性を持つ骨格をレジスト樹脂中に持たせ、かつ露光部が溶解するようなスイッチング機構を持たせることによって、露光部を溶解させてパターンを形成し、残存したレジストパターンをエッチングマスクとして被加工基板をドライエッチング加工するものである。
【0003】
ところが、使用するフォトレジスト膜の膜厚をそのままで微細化、即ちパターン幅をより小さくした場合、フォトレジスト膜の解像性能が低下し、また現像液によりフォトレジスト膜をパターン現像しようとすると、いわゆるアスペクト比が大きくなりすぎ、結果としてパターン崩壊が起こってしまうという問題が発生した。このため、パターンの微細化に伴いフォトレジスト膜は薄膜化されてきた。
【0004】
一方、被加工基板の加工には、通常、パターンが形成されたフォトレジスト膜をエッチングマスクとして、ドライエッチングにより基板を加工する方法が用いられるが、現実的にはフォトレジスト膜と被加工基板の間に完全なエッチング選択性を取ることのできるドライエッチング方法が存在しない。そのため、基板の加工中にフォトレジスト膜もダメージを受けて崩壊し、レジストパターンを正確に被加工基板に転写できなくなるという問題があった。そこで、パターンの微細化に伴い、レジスト組成物により高いドライエッチング耐性が求められてきた。しかしながら、その一方で、解像性を高めるために、フォトレジスト組成物に使用する樹脂には、露光波長における光吸収の小さな樹脂が求められてきた。そのため、露光光がi線、KrF、ArFと短波長化するにつれて、樹脂もノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、脂肪族多環状骨格を持った樹脂と変化してきたが、現実的には基板加工時のドライエッチング条件におけるエッチング速度は速いものになってきてしまっており、解像性の高い最近のフォトレジスト組成物は、むしろエッチング耐性が弱くなる傾向にある。
【0005】
このことから、より薄くよりエッチング耐性の弱いフォトレジスト膜で被加工基板をドライエッチング加工しなければならないことになり、この加工工程における材料及びプロセスの確保は急務になってきている。
【0006】
このような問題点を解決する方法の一つとして、多層レジスト法がある。この方法は、フォトレジスト膜(即ち、レジスト上層膜)とエッチング選択性が異なるレジスト中間膜をレジスト上層膜と被加工基板の間に介在させ、レジスト上層膜にパターンを得た後、レジスト上層膜パターンをドライエッチングマスクとして、ドライエッチングによりレジスト中間膜にパターンを転写し、更にレジスト中間膜をドライエッチングマスクとして、ドライエッチングにより被加工基板にパターンを転写する方法である。
【0007】
多層レジスト法の一つに、単層レジスト法で使用されている一般的なレジスト組成物を用いて行うことができる3層レジスト法がある。この3層レジスト法では、例えば、被加工基板上にノボラック樹脂等による有機膜をレジスト下層膜として成膜し、その上にケイ素含有レジスト中間膜をレジスト中間膜として成膜し、その上に通常の有機系フォトレジスト膜をレジスト上層膜として形成する。フッ素系ガスプラズマによるドライエッチングを行う際には、有機系のレジスト上層膜は、ケイ素含有レジスト中間膜に対して良好なエッチング選択比が取れるため、レジスト上層膜パターンはフッ素系ガスプラズマによるドライエッチングによりケイ素含有レジスト中間膜に転写することができる。この方法によれば、直接被加工基板を加工するための十分な膜厚を持ったパターンを形成することが難しいレジスト組成物や、基板の加工に十分なドライエッチング耐性を持たないレジスト組成物を用いても、ケイ素含有レジスト中間膜(レジスト中間膜)にパターンを転写することができ、続いて酸素系又は水素系ガスプラズマによるドライエッチングによるパターン転写を行えば、基板の加工に十分なドライエッチング耐性を持つノボラック樹脂等による有機膜(レジスト下層膜)のパターンを得ることができる。上述のようなレジスト下層膜としては、例えば特許文献1に記載のものなど、すでに多くのものが公知となっている。
【0008】
一方、近年においては、DRAMメモリの微細化が加速しており、さらなるドライエッチング耐性の改善と、優れた埋め込み特性及び平坦化特性を有するレジスト下層膜の必要性が高まってきている。埋め込み特性及び平坦化特性に優れた塗布型有機下層膜材料としては、例えば特許文献2に記載のものなどが報告されているが、先端世代での適用を見据えた場合、ドライエッチング耐性に懸念があり、従来の塗布型有機下層膜材料の適用限界が近づいている。
【0009】
上記課題に対して特許文献3では、レジスト下層膜をプラズマ照射や電子線照射の追加処理をすることにより、基板加工時のエッチング耐性が向上することを報告している。上記追加処理を行うことで、炭化水素含有膜の化学結合が乖離ならびに再結合してダイアモンドライクカーボン構造を有する硬化膜として再構築することで、硬度や密度の上昇に寄与すると考えられている。しかしながら、上記実施例で用いられているレジスト下層膜は、上記追加処理による膜厚変化が100nm以上と大きく、追加処理後の膜厚均一性も不十分であることが予想される。段差を有する被加工基板の充填膜に用いる場合、プラズマ照射および電子線照射による膜収縮の影響で平坦性が劣化する可能性や、プラズマ照射および電子線照射の過程で膜中の固形成分が飛散しすぎることで充填膜中にボイドが発生する可能性が考えられる。このため、プラズマ照射前後の膜厚変化が小さいレジスト下層膜形成方法が必要と考える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2004-205685号公報
特許6714493号公報
特開2020-183506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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