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公開番号2025026247
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023213870
出願日2023-12-19
発明の名称化合物、膜、光電変換素子、イメージセンサ、指紋センサおよび脈波センサ
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C07D 333/36 20060101AFI20250214BHJP(有機化学)
要約【課題】中間体の製造安定性、フロンティア軌道のエネルギー準位の制御、吸収波長の制御の点で優れた特性を有する、光電変換素子に有用な化合物を提供する。
【解決手段】A=CH-L-Dで表される化合物。Dは、チエニル構造を含む複素環基であって、チオフェン環が、フッ素置換されたアリール基および/またはヘテロアリール基を有する一置換または二置換アミノ基で置換されている。Lは、結合基、含硫黄ヘテロアリール環を含む単環もしくは縮合環、またはそれらが結合した多環である。Aは式(2)で表される基(Z:置換基を有してもよいベンゼン環またはナフタレン環、X:酸素原子またはジシアノメチレン基)である。
[化1]
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特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1)で表される、化合物。
TIFF
2025026247000097.tif
14
170
(前記式(1)中、Dは、チエニル構造を含む単環式または縮合環式の複素環基であって、前記複素環基に含まれるチオフェン環の1つの水素原子は、N-一置換アミノ基またはN,N-二置換アミノ基で置換されており、前記N-一置換アミノ基または前記N,N-二置換アミノ基が有する置換基は、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいアルキル基、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいアリール基、および水素原子の1つ以上が置換されていてもよいヘテロアリール基から選ばれる基であり、かつ少なくとも1つは前記アリール基または前記ヘテロアリール基であり、少なくとも1つの前記置換基に含まれるアリール環またはヘテロアリール環の少なくとも1つの水素原子は、フッ素原子で置換されている。Lは、結合基、含硫黄ヘテロアリール環を含む単環もしくは縮合環、または、それら単環と縮合環から選ばれる2つ以上の環が結合した多環である。Aは下記一般式(2)で表される基である。前記式(1)のLが結合基である場合、A=CH-で表される基が、Dにおけるチオフェン環に結合する。)
TIFF
2025026247000098.tif
32
170
(前記式(2)中、Zは、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいベンゼン環またはナフタレン環である。Xは、酸素原子またはジシアノメチレン基である。)
続きを表示(約 3,600 文字)【請求項2】
前記Dが、下記一般式(3a)~(3c)で表される基のいずれかである、請求項1に記載の化合物。
TIFF
2025026247000099.tif
46
170
(前記式(3a)~(3c)中、R

およびR

は、各々独立して、水素原子、重水素原子、アルキル基、アルコキシ基、C(=O)OR(ただし、Rは、アルキル基またはアリール基である)、またはアミノ基である。Ar

およびAr

は、は、各々独立して、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいアルキル基、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいアリール基または水素原子の1つ以上が置換されていてもよいヘテロアリール基であり、少なくとも一方は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されているアリール基、または少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されているヘテロアリール基である。M

は、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、テルル原子、CR



、SiR



、またはGeR



である。R

およびR

は、各々独立して、水素原子、アルキル基またはアリール基である。)
【請求項3】
前記Lが、結合基であるか、または下記一般式(4a)~(4c)で表される基のいずれかを含む、請求項1に記載の化合物。
TIFF
2025026247000100.tif
44
170
(前記式(4a)~(4c)中、R

およびR

は、各々独立に、水素原子、重水素原子、アルキル基、アルコキシ基、C(=O)OR(ただし、Rは、アルキル基またはアリール基である)、またはアミノ基である。M

は、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、テルル原子、CR



、SiR



、またはGeR



である。R

およびR

は、各々独立して、水素原子、アルキル基またはアリール基である。)
【請求項4】
前記Aが、下記一般式(2a)または(2b)で表される基である、請求項1に記載の化合物。
TIFF
2025026247000101.tif
76
170
(前記式(2a)および(2b)中、Q

~Q

は、各々独立して、水素原子、塩素原子、フッ素原子、臭素原子またはシアノ基である。X

およびX

は、各々独立して、酸素原子またはジシアノメチレン基である。)
【請求項5】
前記Aが、下記一般式(2a-1)または(2b-1)で表される基であり、前記Dが、下記一般式(3a-1)~(3c-1)で表される基のいずれかであり、前記Lが、結合基または下記一般式(4a-1)~(4c-1)で表される基のいずれかを含む、請求項1に記載の化合物。
TIFF
2025026247000102.tif
47
170
(前記式中、Q
11
、Q
41
、Q
51
およびQ
81
が水素原子、Q
21
、Q
31
、Q
61
およびQ
71
が各々独立してフッ素原子または塩素原子であるか、または、Q
11
~Q
81
が各々独立して水素原子、フッ素原子または塩素原子である。)
TIFF
2025026247000103.tif
39
170
(前記式中、Ar
11
およびAr
21
は、各々独立して、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいフェニル基、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいナフチル基、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいアントラセニル基、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいビフェニル基、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいターフェニル基、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいフルオレニル基、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいチエニル基、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいチエノチエニル基、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいベンゾチエニル基、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいベンゾフリル基、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいジベンゾチエニル基、または水素原子の1つ以上が置換されていてもよいジベンゾフリル基である。Ar
11
およびAr
21
の少なくとも一方が有する環の少なくとも1つの水素原子はフッ素原子で置換されている。M

は、硫黄原子、CR
31

41
またはSiR
31

41
である。R
31
およびR
41
は、各々独立して、アルキル基またはアリール基である。)
TIFF
2025026247000104.tif
39
170
(前記式中、M

は、硫黄原子、CR
71

81
またはSiR
71

81
である。R
71
およびR
81
は、各々独立して、アルキル基またはアリール基である。)
【請求項6】
下記一般式(1a)~(1m)で表される化合物である、請求項1に記載の化合物。
TIFF
2025026247000105.tif
193
170
(前記式中、Aは、下記一般式(2a-2)または(2b-2)で表される基である。Ar
12
およびAr
22
は、各々独立して、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいフェニル基、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいナフチル基、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいビフェニル基、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいフルオレニル基、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいベンゾチエニル基、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいベンゾフリル基、水素原子の1つ以上が置換されていてもよいジベンゾチエニル基、または水素原子の1つ以上が置換されていてもよいジベンゾフリル基である。Ar
12
およびAr
22
の少なくとも一方が有する環の少なくとも1つの水素原子はフッ素原子で置換されている。M

は、硫黄原子、CR
31

41
またはSiR
31

41
である。R
31
およびR
41
は、各々独立して、アルキル基またはアリール基である。M

は、硫黄原子、CR
71

81
またはSiR
71

81
である。R
71
およびR
81
は、各々独立して、アルキル基またはアリール基である。)
TIFF
2025026247000106.tif
47
170
(前記式中、Q
22
、Q
32
、Q
62
およびQ
72
は、各々独立して、水素原子、フッ素原子または塩素原子である。)
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物を含有する、膜。
【請求項8】
請求項7に記載の膜を備えた、光電変換素子。
【請求項9】
請求項8に記載の光電変換素子を備えた、イメージセンサ。
【請求項10】
請求項8に記載の光電変換素子を備えた、指紋センサ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、化合物、膜、光電変換素子、イメージセンサ、指紋センサおよび脈波センサに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
デジタルトランスフォーメーションの時代が到来し、ビックデータ解析やカスタマイズ提案などに必要なデータを取得するためのセンサの使用機会が増大している。
光電変換素子は、光を電気に変換し得るセンサとして、イメージセンサ、指紋センサ、脈波センサなどに用いられている。そのため、光電変換素子は様々なデバイスへの組み込みが始まっており、それぞれのデバイスに適したセンサのニーズが高まっている。
【0003】
このような背景のもと、光電変換素子を様々なデバイスへの組み込みに適合させるため、素子内に含まれる材料(p型半導体材料、n型半導体材料、正孔輸送材料、電子輸送材料など)にも新たなラインナップが求められている。
光電変換層におけるp型半導体材料が正孔輸送性に加えて光吸収の役割を担う場合、光吸収性を向上させるため、電子供与性部位と電位吸引性部位が連結された構成の材料とすることが知られている(例えば特許文献1、非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5520560号公報
【非特許文献】
【0005】
J.Mater.Chem.C,2016,4,1117
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来は、p型半導体材料の光吸収性、吸収波長、移動度、フロンティア軌道のエネルギー準位などは、電子供与性や電位吸引性の強弱を調整することによって制御することが検討されてきたが、その制御幅には限界がある。例えば、電子供与性を高め過ぎるとp型半導体材料が酸素酸化されやすくなって不安定化する。一方、電子吸引性を高め過ぎるとp型半導体材料とn型半導体とのLUMO準位の差が僅差になり、光電変換能が低下する。そのため、上述のセンサニーズには十分に対応できず、新たな材料設計が求められている。
【0007】
本発明の主たる目的は、中間体の製造安定性、フロンティア軌道のエネルギー準位の制御、吸収波長の制御の点で優れた特性を有する化合物、前記化合物を用いた膜、光電変換素子、イメージセンサ、指紋センサおよび脈波センサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上述の課題に鑑みて、材料の中間体の製造安定性、熱安定性、昇華性、フロンティア軌道のエネルギー準位の制御、吸収波長の制御、キャリア輸送性などについて検討を行った。そこで、従来技術では検討されていない、電子供与性部位であるアミノ基に、逆の性質である電子吸引性のフッ素原子を導入することを想到した。その結果、フッ素原子で置換されているアリール環もしくはヘテロアリール環を有するアミノ基で置換されたチエニル構造を含む化合物が、光電変換素子のp型半導体材料として特に有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の構成を含む。
[1]下記一般式(1)で表される、化合物。
【0010】
TIFF
2025026247000002.tif
13
170
(【0011】以降は省略されています)

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