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公開番号2025025847
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023131017
出願日2023-08-10
発明の名称エナメル線の製造方法
出願人SWCC株式会社
代理人弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類H01B 13/16 20060101AFI20250214BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】DIP材を用いて柔軟で加工特性に優れるエナメル線を提供すること。
【解決手段】ディップフォーミング法により製造されたDIP材をコンフォーム押出しして得られた銅線材を準備する工程と、前記銅線材にワニスを塗布し、塗布された前記ワニスを焼き付けるワニス塗布および焼き付け工程と、を有することを特徴とする、エナメル線の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ディップフォーミング法により製造されたDIP材をコンフォーム押出しして得られた銅線材を準備する工程と、
前記銅線材にワニスを塗布し、塗布された前記ワニスを焼き付けるワニス塗布および焼き付け工程と、
を有することを特徴とする、エナメル線の製造方法。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
請求項1に記載のエナメル線の製造方法であって、
製造されたエナメル線の0.2%耐力は120MPa以下であることを特徴とする、エナメル線の製造方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載のエナメル線の製造方法であって、
前記銅線材の0.2%耐力は60MPa以上90MPa以下であることを特徴とする、
エナメル線の製造方法。
【請求項4】
請求項1または2に記載のエナメル線の製造方法であって、
前記ワニス塗布および焼き付け工程において、前記銅線材に前記ワニスを塗布し、塗布された前記ワニスを焼き付けることを10回から50回繰り返すことを特徴とする、エナメル線の製造方法。
【請求項5】
請求項1または2に記載のエナメル線の製造方法であって、
前記エナメル線の横断面において、絶縁層の厚さが60μm以上であることを特徴とする、エナメル線の製造方法。
【請求項6】
請求項1または2に記載のエナメル線の製造方法であって、
前記ワニス塗布および焼き付け工程の前に、前記銅線材は焼鈍が不要であることを特徴とする、エナメル線の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はエナメル線の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、無酸素銅の銅線材の代表例としてアップキャスト材やDIP材が知られている。「アップキャスト材」とは、溶銅を鋳型内で凝固させ上方に連続的に引き上げるアップキャスト法により製造される銅線材である。「DIP材」とは、溶銅をコアロッドの外周に連続的に凝固させるディップフォーミング法により製造される銅線材である。たとえば、特許文献1では、アップキャスト材を用いて、表面性状に優れかつ微細な結晶粒を有する銅線材を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6233634号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは、上記のDIP材を用いてエナメル線を製造することを試みた。具体的にはDIP材を伸線、焼鈍した銅線材を得て、当該銅線材にワニスの塗布および焼き付けを行ってエナメル線を製造した。
しかしながら、この方法では当該エナメル線は、硬度(0.2%耐力)がやや高い傾向があった。
本発明の目的は、DIP材を用いて柔軟で加工特性に優れるエナメル線を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため本発明の一態様によれば、
ディップフォーミング法により製造されたDIP材をコンフォーム押出しして得られた銅線材を準備する工程と、
前記銅線材にワニスを塗布し、塗布された前記ワニスを焼き付けるワニス塗布および焼き付け工程と、
を有することを特徴とする、エナメル線の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、DIP材を用いて柔軟で加工特性に優れるエナメル線を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1Aは、本発明の実施の形態に係るエナメル線の製造方法を示す図である。図1Bは、銅線材を準備する工程を行うための装置の概略構成を示す図であり、図1Cは、ワニス塗布および焼き付け工程を行うための装置の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の好ましい実施形態にかかるエナメル線の製造方法について説明するが、本発明は実施の形態に制限されるわけではない。本明細書では、数値範囲を示す「~」の記載に関し下限値および上限値はその数値範囲に含まれる。
【0009】
図1Aは、本発明の実施の形態に係るエナメル線の製造方法が有する工程を示す。
図1Aに示されるように本発明の実施の形態に係るエナメル線の製造方法は、ディップフォーミング法により製造されたDIP材をコンフォーム押出しして得られた銅線材を準備する工程(S1)と、銅線材にワニスを塗布し、塗布されたワニスを焼き付けるワニス塗布および焼き付け工程(S2)と、を有する。
図1Bは、上記の銅線材を準備する工程(S1)に用いられる装置の概略構成を示し、図1Cは、上記のワニス塗布および焼き付け工程(S2)に用いられる装置の概略構成を示す。
以下、各工程について、説明する。
【0010】
[銅線材を準備する工程(S1)]
銅線材を準備する工程(S1)では、ディップフォーミング法により製造されたDIP材をコンフォーム押出しして得られる銅線材を準備する。この工程では、製造することで当該銅線材を準備してもよいし、例えば、市販品を購入することで当該銅線材を準備してもよい。本実施の形態では、当該銅線材を製造している。
具体的には、当該銅線材は、図1Bに示される銅線材の製造システム1で製造される。
図1Bに示すとおり、銅線材の製造システム1は銅線材のいわゆる製造ラインであって、元巻きローラ11、矯正装置12、洗浄装置13、コンフォーム押出装置14および巻取りローラ15を有しており、これらが銅線材となるDIP材の搬送方向に沿ってこの順に配置されている。
元巻きローラ11にはコンフォーム押出に供される、銅製であり線状体であるDIP材が巻回されている。当該DIP材はいわゆる母材であって油分が残渣として表面に付着している。元巻きローラ11は矯正装置12以後の各装置にDIP材を供給するためのサプライ装置である。
矯正装置12はDIP材の直線性を向上させる装置である。
洗浄装置13には超音波洗浄機能が具備され、洗浄装置13はDIP材の表面を洗浄するようになっている。洗浄装置13は超音波洗浄機能に代えて蒸気洗浄または単なる水洗浄機能を具備するものであってもよい。
コンフォーム押出装置14はホイール、シューおよびアバットメントによる空間にDIP材を導入しダイスで押し出して銅線材を得るための装置である。
巻取りローラ15は銅線材を巻き取る装置である。
銅線材の製造システム1では、DIP材が、元巻きローラ11から繰り出され、その後、矯正装置12で直線状に矯正され、洗浄装置13で表面洗浄され、コンフォーム押出装置14で強制的に押し出され、得られた銅線材が巻取りローラ15で巻き取られる。
(【0011】以降は省略されています)

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