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公開番号2025025799
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023130924
出願日2023-08-10
発明の名称新規有機ケイ素化合物及び表面処理剤並びにその製造方法
出願人モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社
代理人弁理士法人 津国
主分類C07F 7/18 20060101AFI20250214BHJP(有機化学)
要約【課題】広範な基材に対して高い接着性を備え、かつ耐水、耐塩水性に優れた表面処理剤となる化合物を提供する。
【解決手段】一般式(I)
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025025799000022.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">31</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">161</com:WidthMeasure> </com:Image>
で示される、ベンゾチアゾールのシラン誘導体である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(I):
TIFF
2025025799000017.tif
31
161
[式中、


は、各出現において独立して、水素又は1価の有機基であり、


は、各出現において独立して、置換又は非置換の1価の炭化水素基であるか、下記:
TIFF
2025025799000018.tif
29
161
で示される基であり、


、R

、R

、R

は、各々独立して、水素、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基又はフェニル基であり、
nは1~3の整数であり、
k及びlは、各々独立して1~10の整数であり、
Aは、-O-、-S-、-Si(CH



-、-Si(OR



-、-NR

-、-N=、-C(=O)-、-C(=O)O-及び-C(=O)NR

-(ここで、R

は、水素原子又はC1~6アルキル基である)、並びに[SiR




2/2
]、[SiR


3/2
]及び[SiO
4/2
](ここでR

及びR

は、各々独立して、メチル基又はフェニル基であるか、他の基との結合手である)で表される単位の組合せで構成されるシロキサン基からなる群より選択される1つ以上の基で中断されていてもよい、(k+l)価の、直鎖状、分岐鎖状又は環状の、炭素数1~20の炭化水素基である(但し、Aは基R

における基として現れるときは2価の基であり、k及びlがいずれも1でありR

が置換又は非置換の1価の炭化水素基であるとき、Aはブチレン、プロピレン、エチレン基ではない)]
で示される化合物。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
k及びlがいずれも1である、請求項1記載の化合物。
【請求項3】


、R

、R

及びR

が、全て水素である、請求項1記載の化合物。
【請求項4】


が、各出現において独立して、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、エチニル基、プロピニル基、下記:
TIFF
2025025799000019.tif
29
161
で示される基(ここで、A及びR

~R

は請求項1に定義されたとおりである)、及び、これらの基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子等で置換された基からなる群より選択される基である、請求項1記載の化合物。
【請求項5】


が、各出現において独立して、CH

-、C



-、C



-、CF

CH

-、CH

CO-、CH

=C(CH

)-、CH

CH

C(CH

)=N-、(CH



N-、(C





N-、CH

=C(OC



)-、(CH



C=C(OC


17
)-、又は
TIFF
2025025799000020.tif
19
161
で示される基であり、nが2又は3である、請求項1記載の化合物。
【請求項6】


が、各出現において独立して、CH

-又はC



-である、請求項5記載の化合物。
【請求項7】
前記式(I)又は(II)が、下記の化合物のいずれか1つで表されるものである、請求項1に記載の化合物:
JPEG
2025025799000021.jpg
172
161
(上記式中、a及びmの値は各々1~300の整数である)
【請求項8】
金属の表面処理用の、請求項1~7のいずれか一項記載の化合物。
【請求項9】
請求項1~7のいずれか一項記載の化合物を含む、表面処理剤。
【請求項10】
請求項1~7のいずれか一項記載の化合物で表面が処理された、金属部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な有機ケイ素化合物及び表面処理剤並びにその製造方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
金属、プラスチックなどの素材を問わず、物品の基材を構成する材料には、見た目、硬度、耐久性、信頼性のような品質の向上、補修性、省エネ性の向上によるランニングコストの低減、寸法精度や二次加工性の向上、耐熱性、耐腐食性、電気的性質等の更なる物性の付与を目的として、基材の表面処理がなされることが多い。特に金属の表面処理においては、高い耐食性を有するクロムメッキが従来から行われてきたが、クロムの有する毒性等を理由に、環境適合性の高い代替材料への置き換えが進められてきている。
【0003】
ノンクロムの表面処理剤として、地中に豊富に存在するため環境面での問題が小さく、また化学的に強固な結合を形成することからケイ素化合物が注目されている。例えばシリコーンはシロキサン結合が化学的に強固であり、耐熱性や撥水性をもたらすことが期待される。また、低分子の化合物としてシランカップリング剤を利用した材料が幾つか開発されている(特許文献1~7)。シランカップリング剤は、分子中に有機物との反応性を有する官能基と加水分解性基を併せ持つ有機ケイ素化合物であり、有機物、無機物の両者と化学結合を形成することができるため、化学的性質の異なる有機物と無機物とを強固に結びつけるほか、材料の種類に対する適応性の高い表面処理剤として利用することが期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-79130号公報
特開平6-279461号公報
特開平6-279463号公報
特開平5-186479号公報
特開2014-009190号公報
特開2015-010079号公報
特表昭62-502468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
表面処理材料を金属であるクロムから有機化合物であるシランへと転換することで環境適合性は向上するが、エレクトロニクス用途としてのプラスチックや金属からなる基材を水又は腐食から効率的に防ぐために、表面処理剤の耐塩水及び耐腐食性の改良に対する需要が存在する。また、金属と樹脂とでは、表面処理剤の塗膜と部材間の接着力が変わってくるため、表面処理剤によっては適用できない部材も存在し得る。この点で、幅広い部材に適用可能な表面処理剤もまた求められている。
【0006】
そこで本発明は、広範な基材に対して高い接着性を備え、かつ耐水、耐塩水性に優れた表面処理剤となる化合物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らが検討したところによると、化合物中にベンゾチアゾール環を有するシラン化合物を設計し、合成することに成功した。該化合物が上記課題を解決することのできるシリコーン組成物が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、広範な基材に対して高い接着性を備え、かつ耐水、耐塩水性に優れた表面処理剤となる化合物が提供される。すなわち、本発明は以下に示されるものに関する。
下記式(I):
TIFF
2025025799000001.tif
31
161
[式中、


は、各出現において独立して、水素又は1価の有機基であり、


は、各出現において独立して、置換又は非置換の1価の炭化水素基であるか、下記:
TIFF
2025025799000002.tif
28
161
で示される基であり、


、R

、R

、R

は、各々独立して、水素、C1~6アルキル基、C1~6アルコキシ基又はフェニル基であり、
nは1~3の整数であり、
k及びlは、各々独立して1~10の整数であり、
Aは、-O-、-S-、-Si(CH



-、-Si(OR



-、-NR

-、-N=、-C(=O)-、-C(=O)O-及び-C(=O)NR

-(ここで、R

は、水素原子又はC1~6アルキル基である)、並びに[SiR




2/2
]、[SiR


3/2
]及び[SiO
4/2
](ここでR

及びR

は、各々独立して、メチル基又はフェニル基であるか、他の基との結合手である)で表される単位の組合せで構成されるシロキサン基からなる群より選択される1つ以上の基で中断されていてもよい、(k+l)価の、直鎖状、分岐鎖状又は環状の、炭素数1~20の炭化水素基である(但し、Aは基R

における基として現れるときは2価の基であり、k及びlがいずれも1でありR

が置換又は非置換の1価の炭化水素基であるとき、Aはブチレン、プロピレン、エチレン基ではない)]
で示される化合物。
[2]k及びlがいずれも1である、前記[1]の化合物。
[3]R

、R

、R

及びR

が、全て水素である、前記[1]又は[2]の化合物。
[4]R

が、各出現において独立して、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、エチニル基、プロピニル基、下記:
TIFF
2025025799000003.tif
29
161
で示される基、及び、これらの基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子等で置換された基からなる群より選択される基である(ここで、A及びR

~R

は、前記[1]に定義されたとおりである)、前記[1]~[3]のいずれかの化合物。
[5]R

が、各出現において独立して、CH

【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の化合物について、項目毎に詳細に説明する。なお、本明細書において、数値範囲を示す「~」とは、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
【0010】
本明細書において用いられる場合、「有機基」とは、炭素を含有する基を意味する。有機基の価数はnを任意の自然数として「n価の」と記載することにより示される。したがって、例えば「1価の有機基」とは、結合手を1つのみ有する、炭素を含有する基を意味する。結合手は、炭素以外の元素が有していてもよい。価数を特に明示しない場合でも、当業者であれば文脈から適した価数を把握することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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