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公開番号2025025536
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023130379
出願日2023-08-09
発明の名称木質化粧板およびその製造方法
出願人株式会社ウッドワン
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類B27D 5/00 20060101AFI20250214BHJP(木材または類似の材料の加工または保存;釘打ち機またはステープル打ち機一般)
要約【課題】木材本来の自然な濃淡、風合いを保ちつつ、化粧層を構成する複数の部材の継目が目立たないように化粧層の木目を際立たせる。
【解決手段】木質化粧板(10)は、広葉樹の環孔材を形成材料とする複数枚の突板(3)の表面(34)に、環孔材の孔圏に存在する複数の大径道管(31)の一部が開放された状態の凹部(32)が形成されており、凹部(32)の内部が着色されているとともに、非着色領域(33)がシーラー(4)で覆われており、突板セット(X)を成す2枚の突板(3)は、各突板(3)の長さ方向(D1)の両端面(37)が面一になった状態で横接ぎされている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
広葉樹の環孔材を形成材料とする複数の部材を備えた木質化粧板であって、
前記複数の部材の表面に、前記環孔材の孔圏に存在する複数の大径道管の一部が開放された状態の凹部が形成されており、
前記複数の部材の表面における前記凹部以外の領域がシーラーで覆われているとともに、前記凹部の内部が着色されており、
前記複数の部材のうち、2つ以上の部材は、各部材の長さ方向の両端面が面一になった状態で横接ぎされている、木質化粧板。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前記部材は、突板であり、
複数枚の前記突板と基材とが重なり合っている、請求項1に記載の木質化粧板。
【請求項3】
前記凹部以外の領域が平面である、請求項1または2に記載の木質化粧板。
【請求項4】
広葉樹の環孔材を形成材料とする複数の部材を備えた木質化粧板の製造方法であって、
前記複数の部材のうち、2つ以上の部材を、各部材の長さ方向の両端面を面一にして横接ぎする第1工程と、
前記複数の部材の表面にブラッシング加工を施すことにより、前記環孔材の孔圏に存在する複数の大径道管の一部が開放された状態の凹部を形成する第2工程と、
前記複数の部材の表面における前記凹部以外の領域にシーラーを塗布し、かつ、前記凹部の内部を着色する第3工程と、を含む、木質化粧板の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、各種の内装建材、家具等に使用される木質化粧板およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、各種の内装建材、家具等に使用される木質化粧板の化粧面の意匠性を向上させるために、種々の研究開発が行われている。ここで、各種の内装建材としては、床材、建具、階段材、壁材等が挙げられる。
【0003】
例えば、特許文献1および2には、広葉樹の環孔材から成る化粧面に凹部が形成された床材が開示されている。特許文献1および2の床材の凹部は、開口状態の道管から成る。また、特許文献1および2の床材は、その製造過程において、凹部を含む化粧面の全体が所定のタイミングで複数回着色される。これにより、乾燥時における吹き戻しの発生を抑制して化粧面の意匠性を担保している。また例えば、特許文献3には、複数のピースが縦継ぎおよび巾接ぎされた構成された化粧材を備える床材が開示されている。特許文献3の床材は、一部のピースを巾継ぎピースとすることで、低コスト化と意匠性担保との両立を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-163681号公報
特開2020-007835号公報
特開2015-129402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1および2に開示された技術では、化粧面における凹部以外の領域も着色される。特に、化粧面に存在する、密度が小さく着色剤が染み込み易い早材が着色される。そのため、濃い色の着色剤を用いた場合、早材の色が濃くなってしまい木材本来の濃淡が略失われてしまう。あるいは、薄い色の着色剤を用いる場合であっても、木材本来の色と異なる不自然な色になってしまう。また、特許文献1および2に開示された技術は、複数の挽き板または複数の単板で構成するケースを想定していない。さらに、特許文献1および2には、化粧面における凹部以外の領域を着色すると、寧ろ挽き板または単板の継目が目立ってしまうことを示唆する記載もない。そのため、木材本来の自然な濃淡、風合いを保ちつつ、挽き板または単板の継目が目立たないように木目を際立たせるという点において、必ずしも十分とは言えない。さらに、特許文献3に開示された技術は、化粧材の木目を際立たせるという点において、必ずしも十分とは言えない。
【0006】
本発明の一態様は、木材本来の自然な濃淡、風合いを保ちつつ、化粧層を構成する複数の部材の継目が目立たないように化粧層の木目を際立たせることで、従来よりも意匠性が向上した木質化粧板を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る木質化粧板は、広葉樹の環孔材を形成材料とする複数の部材を備えた木質化粧板であって、前記複数の部材の表面に、前記環孔材の孔圏に存在する複数の大径道管の一部が開放された状態の凹部が形成されており、前記複数の部材の表面における前記凹部以外の領域がシーラーで覆われているとともに、前記凹部の内部が着色されており、前記複数の部材のうち、2つ以上の部材は、各部材の長さ方向の両端面が面一になった状態で横接ぎされている。
【0008】
前記構成によれば、複数の部材の表面において、晩材の周縁に多く存在する凹部の内部が着色されている。これにより、内部が着色された凹部で縁取られた晩材が、当該凹部によって間接的に強調される。また、複数の部材の表面における凹部以外の領域がシーラーで覆われていることから、晩材および早材のそれぞれに着色剤が過度に染み込むことはない。これにより、木材本来の自然な濃淡、風合いを保つことができる。そのため、複数の部材の表面に存在する木目を穏やかに際立たせることができる。
【0009】
また、前記構成によれば、晩材の周縁に断続的な多数の線として存在する大径道管について、複数の大径道管の一部を開放して形成した凹部の内部を着色することにより、断続的な多数の線のそれぞれが太く強調される。そのため、強調された凹部が全て揃って、複数の部材の継目で途切れるような現象は生じない。また、強調された凹部は複数の部材の継目で途切れている晩材よりも色が濃いことから、晩材が当該継目で途切れていることを強調された凹部によってカモフラージュできる。これにより、複数の部材の継目が目立たなくなる。
【0010】
さらに、前記構成によれば、2つ以上の部材は、各部材の長さ方向の両端面が面一になった状態で横接ぎされている。ここで、部材の長さ方向、言い換えれば横接ぎ箇所の継目の延伸方向は、当該部材を成す複数の繊維の延伸方向と略一致する。そのため、横接ぎ箇所の継目が目立たなくなり、強調された木目および太く強調された凹部の存在と相まって横接ぎされた2枚以上の部材が単一の部材のように見える。以上より、従来よりも意匠性が向上した木質化粧板を実現できる。
(【0011】以降は省略されています)

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