特許ウォッチ

公開番号2025090164
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-17
出願番号2023205224
出願日2023-12-05
発明の名称木工用携帯用切削機
出願人株式会社マキタ
代理人弁理士法人岡田国際特許事務所
主分類B27C 5/10 20060101AFI20250610BHJP(木材または類似の材料の加工または保存;釘打ち機またはステープル打ち機一般)
要約【課題】バッテリを取り付け可能な充電式のルータでは、本体部の上部にバッテリ取付部を有し、本体部の左右側部に使用者が把持する把持部を有する。バッテリは左右方向に移動して取り付け、取り外しされる。このため、容量の異なる小形バッテリと大形バッテリを交換して取り付けると本体部の重心が変位する。これによりルータの重量バランスが悪くなって移動操作時の操作性が損なわれる。本開示では複数種類のバッテリを交換して取り付けた場合にも良好な操作性が維持されるようにする。
【解決手段】バッテリ取付部21は、左右の支持部材11,12を含む仮想平面Kに対してバッテリ3の長手方向L3を70～90度の角度になる姿勢で1つのバッテリ3を保持する。これによりバッテリ3の容量が変わっても本体部20の重心位置は左右方向に大きく変換しないので、重量バランスが保たれて良好な操作性が維持される。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
木工用携帯用切削機であって、
相互に平行に上下に延在される左右の支持部材と、
前記支持部材の間の位置において前記支持部材により上下動可能に支持され、前記支持部材の内側に配置する圧縮ばねの付勢力によって上方に付勢され、かつ刃具が装着される本体部と、
前記本体部の上方に取り外し可能に１つのバッテリが取り付けられるバッテリ取付部を有し、
前記バッテリ取付部は、前記支持部材を含む仮想平面に対して前記バッテリの長手方向を７０～９０度の角度になる姿勢で前記１つのバッテリを保持する木工用携帯用切削機。
続きを表示（約 1,300 文字）【請求項２】
木工用携帯用切削機であって、
相互に平行に上下に延在される左右の支持部材と、
前記支持部材の間の位置において前記支持部材により上下動可能に支持され、前記支持部材の内側に配置する圧縮ばねの付勢力によって上方に付勢され、かつ刃具が装着される本体部と、
前記本体部の左右両側に設けられた把持部と、
前記本体部の上方に取り外し可能に１つのバッテリが取り付けられるバッテリ取付部を有し、
前記バッテリ取付部は、前記支持部材を含む仮想平面に対して前記バッテリの長手方向を角度を有する姿勢で前記１つのバッテリを保持する木工用携帯用切削機。
【請求項３】
請求項２記載の木工用携帯用切削機であって、
前記バッテリ取付部は、前記バッテリを前記仮想平面に対して前記長手方向を５０度以上の角度を有する姿勢で保持する木工用携帯用切削機。
【請求項４】
請求項２記載の木工用携帯用切削機であって、
前記バッテリ取付部は、前記バッテリを前記仮想平面に対して前記長手方向を７０度以上の角度を有する姿勢で保持する木工用携帯用切削機。
【請求項５】
請求項２記載の木工用携帯用切削機であって、
前記バッテリ取付部は、前記バッテリを前記仮想平面に対して前記長手方向を略９０度の角度を有する姿勢で保持する木工用携帯用切削機。
【請求項６】
請求項１～５の何れか１つに記載の木工用携帯用切削機であって、
前記バッテリ取付部は、使用者側に前記バッテリを受け入れる受入口と、前記受入口から前記使用者から離間する方向に移動した前記バッテリの移動を規制するストッパを有する木工用携帯用切削機。
【請求項７】
請求項１～６の何れか１つに記載の木工用携帯用切削機であって、
大きさ若しくは重さが異なる複数種類のバッテリを前記バッテリ取付部に交換して取り付けた際に、左右方向の位置について前記木工用携帯用切削機の重心位置が一定の位置に保持される木工用携帯用切削機。
【請求項８】
請求項１～７の何れか１つに記載の木工用携帯用切削機であって、
重さが異なる複数種類のバッテリを前記バッテリ取付部に交換して取り付けた際に、重いバッテリが前記バッテリの重心位置を使用者側に変位させるように前記バッテリ取付部に保持される木工用携帯用切削機。
【請求項９】
請求項１～７の何れか１つに記載の木工用携帯用切削機であって、
前記バッテリ取付部に前記バッテリを取り付けた際に、前記バッテリを含む前記本体部の重心位置が前記仮想平面上に位置する木工用携帯用切削機。
【請求項１０】
請求項１～９の何れか１つに記載の木工用携帯用切削機であって、
前記本体部は、前記刃具を回転させる電動モータと、前記電動モータの動作制御をする制御回路を含む制御基板を内装するコントローラを備え、
前記コントローラが前記電動モータの上方において前記電動モータのモータ軸線に交差する姿勢で配置される木工用携帯用切削機。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、バッテリを取り付け可能な木工用携帯用切削機に関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
例えば充電式ルータと称される木工用携帯用切削機には、被切削材に当接させるベースに対して工具本体が被切削材に接近、離間する方向に移動可能に支持されるプランジタイプが公知である。プランジタイプの木工用携帯用切削機が例えば特許文献１，２に開示されている。特許文献１には、電源としてバッテリを２個取り付け可能なプランジタイプの木工用携帯用切削機が開示されている。特許文献２には、電源として１個のバッテリを左右方向に移動させて取り付け、取り外しするプランジタイプの木工用携帯用切削機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１４－１４８０１７号公報
特開２０１８－７９６３２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
容量（大きさ、重さ）の異なるバッテリを交換して取り付け可能である場合に、例えば大容量のバッテリが左右方向にはみ出してグリップ部を把持する際に邪魔になりやすい問題がある。また、大容量のバッテリを取り付けることで重心位置が変化して作業時の操作性が損なわれる問題がある。本開示では、バッテリの大きさに関わらず良好な操作性が確保されるようにする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本開示の１つの局面によれば、木工用携帯用切削機は、相互に平行に上下に延在される左右の支持部材と、支持部材の間の位置において支持部材により上下動可能に支持され、支持部材の内側に配置する圧縮ばねの付勢力によって上方に付勢され、かつ刃具が装着される本体部を有する。木工用携帯用切削機は、本体部の上方に取り外し可能に１つのバッテリが取り付けられるバッテリ取付部を有する。バッテリ取付部は、支持部材を含む仮想平面に対してバッテリの長手方向を７０～９０度の角度になる姿勢で１つのバッテリを保持する。
【０００６】
従って、バッテリ取付部に取り付けたバッテリが左右方向についてコンパクトな領域内に保持される。これにより木工用携帯用切削機のコンパクト化が図られる。仮想平面に対するバッテリの保持姿勢の傾きは、上下、左右を含めいかなる方向への傾きも含まれる。
【０００７】
本開示の他の局面によれば、木工用携帯用切削機は、相互に平行に上下に延在される左右の支持部材と、支持部材の間の位置において支持部材により上下動可能に支持され、支持部材の内側に配置する圧縮ばねの付勢力によって上方に付勢され、かつ刃具が装着される本体部を有する。木工用携帯用切削機は、本体部の左右両側に設けられた把持部と、本体部の上方に取り外し可能に１つのバッテリが取り付けられるバッテリ取付部を有する。バッテリ取付部は、支持部材を含む仮想平面に対してバッテリの長手方向を角度を有する姿勢で１つのバッテリを保持する。
【０００８】
従って、バッテリ取付部に取り付けたバッテリが左右方向についてコンパクトな領域内に保持される。これによりバッテリが把持部を把持した使用者の邪魔になりにくくなることで、木工用携帯用切削機の操作性が高められる。仮想平面に対するバッテリの保持姿勢の傾きは、上下、左右を含めいかなる方向への傾きも含まれる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
実施例に係る木工用携帯用切削機の全体斜視図である。本図は、バッテリを取り付けた状態を示している。
実施例に係る木工用携帯用切削機の全体斜視図である。本図は、バッテリを取り外した状態を示している。
図１中、ＩＩＩ矢視図である。
実施例に係る木工用携帯用切削機の縦断面図である。本図は、本体部を上死点に位置させた状態を示している。
実施例に係る木工用携帯用切削機の縦断面図である。本図は、本体部を最大下降端位置に位置させた状態を示している。
バッテリ単体の下面図である。本図では、上段に小形バッテリの下面図、下段に大形バッテリの下面図が対比して示されている。
木工用携帯用切削機の前面図である。本図は小形バッテリが取り付けられた状態を示している。本図は本体部を上死点に位置させた状態を示している。
図７中、ＶＩＩＩ矢視図である。
木工用携帯用切削機の前面図である。本図は大形バッテリが取り付けられた状態を示している。本図は本体部を上死点に位置させた状態を示している。
図９中、Ｘ矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
１つ又はそれ以上の実施態様において、バッテリ取付部は、バッテリを仮想平面に対して長手方向を５０度以上の角度を有する姿勢で保持する。従って、長手方向を仮想平面に沿わせた姿勢に比してバッテリが左右方向によりコンパクトな領域に保持される。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許