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公開番号
2025024854
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2023129191
出願日
2023-08-08
発明の名称
治療支援システム及び治療支援方法
出願人
株式会社日立製作所
,
国立大学法人北海道大学
代理人
弁理士法人ウィルフォート国際特許事務所
主分類
A61N
5/10 20060101AFI20250214BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】患者にとって適切な放射線治療装置を容易に判断することが可能な治療支援システムを提供する。
【解決手段】演算処理装置101は、患者を写した3次元透視画像における、患者の放射線の照射に関連する部位に対応する関心領域と、放射線治療の効果を評価する治療効果指標を予測するためのパラメータの値を、放射線治療を行う放射線治療装置202の治療モダリティごとに示すパラメータ情報とを用いて、放射線治療装置202の治療モダリティごとに治療効果指標を予測する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
患者に対する放射線治療の効果を予測する治療支援システムであって、
前記患者を写した3次元透視画像における、前記患者の放射線の照射に関連する部位に対応する関心領域と、前記放射線治療の効果を評価する治療効果指標を予測するためのパラメータの値を、前記放射線治療を行う放射線治療装置の種類ごとに示すパラメータ情報とを用いて、前記放射線治療装置の種類ごとに前記治療効果指標を予測する演算処理装置を有する、治療支援システム。
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【請求項2】
前記演算処理装置は、前記患者の病症を診断するための診断用画像に基づいて、前記放射線治療の治療計画を立案するための治療計画用画像を予測した計画用予測画像を前記3次元透視画像として生成する、請求項1に記載の治療支援システム。
【請求項3】
前記演算処理装置は、前記治療計画を実際に立案した際に使用した治療計画用画像と前記3次元透視画像との一致度を算出し、前記一致度が基準値未満の場合、アラートを出力する、請求項2に記載の治療支援システム。
【請求項4】
前記演算処理装置は、前記3次元透視画像から前記関心領域を抽出する、請求項2に記載の治療支援システム。
【請求項5】
前記演算処理装置は、前記治療計画を実際に立案した際に使用した治療計画用画像に設定された前記関心領域と、前記抽出した関心領域との一致度を算出し、前記一致度が基準値未満の場合、アラートを出力する、請求項4に記載の治療支援システム。
【請求項6】
前記演算処理装置は、前記治療計画を実際に立案した際に使用した治療計画用画像に設定された前記関心領域と前記パラメータとから算出された治療効果指標と前記予測した治療効果指標との一致度を算出し、前記一致度が基準値未満の場合、アラートを出力する、請求項2に記載の治療支援システム。
【請求項7】
前記演算処理装置は、複数の治療施設に配置された複数種類の前記放射線治療装置に対応する前記パラメータの値を示す前記パラメータ情報を格納する格納装置から、前記パラメータ情報を取得して前記治療効果指標の予測に用いる、請求項1に記載の治療支援システム。
【請求項8】
前記演算処理装置は、前記患者に関する患者情報をさらに用いて、前記治療効果指標を予測する、請求項1に記載の治療支援システム。
【請求項9】
前記治療効果指標は、線量体積ヒストグラム、正常組織障害発生確率及び腫瘍制御確率の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の治療支援システム。
【請求項10】
患者に対する放射線治療の効果を予測する治療支援システムによる治療支援方法であって、
前記患者を写した3次元透視画像における、前記患者の放射線の照射に関連する部位に対応する関心領域と、前記放射線治療の効果を評価する治療効果指標を予測するためのパラメータの値を、前記放射線治療を行う放射線治療装置の種類ごとに示すパラメータ情報とを用いて、前記放射線治療装置の種類ごとに前記治療効果指標を予測する、治療支援方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、治療支援システム及び治療支援方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
陽子線又は炭素線などを用いる粒子線治療は、ブラッグピークと呼ばれるエネルギーのピークの深さを腫瘍の深さに合わせて調整可能であることなどから、従来のX線治療よりも腫瘍に対する線量集中性に優れている。このため、正常組織及びOAR(Organ At Risk:リスク臓器)への被ばくを抑え、副作用の発生確率を抑制することが期待されている。
【0003】
しかしながら、粒子線治療を行うための粒子線治療システムは、加速器及び回転ガントリーなどの広い立地面積を必要とする大型の機器を有し、かつ、X線治療を行うためのX線治療システムと比較して一般的に高価であるため、粒子線治療システムを保有可能な施設は限られている。このため、粒子線治療は、一度に受けられる患者の数に限りがある。
【0004】
したがって、全てのがん患者に対して粒子線治療を行うのではなく、粒子線治療の利点を十分に享受できる患者を判別して粒子線治療へ優先的に誘導することが必要である。なお、例えば、腫瘍体積の小さい症例などでは、従来のX線治療でもOARへの被ばくを十分に抑えることができ、粒子線治療と同程度の効果を有する治療を実施できることが知られている。
【0005】
粒子線治療に適した患者を判別するための判断指標として、OARのNTCP(Normal tissue complication probability:正常組織障害発生確率)が注目されている(非特許文献1参照)。OARのNTCPは、放射線の照射によって腫瘍に近接するOARに不可逆的な障害が発生する確率であり、一般的に、過去の治療データに基づいて構築された数理モデルによって算出される。数理モデルへの入力としては、放射線治療の治療計画を立案するための治療計画ソフトウェアで算出された患者体内の3次元線量分布などが用いられる。代表的な数理モデルに従えば、NTCPは、数1から計算される。
TIFF
2025024854000002.tif
16
64
ここで、tは、
TIFF
2025024854000003.tif
19
53
と表される。さらに、D
max
V
np
は、
TIFF
2025024854000004.tif
20
76
と表される。ここで、VはOAR全体の体積、vは1ボクセルあたりの体積、kはOARに含まれるボクセルの番号を示す。n
p
、m
p
及びTD
50
は、OAR、副作用の種類及び症例ごとに定まるパラメータであり、過去の臨床データなどに基づいて算出される。
【0006】
また、D‘
k
は、ボクセルkにおける換算総照射線量であり、1回照射線量をd
ref
=2[Gy]とした場合に、総照射線量D
k
かつ総分割回数Nの照射と同等の生物学的効果を得るための総照射線量を示す。放射線の照射量と生物学的効果との関係を評価する一般的な評価モデルである線形-二次曲線モデル(LQモデル)によれば、総照射線量D
k
かつ総分割回数Nのとき、ボクセルkに含まれる正常組織細胞が生き残る確率λ
k
は、
TIFF
2025024854000005.tif
16
77
と表される。ここで、α及びβは、正常組織細胞の放射線感受性を示すパラメータであり、イン・ビトロ(in vitro)での放射線照射実験などによって求められる。これらの関係により、換算総照射線量D‘
k
は、以下の数5及び数6で求められる。
TIFF
2025024854000006.tif
16
157
TIFF
2025024854000007.tif
17
84
【0007】
X線治療の線量分布から計算されるNTCPをNTCP
x
、粒子線治療の線量分布から計算されるNTCPをNTCP
p
とすると、それらの差であるNTCP差(ΔNTCP=NTCP
x
-NTCP
p
)が大きい患者の場合、粒子線治療の利点が大きいとみなすことができ、粒子線治療への優先的な誘導が検討される。一方、NTCP差が小さい患者の場合、X線治療でも粒子線治療と同等の治療が可能であるとみなすことができ、X線治療への誘導が検討される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
Yoshimura T, Kinoshita R, Onodera S, Toramatsu C, Suzuki R, Ito YM, Takao S, Matsuura T, Matsuzaki Y, Umegaki K, Shirato H, Shimizu S. NTCP modeling analysis of acute hematologic toxicity in whole pelvic radiation therapy for gynecologic malignancies - A dosimetric comparison of IMRT and spot-scanning proton therapy (SSPT). Phys Med. 2016 Sep;32(9):1095-102. doi: 101016/j.ejmp.2016.08.007. Epub 2016 Aug 25. PMID: 27567089.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述したように粒子線治療に適した患者か否かを判断するための判断指標としては、NTCP差が有用である。しかしながら、NTCP差を計算するためには、X線治療と粒子線治療との両方に対して治療計画を立案し、それらの治療計画からシミュレーションにより患者体内の3次元線量分布を求める必要があり、手間と労力が必要となる。
【0010】
また、X線治療には、3D-CRT(Three Dimensional Comformal Radiotherapy:三次元原体照射)、IMRT(Intensity Modulated Radiotherapy:強度変調放射線治療)及びVMAT(Volummetric Modulated Arc Therapy:強度変調回転照射)などの様々な照射方式が存在し、それらの照射方式ごとに治療モダリティ(放射線治療装置の種類)が異なる。このため、患者に適した治療モダリティを判断するための判断指標として、粒子線治療に適した患者か否かを判断するための判断指標と同様に、治療モダリティごとのNTCPの差を使用することができる。しかしながら、治療モダリティごとに患者体内の3次元線量分布を求める必要があるため、手間と労力とがさらに必要となる。
(【0011】以降は省略されています)
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