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公開番号2025024710
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-20
出願番号2024192375,2023040962
出願日2024-10-31,2020-06-22
発明の名称組成物、膜および光センサ
出願人富士フイルム株式会社
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類G03F 7/004 20060101AFI20250213BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】保存安定性が良好で、光散乱性に優れた膜を形成できる組成物を提供する。
【解決手段】屈折率が2.0以上で平均一次粒子径が200nm以下の粒子と、樹脂および重合性モノマーから選ばれる少なくとも1種を含む膜形成成分と、溶剤と、を含む組成物であって、膜形成成分は、樹脂を2種以上含むか、あるいは、1種以上の樹脂と1種以上の重合性モノマーとを含み、上記組成物を用いて、200℃で5分加熱して厚さ4μmの膜を製膜した際に、上記膜の波長400~1000nmの範囲の光の透過率の最大値が80%以下であり、かつ、上記膜中には上記粒子を含む第1の相と、上記第1の相よりも粒子の含有量が少ない第2の相との相分離構造が形成されている組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
屈折率が2.0以上で平均一次粒子径が5nm以上100nm以下の粒子と、樹脂および重合性モノマーを含む膜形成成分と、光重合開始剤と、界面活性剤と、溶剤と、を含む組成物であって、
前記粒子は、白色の粒子であり、
前記粒子の含有量は、前記組成物の全固形分中15~70質量%であり、
前記膜形成成分は、3~15官能の(メタ)アクリレート化合物である重合性モノマーと、2種以上の樹脂とを含み、
前記膜形成成分に含まれる前記樹脂は、ポリ(メタ)アクリル構造のポリマー鎖が3価以上の連結基に結合した構造の樹脂A1と、
前記樹脂A1とは異なる樹脂であって、ポリエステル構造の繰り返し単位を含むグラフト鎖を有する繰り返し単位を有する樹脂A2とを含み、
前記樹脂A1の含有量は、前記樹脂A2の100質量部に対して40~250質量部であり、
前記重合性モノマーと前記樹脂との合計の含有量は前記組成物の全固形分中10~75質量%であり、前記重合性モノマーと前記樹脂との比率は前記樹脂100質量部に対して前記重合性モノマーが10~400質量部であり、
前記光重合開始剤は、オキシム化合物、α-ヒドロキシケトン化合物、α-アミノケトン化合物、および、アシルホスフィン化合物から選ばれる少なくとも1種であり、
前記組成物をガラスウエハ上にスピンコータを用いて塗布し、110℃のホットプレートを用いて30分間加熱処理を行い、365nmの波長の光を1000mJ/cm

の露光量で照射して露光し、次いで、200℃のホットプレートを用いて5分間加熱処理を行って厚さ4μmの膜を製膜した際に、前記膜の波長400~700nmの範囲の光の透過率の最大値が80%以下であり、かつ、前記膜中には膜形成成分または膜形成成分由来の硬化物の相であって、前記粒子が存在している第1の相と、膜形成成分または膜形成成分由来の硬化物の相であって、前記第1の相よりも前記粒子の含有量が少ない第2の相との相分離構造が形成されている、
組成物。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
屈折率が2.0以上で平均一次粒子径が5nm以上100nm以下の粒子と、樹脂および重合性モノマーを含む膜形成成分と、光重合開始剤と、界面活性剤と、溶剤と、を含む組成物であって、
前記粒子は、白色の粒子であり、
前記粒子の含有量は、前記組成物の全固形分中15~70質量%であり、
前記膜形成成分は、3~15官能の(メタ)アクリレート化合物である重合性モノマーと、2種以上の樹脂とを含み、
前記膜形成成分に含まれる前記樹脂は、ポリ(メタ)アクリル構造のポリマー鎖が3価以上の連結基に結合した構造の樹脂A1と、
前記樹脂A1とは異なる樹脂であって、ポリエステル構造の繰り返し単位を含むグラフト鎖を有する繰り返し単位を有する樹脂A2とを含み、
前記樹脂A1の含有量は、前記樹脂A2の100質量部に対して40~250質量部であり、
前記重合性モノマーと前記樹脂との合計の含有量は前記組成物の全固形分中10~75質量%であり、前記重合性モノマーと前記樹脂との比率は前記樹脂100質量部に対して前記重合性モノマーが10~400質量部であり、
前記光重合開始剤は、オキシム化合物、α-ヒドロキシケトン化合物、α-アミノケトン化合物、および、アシルホスフィン化合物から選ばれる少なくとも1種であり、
前記組成物をガラスウエハ上にスピンコータを用いて塗布し、110℃のホットプレートを用いて30分間加熱処理を行い、365nmの波長の光を1000mJ/cm

の露光量で照射して露光し、次いで、200℃のホットプレートを用いて5分間加熱処理を行って厚さ4μmの膜を製膜した際に、前記膜の波長400~700nmの範囲の光の透過率の最大値が80%以下であり、かつ、前記膜中には膜形成成分または膜形成成分由来の硬化物の相であって、前記粒子が存在している第1の相と、膜形成成分または膜形成成分由来の硬化物の相であって、前記第1の相よりも前記粒子の含有量が少ない第2の相との相分離構造が形成されており、かつ、前記膜のJIS K 7136に基づくヘイズが、30~100%である、
組成物。
【請求項3】
前記樹脂A1は、式(SP-1)で表される構造の樹脂を含む、請求項1または2に記載の組成物。
TIFF
2025024710000054.tif
14
170
(式中、Z

は、(m+n)価の連結基を表し、


およびY

は、それぞれ独立して単結合または連結基を表し、


は、複素環基、酸基、塩基性窒素原子を有する基、ウレア基、ウレタン基、配位性酸素原子を有する基、炭素数4以上の炭化水素基、アルコキシシリル基、エポキシ基、イソシアネート基およびヒドロキシ基から選ばれる置換基を含む基を表し、


は主鎖中に、ポリ(メタ)アクリル構造の繰り返し単位を有するポリマー鎖を表し、
nは1~20を表し、mは1~20を表し、m+nは3~21であり、
n個のY

およびA

はそれぞれ同一であってもよく、異なっていてもよく、
m個のY

およびP

はそれぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。)
【請求項4】
前記樹脂A1は、前記式(SP-1)で表される構造の樹脂であり、
前記樹脂A2は、式(A-1-2)で表される繰り返し単位を含む樹脂である、請求項3に記載の組成物。
TIFF
2025024710000055.tif
34
170
(式(A-1-2)中、X

は繰り返し単位の主鎖を表し、L

は単結合または2価の連結基を表し、W

はポリエステル構造の繰り返し単位を含むグラフト鎖を表す。)
【請求項5】
前記粒子が無機粒子である、請求項1~4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
前記粒子を2種以上含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
前記相分離構造は、海島構造または共連続相構造である、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の組成物を用いて得られる膜。
【請求項9】
請求項8に記載の膜を含む光センサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、屈折率の高い粒子を含む組成物、膜、および光センサに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
酸化チタンは屈折率が高い粒子である。このような屈折率の高い粒子を光散乱膜などに用いる試みが検討されている。
【0003】
特許文献1には、互いに屈折率の異なる複数のポリマーを含み、かつ少なくとも一部の領域で共連続相構造を有する光散乱層を含む光散乱シートであって、入射光を等方的に透過して散乱し、かつ散乱光強度の極大値を示す散乱角が2~40°であるとともに、全光線透過率が70~100%である光散乱シートに関する発明が記載されている。共連続相構造を形成するいずれかの連続相は、高屈折微粒子を含んでもよいとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-161859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年では、可視光を適度に遮光し、かつ、光散乱性の高い膜についての需要が増えている。膜の光散乱性を高めるには、粒径が大きく、かつ、屈折率が高い粒子を用いる方法が知られている。しかしながら、屈折率の高い粒子(以下、高屈折粒子ともいう)は、一般的に比重が大きい傾向がある。このような比重の大きい粒子を、溶剤を含む組成物中に含有させて用いた場合、組成物の保管時に粒子が沈降することがある。このため、従来知られている組成物では、保存安定性と、得られる膜の光散乱性とを高い水準で両立させることは困難であった。
【0006】
なお、特許文献1に記載された発明の光散乱シートは、全光線透過率が70~100%であるとされていることから、特許文献1に記載された発明の光散乱シートは可視光を適度に遮光するような部材ではなく、むしろ、可視光透過性の高いものである。
【0007】
よって、本発明の目的は、保存安定性が良好で、光散乱性に優れた膜を形成できる組成物を提供することにある。また、膜、および光センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる状況のもと、本発明者が鋭意検討を行った結果、後述する組成物により上記目的を達成できることを見出し本発明を完成するに至った。本発明は以下を提供する。
<1> 屈折率が2.0以上で平均一次粒子径が200nm以下の粒子と、樹脂および重合性モノマーから選ばれる少なくとも1種を含む膜形成成分と、溶剤と、を含む組成物であって、
上記膜形成成分は、樹脂を2種以上含むか、あるいは、1種以上の樹脂と1種以上の重合性モノマーとを含み、
上記組成物を用いて、200℃で5分加熱して厚さ4μmの膜を製膜した際に、上記膜の波長400~700nmの範囲の光の透過率の最大値が80%以下であり、かつ、上記膜中には上記粒子を含む第1の相と、上記第1の相よりも上記粒子の含有量が少ない第2の相との相分離構造が形成されている、
組成物。
<2> 上記膜形成成分は、上記粒子の分散剤としての樹脂と、バインダーとしての樹脂とを含む、<1>に記載の組成物。
<3> 上記膜形成成分は、ポリマー鎖が3価以上の連結基に結合した構造の樹脂A1およびグラフト鎖を有する繰り返し単位を有する樹脂A2から選ばれる樹脂を2種以上含む、<1>または<2>に記載の組成物。
<4> 上記膜形成成分は、
ポリマー鎖が3価以上の連結基に結合した構造の樹脂A1-1と、上記樹脂A1-1のポリマー鎖とは異なる構造の繰り返し単位を含むポリマー鎖が3価以上の連結基に結合した構造の樹脂A1-2とを含むか、
グラフト鎖を有する繰り返し単位を有する樹脂A2-1と、上記樹脂A2-1のグラフト鎖とは異なる構造の繰り返し単位を含むグラフト鎖を有する繰り返し単位を有する樹脂A2-2とを含むか、あるいは、
ポリマー鎖が3価以上の連結基に結合した構造の樹脂A1-3と、上記樹脂A1-3のポリマー鎖とは異なる構造の繰り返し単位を含むグラフト鎖を有する繰り返し単位を有する樹脂A2-3とを含む、
<3>に記載の組成物。
<5> 上記膜形成成分は、ポリエステル構造の繰り返し単位を含むポリマー鎖が3価以上の連結基に結合した構造の樹脂およびポリエステル構造の繰り返し単位を含むグラフト鎖を有する繰り返し単位を有する樹脂から選ばれる少なくとも1種を含む、<1>~<4>のいずれか1つに記載の組成物。
<6> 上記膜形成成分は、環構造を含む重合性モノマーを含む、<1>~<5>のいずれか1つに記載の組成物。
<7> 上記粒子の分散剤としての樹脂の100質量部に対して、上記バインダーとしての樹脂を40~250質量部含む、<2>に記載の組成物。
<8> 上記粒子が無機粒子である、<1>~<7>のいずれか1つに記載の組成物。
<9> 上記粒子の平均一次粒子径が100nm以下である、<1>~<8>のいずれか1つに記載の組成物。
<10> 上記粒子を2種以上含む、<1>~<9>のいずれか1つに記載の組成物。
<11> <1>~<10>のいずれか1つに記載の組成物を用いて得られる膜。
<12> <11>に記載の膜を含む光センサ。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、保存安定性が良好で、光散乱性に優れた膜を形成できる組成物を提供することができる。また、膜および光センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の光センサの一実施形態を示す概略図である。
本発明の光センサの他の実施形態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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