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公開番号2025023510
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-17
出願番号2023127681
出願日2023-08-04
発明の名称ペット用棺
出願人株式会社さん・おいけ
代理人個人,個人
主分類A61G 17/007 20060101AFI20250207BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】檜や桐など木製のものに比べて低コストで製造できるものでありながらも、厳かさや高級感をもたせる。
【解決手段】板材15を組み立てて構成される有底箱状の容体12と、容体12の上端開口12aを閉塞する蓋体13を備えたペット用棺11において、板材15を中実の紙板で構成する。その紙板は、圧縮成形したパルプからなる芯材と、芯材の表裏両面に形成された塗工層と、塗工層の上に形成される印刷層を有するものである。蓋体13は、容体12を構成する紙板と同一構造の紙板で構成する。そして、容体12と蓋体13における板面が交差してできる辺のうち一部の辺を、Vカット溝における板面に対して傾斜した対をなす当接端面同士の接合で形成する。その他の辺を、板面に対して傾斜した当接端面同士の接合で形成する。
【選択図】図2

特許請求の範囲【請求項１】
板材を組み立てて構成される有底箱状の容体と、前記容体の上端開口を閉塞する蓋体を備えたペット用棺であって、
前記板材が中実の紙板で構成され、
前記紙板が、圧縮成形したパルプからなる芯材と、前記芯材の表裏両面に形成された印刷可能な塗工層を有するものであり、
前記蓋体が前記容体を構成する紙板と同一構造の紙板で構成され、
前記容体と前記蓋体のうち少なくとも前記容体における板面が交差してできる辺のうち一部の辺が、Ｖカット溝における板面に対して傾斜した対をなす当接端面同士の接合で形成され、その他の辺が、板面に対して傾斜した当接端面同士の接合で形成された
ペット用棺。
続きを表示（約 500 文字）【請求項２】
前記容体と前記蓋体における互いに対向する部位に、嵌合し合って位置決めする嵌合部が形成され、
前記嵌合部が、前記容体を構成する紙板と同一構造の紙板の貼り合わせで構成された
請求項１に記載のペット用棺。
【請求項３】
前記蓋体の一部に開閉窓を形成するための窓用開口が形成されるとともに、
前記窓用開口に嵌まる開閉板が備えられ、
前記窓用開口の裏面に、前記窓用開口の内側に張り出す補助板が固定され、
前記開閉板の縁における前記補助板に対応する位置に、前記補助板の張り出し長さに収まる大きさで厚み方向に貫通する切欠きからなる操作凹部が形成された
請求項１または請求項２に記載のペット用棺。
【請求項４】
前記容体または前記蓋体のうち少なくとも一方の内面に、それらを構成する紙板と同一構造の紙板からなる補強部材が積層された
請求項１または請求項２に記載のペット用棺。
【請求項５】
前記塗工層の表面に木目模様の印刷層が形成された
請求項１または請求項２に記載のペット用棺。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
この発明は、犬や猫などの火葬に際して一緒に燃やせるようなペット用棺に関するものである。
続きを表示（約 1,300 文字）【背景技術】
【０００２】
ペット用棺には、たとえば下記特許文献１に開示のように、棺らしい木製のものがある一方で、段ボール製のもの（たとえば下記特許文献２など）もある。これは、段ボール製のペット用棺が木製のものに比べて安価に製造できるうえに華やかな外観にすることができ、生産性も良いからであると考えられる。
【０００３】
しかし、段ボール製のペット用棺は、段ボールを折り曲げたり差し込んだりして組んで構成されており、一見美麗な外観を有していても、段ボールの断面が見えたり、合わせ目や差し込み部分が見えたりして、安っぽく感じられる。しかも、棺としては重量が軽く、木製の棺のような厳かな感じは得られない。そのうえ、保冷による結露水や遺体からの体液の漏出による濡れ、それによる型崩れや底抜け等のおそれがある。
【０００４】
濡れに関わる不都合は、特許文献３、４のような樹脂製のペット用棺を用いることで回避できる。特許文献３の棺は、長方形をなすポリプロピレン製の可撓性シート材の両端部を閉じて舟形の袋状に形成される。特許文献４の棺は、発泡スチロール製の有底箱上の本体部と、本体部に被せる蓋部で構成されている。
【０００５】
だが、これらのようなペット用棺は、樹脂製であるがゆえに、段ボール製のものと同様に安っぽさが感じられ、厳かさや高級感を有しない。このため、手軽な段ボール製の棺が一般的に使用されている。
【０００６】
段ボール製の棺であっても、吸水シートを敷いたりして使用すれば、濡れに関わる不都合を回避することは可能である。しかし、そのためにはあらかじめ準備をしておかなければならず、準備を怠ったり準備が不十分であったりした場合には、遺体を新たな棺に入れ替えるなどの作業が必要になってしまう。
【０００７】
加えて、段ボール製の棺の場合、火葬に際して棺をペットの遺体と一緒に燃やせないことが多い。これは、火葬炉の温度が人の火葬の場合と比べて低く設定されているうえに、段ボールに含まる物質の影響があるためであり、骨に色が付いたり骨が黒くすすけたりするからである。段ボールは燃やした後の残渣が多く、残渣と骨との見分けをつかなくして、拾骨に支障をきたすという問題もある。
【０００８】
段ボール製の棺には上記のような問題があるが、木製の場合であっても、前述のように火葬炉の温度が低いので、棺が燃え残るおそれがあるという難点がある。これを回避するためには火力を高めるとよいが、その場合には骨が残らなくなってしまう。
【０００９】
このように、ペット用棺には材料によって一長一短がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００１０】
実開昭６０－２７６５９号公報
特開２００５－２２９８１９号公報
特開２０２１－１８５９３５号公報
特許第７１７５０６０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
（【００１１】以降は省略されています）

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