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公開番号2025023465
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-17
出願番号2023127606
出願日2023-08-04
発明の名称道路標識コーン
出願人有限会社 成東鉄筋工業
代理人個人
主分類E01F 13/02 20060101AFI20250207BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】構造簡単であり、自重で風圧に耐える抵抗力を備え、かつ対候性にも優れ、資源の有効活用をも期待し得る新たな道路標識コーンを提供する。
【解決手段】略円錐形状の道路標識コーン1を、相対的に径が太く、長さが短い金属バー材からなる芯材11と、相対的に径が細く、長さが長い金属バー材からなる複数の周辺材12と、周辺材12と同等径の金属バー材であって円形に曲げ加工されて両端同士が溶接され、リング状に形成された底面材21とから構成する。複数の周辺材12の一端を芯材11の外周面に略均等間隔で溶接固定し、他端を底面材21の円形部分に略均等間隔で溶接固定することで略円錐形の道路標識コーン1が形成される。前記各金属バー材は、鉄、ステンレス鋼、銅、真鍮、アルミニウムのいずれかとすることができ、特には建設現場等において余剰となった鉄筋を再利用することで資源の有効活用にもつなげ得る。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
路面上に配置されて車両や通行人の移動を規制し、もしくはガイドするために使用される略円錐形状の道路標識コーンにおいて、
断面円形もしくは多角形の金属バー材からなる芯材と、
断面円形もしくは多角形で前記芯材に対して相対的に細く、長さが長い金属バー材からなる複数の周辺材と、
路面上に設置されて前記芯材および周辺材を支える金属製の底面材とから構成され、
前記複数の周辺材の一端が前記芯材の外周面もしくは下面の縁に沿って溶接固定され、傘状に開いた他端が前記底面材に略均等間隔で溶接固定されて全体で略円錐形状を呈し、前記底面材を路面に接するよう載置して使用されることを特徴とする道路標識コーン。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記底面材が、前記周辺材と同等の太さの金属バー材であって円形に曲げ加工され、両端同士が溶接されてリング状に形成された底面材であること、もしくは平面が円形もしくは正方形の金属板からなる底面材であることのいずれかである、請求項1に記載の道路標識コーン。
【請求項3】
前記底面材が、前記金属バー材をリング状に形成した底面材である場合、金属板材からなる複数の円板状の接地材が、前記底面材の路面と対向する側に略均等間隔で取り付けられている、請求項2に記載の道路標識コーン。
【請求項4】
前記道路標識コーンの全体、もしくは少なくとも前記複数の周辺材が、使用目的に応じて単数もしくは複数の色に塗料され、もしくはメッキ、防錆用トップコート、無機ナノ粒子によるミー(Mie)効果を利用した特殊塗料のいずれかにより表面コートされている、請求項1に記載の道路標識コーン。
【請求項5】
前記各金属バー材が、鉄、ステンレス鋼、銅、真鍮、アルミニウムのいずれかのバー材である、請求項1に記載の道路標識コーン。
【請求項6】
前記芯材、周辺材、底面材を構成する金属バーの少なくともいずれかが、鉄筋コンクリートの基礎材料として使用される鉄筋、特には建設現場等において余剰のため廃棄処分される鉄筋を再利用したものである、請求項1に記載の道路標識コーン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両や歩行者の通行規制、通路ガイド等の目的で使用される略円錐形状の道路標識コーンに関し、特には強風に対する対抗力を高め、長期使用のための対候性を改善した道路標識コーンに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
車両の進入禁止区域や臨時の駐車禁止区域等を設けるため、あるいは工事現場や事故現場等での歩行者の保護を図るため、路面上の目立ち易い位置に配置して使用される円錐形状の道路標識コーンが広く知られている。市場における当該製品の名称として、カラーコーン(登録商標)、ロードコーン、三角コーン、セイフティコーン、Dコーン、パイロンなど色々使用されているが、本明細書ではこれを「道路標識コーン」、あるいは単に「コーン」と呼ぶものとする。
【0003】
図3は従来技術で知られた典型的な道路標識コーンの外観を示している。図3において、一般に道路標識コーン1は、円錐形状に形成された本体部10と、路面への設置部位となるつば状の底面部20とからなり、ポリエステルなどの合成樹脂を使用して一体成型により形成されている。材料を合成樹脂とすることで軽量となり、円錐形状とすることで順次上から被せて重ね合せることも可能となって搬送時の便宜を図っている。色は目立ち易い赤や橙色とするものが多いが、その他にも使用目的に応じて緑色、黄色などの各種の色が用いられたり、またはその上に鉢巻状の単数もしくは複数の帯10aを描いたり、反射テープを貼り付けて夜間の視認性を高めたりするなどの工夫が施されることもある。大きさとしては一般に高さが約70cm、本体部10が底面20につながる付根部分の直径が約24cmほどであるが、これも使用目的に応じて各種寸法のものが見られる。
【0004】
以上のように構成された道路標識コーン1の使用時には、単体にて、あるいは中央部に円形の穴を設けた周囲正方形状のゴム材等からなる薄板のコーンベッド30を上から本体部10を通過させて底面部20に被せ、これを重石として路面の所定位置に配置されて使用される。さらには、両端に固定用輪を備えた図示の連結バー40を本体部10の頂部に被せて複数の道路標識コーンを順次つなぎ、侵入防止や車両・歩行者の進入路ガイドとするどの利用方法が用いられる。
【0005】
しかしながらこれら従来技術で知られた道路標識コーンには、改善すべき余地があった。一つはポリエステル等の合成樹脂が使用されていることによる対候性、耐久性の問題に関する。特には性質上屋外で使用される場合がほとんどであることから、日光に暴露されたり、風雨に晒されたりする結果、コーン全体が脆くなって僅かな衝撃でも割れたり潰れたりするなど、長期間に亘っての使用には不向きであった。他の課題としては、同じく合成樹脂製であることに起因して重量が2.5kgほどと軽量であり、やや強い風が吹くと位置ずれを生じ易く、転倒をしたり吹き飛ばされたりして道路標識としての役割が果たせないことがあった。一時的な使用であれば軽量で搬送に有利な合成樹脂製の効果はあっても、進入禁止区域、駐車禁止区域などの設定では比較的長期間に亘って使用されることも多く、安定した使用に耐えるものであることが望まれていた。
【0006】
以上のような課題に対し、従来技術においてもいくつかの対応策が知られている。広く用いられている対応策の1つとして、図3にも示したコーンベッド30をコーン1の底面部20の上に被せて使用するもので、コーンベッド30が重石となって軽量なコーンの位置ずれや転倒の防止を図ることであった。他の対応策として、図4に示す特許文献1に開示された従来技術では、円錐形状のコーン本体部(14)の周囲に、当該本体部(14)の表面積の30~75%に相当する合計面積となる多数の開口(13)を開け、当該開口と中空となったコーン内部を通して風を通過させることで風圧による影響を軽減するものとしている。
【0007】
図5は、特許文献2に開示された従来技術における他の対応策を示しており、ここでは円錐状のコーン本体部が、縦長棒状である複数(3本以上)の中空合成樹脂製の表示部材(3)から構成されており、これによって軽量化を図ると同時に強風時の風圧抵抗面積を小さくしてコーンの位置ずれや転倒を防止するものとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2010-285759号公報
特開平11-36243号公報
特開2021-25023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来技術における上述した各対応策には、未だ改善の余地が残されていた。例えば図3に示すコーンベッド30による重石対応策では、コーンベッド30の重量が2kgほどのものであり、一定の効果は得られたとしてもコーン1自身の重量である約2.5kgと合わせても未だ強風に対しては十分な抵抗力を発揮できるまでには至っていない。図4に示す対応策では、風圧の軽減効果は見られても多数の孔を開口させることによって逆に更なる重量低下となり、また樹脂製である点に変わりはないことから耐候性、耐久性の問題は不変である。さらに図5に示す対応策では、縦長棒状の表示部材(3)が半透明中空樹脂製となっていてさらなる重量低下につながり、これを補うためにベース部分(21)にウェイト(23)を埋め込むなどの対応が必要となっている。また当該表示部材(3)を発光させるために中空部分の内部に反射板や発光源(図示せず)を収納するなど、構造が極めて複雑なものとなっている。
【0010】
以上より本発明は、構造簡単であり、自重で風圧に耐える抵抗力を備え、かつ対候性にも優れ、資源の有効活用をも期待し得る新たな道路標識コーンを提供することを目的としている。なお、図4、図5に示す従来技術の説明において上記カッコ内に表示した符号は、対応する夫々の特許文献のみに適用されるものであって、以下に示す本願発明の各要素に用いられる符号と整合するものではない。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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