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公開番号2025030681
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023136185
出願日2023-08-24
発明の名称橋梁用の伸縮装置及びその施工方法
出願人MFJ株式会社
代理人弁理士法人青莪
主分類E01C 11/02 20060101AFI20250228BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】優れた強度を発生させる橋梁用の伸縮装置を提供する。
【解決手段】橋梁用の伸縮装置1は、遊間3を形成する一対の橋梁の部分2,2に遊間3を跨ぐように設けられる埋設空間6と、遊間3を塞ぐ緩衝材4とを備える。超速硬化樹脂を主成分とし、埋設空間6の深さdより短い高さhを持つように予め柱状に成形されて、埋設空間6の底面中央領域に第1の絶縁シート9aを介して設置されるブロック体10aと、埋設空間6に設置されたブロック体10aの上面部分を覆う第2の絶縁シート9bと、ブロック体10aが設置された埋設空間6に、ブロック体10aの上面と面一となるように充填された後に硬化される、第1充填層10b,10bと、埋設空間6内でブロック体10a及び第1充填層10b上に積層された後に硬化される、第2充填層10cとを更に備える。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
橋梁の遊間に設置される橋梁用の伸縮装置であって、
遊間を形成する一対の橋梁の部分に当該遊間を跨ぐように設けられる埋設空間と、遊間を弾性変形自在に塞ぐ緩衝材とを備えるものにおいて、
超速硬化樹脂を主成分とし、埋設空間の深さより短い高さを持つように予め柱状に成形されて、埋設空間の底面中央領域に第1の絶縁シートを介して設置されるブロック体と、
埋設空間に設置されたブロック体の上面部分を覆う第2の絶縁シートと、
ブロック体が設置された埋設空間に、当該ブロック体の上面と面一となるように充填された後に硬化される、超速硬化樹脂を主成分とする第1充填層と、
埋設空間内でブロック体及び第1充填層上に積層された後に硬化される、超速硬化樹脂を主成分とする第2充填層とを更に備えることを特徴とする橋梁用の伸縮装置。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記第1充填層は、前記ブロック体と同じ超速硬化樹脂が主成分であり、前記第1充填層及び前記第2充填層が同じ成分であることを特徴とする請求項1記載の橋梁用の伸縮装置。
【請求項3】
橋梁の遊間に設置される橋梁用の伸縮装置の施工方法であって、
遊間を形成する一対の橋梁の部分に、当該遊間を跨ぐように埋設空間を設けるとともに、遊間を弾性変形自在に塞ぐ緩衝材を設ける工程を含むものにおいて、
超速硬化樹脂を主成分とし、埋設空間の深さより短い高さを有する柱状のブロック体を予め成形する工程と、
ブロック体を埋設空間の底面中央領域に第1の絶縁シートを介して設置する工程と、
ブロック体が設置された埋設空間に、当該ブロック体の上面と面一となるように超速硬化樹脂を主成分とする第1充填材を充填して、ブロック体の上面部分を覆うように第2の絶縁シートを設ける工程と、
埋設空間内のブロック体及び第1充填材上に、超速硬化樹脂を主成分とする第2充填材を積層する工程とを更に含むことを特徴とする橋梁用の伸縮装置の施工方法。
【請求項4】
前記第1充填材は、前記ブロック体と同じ超速硬化樹脂が主成分であり、前記第1充填材及び前記第2充填材が同じ成分であることを特徴とする請求項3記載の橋梁用の伸縮装置の施工方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、橋梁の遊間に設置される橋梁用の伸縮装置及びその施工方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
この種の伸縮装置として、遊間を形成する一対の橋梁の部分に当該遊間を跨ぐように設けられる埋設空間と、遊間を弾性変形自在に塞ぐ緩衝材とを備えるものが例えば特許文献1で知られている。このものでは、遊間を形成する一対の橋梁の部分に、当該遊間を跨ぐように埋設空間が設けられ、当該埋設空間に橋梁の部分の上面と面一となるように充填剤が充填された後に、硬化される。そして、埋設空間に充填材が充填された後には、当該充填材の上面がアスファルト合材からなる舗装体で被覆される。
【0003】
このような伸縮装置は、通常、経年劣化等を考慮して定期的に交換作業が行われ、その交換作業時には、車両の通行規制が必要となる。そのため、車両の規制時間を可及的に短くできることが望まれる。このような場合、施工時間を短くするために、充填材として超速硬化樹脂(例えばポリウレア樹脂等)を主成分とする充填材を用いることが考えられる。然し、充填材を埋設空間に一層となるように充填して硬化させたものでは、十分な強度(伸び率・圧縮率)が得られないということが判明した。しかも、充填材の硬化後にその上面を舗装体で被覆する工程もまた、施工時間を短くすることの障害になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5620687号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上の点に鑑み、優れた強度を発生させることができる橋梁用の伸縮装置及びその施工方法を提供することをその課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、橋梁の遊間に設置される本発明の橋梁用の伸縮装置は、遊間を形成する一対の橋梁の部分に当該遊間を跨ぐように設けられる埋設空間と、遊間を弾性変形自在に塞ぐ緩衝材とを備え、超速硬化樹脂を主成分とし、埋設空間の深さより短い高さを持つように予め柱状に成形されて、埋設空間の底面中央領域に第1の絶縁シートを介して設置されるブロック体と、埋設空間に設置されたブロック体の上面部分を覆う第2の絶縁シートと、ブロック体が設置された埋設空間に、当該ブロック体の上面と面一となるように充填された後に硬化される、超速硬化樹脂を主成分とする第1充填層と、埋設空間内でブロック体及び第1充填層上に積層された後に硬化される、超速硬化樹脂を主成分とする第2充填層とを更に備えることを特徴とする。なお、本発明にいう「橋梁の部分」は、床版を意味する。
【0007】
また、上記課題を解決するために、橋梁の遊間に設置される本発明の橋梁用の伸縮装置の施工方法は、遊間を形成する一対の橋梁の部分に、当該遊間を跨ぐように埋設空間を設けるとともに、遊間を弾性変形自在に塞ぐ緩衝材を設ける工程を含み、超速硬化樹脂を主成分とし、埋設空間の深さより短い高さを有する柱状のブロック体を予め成形する工程と、ブロック体を埋設空間の底面中央領域に第1の絶縁シートを介して設置する工程と、ブロック体が設置された埋設空間に、当該ブロック体の上面と面一となるように超速硬化樹脂を主成分とする第1充填材を充填して、ブロック体の上面部分を覆うように第2の絶縁シートを設ける工程と、埋設空間内のブロック体及び第1充填材上に、超速硬化樹脂を主成分とする第2充填材を積層する工程とを更に含むことを特徴とする。
【0008】
本発明においては、第1充填層は、ブロック体と同じ超速硬化樹脂が主成分であり、第1充填層及び第2充填層が同じ成分であり、また、第1充填材は、ブロック体と同じ超速硬化樹脂が主成分であり、第1充填材及び第2充填材が同じ成分であることが好ましい。また、本発明の「超速硬化樹脂」は、主剤と硬化剤とを混錬した後、常温にて短時間(例えば、4~5時間)で硬化する樹脂(例えば、ポリウレア樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カチオン性アクリル樹脂、モルタル等)を意味する。
【0009】
ここで、本願発明者らの鋭意研究の結果、次のことを知見するのに至った。即ち、超速硬化樹脂を主成分とする充填剤を、埋設空間に複数層となるように積層して硬化させたものは、上記従来例のもの(言い換えると、充填剤を埋設空間に一層となるように充填して硬化させたもの)と比較して、伸び率及び圧縮率が飛躍的に向上することを知見するのに至った。このような知見を基に、本発明では、短時間での伸縮装置の施工性を考慮して、超速硬化樹脂を主成分とする柱状のブロック体を準備し、これを埋設空間の底面中央領域に第1の絶縁シートを介して設置した後、当該ブロック体の上面と面一となるように埋設空間に第1充填材を充填して第1充填層とする。そして、ブロック体の上面部分を第2の絶縁シートで覆った後に第2充填材を積層して第2充填層とする。これにより、上記従来例のものと比較して、飛躍的に高い伸び率及び圧縮率を持つ伸縮装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施形態の橋梁用の伸縮装置を模式的に説明する断面図。
本実施形態の橋梁用の伸縮装置の施工方法を模式的に説明する図。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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