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公開番号2025055827
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-08
出願番号2023165205
出願日2023-09-27
発明の名称アスファルトプラントの運転支援装置およびアスファルトプラント
出願人日工株式会社
代理人個人
主分類E01C 19/10 20060101AFI20250401BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】アスファルトプラントの熟練オペレータの手動運転技術を適切且つ簡便に伝承できる技術を提供する。
【解決手段】アスファルトプラント1の運転支援装置100は、骨材を加熱乾燥するドライヤの有するバーナの推奨開度Doを出力する推奨開度出力部84と、推奨開度Doを表示する表示部72とを備える。推奨開度出力部84は、複数の入力値を入力すると前記推奨開度Doを出力する学習済み機械学習モデルM1,M2を有する。学習済み機械学習モデルM1,M2へ入力される入力値は、少なくとも、骨材の加熱後温度の目標値である目標温度T31と、骨材の加熱後温度を検出した加熱後骨材温度D11と、ドライヤに供給される骨材の供給量である骨材供給量T11とを含む。学習済み機械学習モデルM1,M2を熟練オペレータの運転データによって学習させておくことにより、熟練オペレータの手動運転技術を適切且つ簡便に伝承できる。
【選択図】図2


特許請求の範囲【請求項1】
バーナをドラムの一端部に有し、骨材を加熱乾燥するドライヤと、
前記ドライヤからの排ガスを外部へと排出する排気煙道と、
前記排気煙道に介挿された集塵フィルタと、
前記バーナの開度であるバーナ開度をオペレータが操作可能な入力部と、
を備えたアスファルトプラントの運転支援装置であって、
前記バーナの推奨開度を出力する、推奨開度出力部と、
前記推奨開度を前記オペレータに対して表示する、表示部と、
を備え、
前記推奨開度出力部は、
複数の入力値を入力すると前記推奨開度を出力する、学習済み機械学習モデルを有し、
前記学習済み機械学習モデルへ入力される前記入力値は、少なくとも、
前記ドライヤの出口における前記骨材の温度の目標値である目標温度と、
前記ドライヤの出口における前記骨材の温度を検出した加熱後骨材温度と、
前記ドライヤに供給される前記骨材の供給量である骨材供給量と、
を含む、運転支援装置。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
請求項1に記載の運転支援装置であって、
前記入力値は、
前記集塵フィルタの入口における前記排気煙道内の排ガスの温度を検出したフィルタ入口温度と、
前記ドライヤに供給される前記骨材の温度である加熱前骨材温度と、
前記加熱後骨材温度と前記加熱前骨材温度との差である骨材温度上昇率と、
前記排気煙道内の温度を検出した煙道温度と、
前記アスファルトプラントの外気温と、
前記アスファルトプラントの外部の湿度と、
のうちの少なくとも1つをさらに含む、運転支援装置。
【請求項3】
請求項1に記載の運転支援装置であって、
前記オペレータによる前記アスファルトプラントの運転データを用いて、機械学習モデルに対して機械学習を行う学習部
をさらに有し、
前記学習部は、前記機械学習モデルに対して、前記運転データにおける複数の前記入力値を入力変数とし、前記運転データにおける前記バーナ開度を教師データとして、教師あり学習を行う、運転支援装置。
【請求項4】
請求項3に記載の運転支援装置であって、
前記学習部は、複数の前記オペレータのそれぞれについて、複数の前記運転データを用いて前記機械学習モデルに対して機械学習を行うことにより、複数の前記オペレータのそれぞれに対応する複数の前記学習済み機械学習モデルを生成する、運転支援装置。
【請求項5】
バーナをドラムの一端部に有し、骨材を加熱乾燥するドライヤと、
前記ドライヤからの排ガスを外部へと排出する排気煙道と、
前記排気煙道に介挿された集塵フィルタと、
前記バーナの開度であるバーナ開度をオペレータが操作可能な入力部と、
請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の運転支援装置と、
を備えたアスファルトプラント。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、アスファルトプラントの運転を補助するための運転支援装置およびアスファルトプラントに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
アスファルトプラントは、骨材を加熱処理するためのドライヤを有している。従来のアスファルトプラントは、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載のアスファルトプラントは、骨材(新材)を加熱乾燥する新材ドライヤを有している。そして、これらのドライヤで加熱乾燥された骨材は、プラント本体の上部に設けられた振動篩にて篩い分けられて粒径毎に振動篩の下部に設けられた骨材貯蔵ビンに貯留される。その後、当該骨材は、骨材貯蔵ビンから必要量を計量してプラント本体下部のミキサへと供給され、ミキサで攪拌・混合され、アスファルト混合物が製造される。
【0003】
通常、アスファルトプラントのドライヤの運転は、手動運転モードと自動運転モードとに切り替えることができる。自動運転モードにおいては、オペレータが操作盤において骨材の加熱目標温度を設定することにより、ドライヤにおけるバーナ開度を自動で操作する。自動運転モードにおいては、ドライヤ出口における骨材温度等のセンサ検出値に基づいて、PID制御等の各種制御技術を用いて、自動的にバーナ開度が調整される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-26647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような自動運転モードは、ドライヤのドラム内温度が所定温度以上に保たれた状態においては、比較的安定した運転が可能となる。しかしながら、夜間の運転休止や、長期間の運転休止後に再稼働を行う場合には、ドライヤのドラム内温度が低下している。このようにドラム内温度が低い状態から運転を開始する場合には、天候、投入骨材の含水量、投入骨材の供給量等の条件による影響を受けやすく、必ずしも安定した運転を行うことができない。
【0006】
ドラム内温度が低い状態からドライヤの運転を開始する際には、まず、バーナを着火してドライヤのドラムを予熱し、ドライヤから排出される排ガス温度が所定温度に達した後に、ドライヤに骨材を供給して、骨材の加熱を開始する。
【0007】
このとき、自動運転モードで運転を行うと、ドラムに投入する骨材の含水量、骨材供給量、および天候等の条件によっては、ドライヤ出口から排出される骨材が、アスファルト混合物の製造に使用可能な骨材温度(160℃)に達していない場合がある。その場合には、使用できない骨材がドライヤ下流側のプラント本体の骨材貯蔵ビンまで搬送されてしまう。このため、使用できない骨材を回収するためには、当該骨材を骨材貯蔵ビンからプラント本体下部のミキサへと供給し、ミキサから排出する必要がある。すなわち、使用できない骨材の回収作業は時間も手間もかかる。
【0008】
このため、ドラム内温度が低い状態からドライヤの運転を開始する際には、手動運転モードによってオペレータがバーナ開度を調節することがしばしばある。プラントの運転経験が豊富な熟練オペレータは、ドラムに投入する骨材の含水量、骨材供給量、および天候等の条件に基づいて適切にバーナ開度を操作し、最初に投入した骨材から目標とする骨材温度(160℃)まで加熱して排出することが可能である。このため、温度が低く使用できない骨材の回収作業を行う必要が無く、プラントの運転開始からアスファルト混合物の製造開始までの時間を、自動運転モードよりも短くすることができる。
【0009】
しかしながら、プラントの運転経験が比較的少ない非熟練オペレータが手動運転を行った場合には、熟練オペレータのような適切な操作を行うことが難しい。このため、バーナ開度を開けすぎて排ガス温度が高くなり、排ガス煙道下流に備えられた集塵フィルタであるバグフィルタを焼損させる場合もある。また、バーナ開度の開度調整が不十分となり、ドライヤ出口から排出される骨材の温度を上げるのに時間がかかり、結果的に、プラントの運転開始からアスファルト混合物の製造開始までの時間が自動運転モードよりも長くなってしまう場合もある。
【0010】
非熟練オペレータが熟練オペレータのような適切な操作を習得するためには、非熟練オペレータの手動運転時に熟練オペレータが運転指導を行ったり、熟練オペレータの運転ノウハウをマニュアル化して非熟練オペレータに共有したりする必要がある。しかしながら、これらの取り組みには熟練オペレータにとって手間も時間もかかるため、より適切かつ簡便に手動運転技術の伝承を行う技術が求められている。
(【0011】以降は省略されています)

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