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公開番号
2025023169
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-14
出願番号
2024209450,2021553429
出願日
2024-12-02,2020-10-19
発明の名称
含フッ素共重合体組成物および架橋ゴム物品
出願人
AGC株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08L
27/12 20060101AFI20250206BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】高温下での圧縮永久歪の小さい架橋ゴム物品を形成できる含フッ素共重合体組成物、および、架橋ゴム物品の提供。
【解決手段】本発明の含フッ素共重合体組成物は、含フッ素共重合体と、有機過酸化物と、重合性不飽和結合を2個以上有する化合物と、融点が60℃以下のリン化合物とを含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
含フッ素共重合体と、有機過酸化物と、重合性不飽和結合を2個以上有する化合物と、融点が60℃以下のリン化合物と、を含む、含フッ素共重合体組成物。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記リン化合物の融点が35℃以下である、請求項1に記載の含フッ素共重合体組成物。
【請求項3】
前記リン化合物がアルキル基を有するホスフィンである、請求項1または2に記載の含フッ素共重合体組成物。
【請求項4】
前記含フッ素共重合体が、パーフルオロポリマーである、請求項1~3のいずれか1項に記載の含フッ素共重合体組成物。
【請求項5】
前記含フッ素共重合体が、テトラフルオロエチレンに基づく単位と、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)に基づく単位と、を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の含フッ素共重合体組成物。
【請求項6】
前記含フッ素共重合体が、さらに、重合性不飽和結合を2個以上有する単量体に基づく単位を有する、請求項5に記載の含フッ素共重合体組成物。
【請求項7】
前記重合性不飽和結合を2個以上有する化合物が、ビニル基またはアリル基を2個以上有する化合物である、請求項1~6のいずれか1項に記載の含フッ素共重合体組成物。
【請求項8】
前記重合性不飽和結合を2個以上有する化合物が、下式(6)で表される化合物である、請求項1~7のいずれか1項に記載の含フッ素共重合体組成物。
(CR
61
R
62
=CR
63
)
2
R
64
式(6)
式(6)中、R
61
、R
62
およびR
63
はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1~5のアルキル基または炭素数1~5のフルオロアルキル基を示し、R
64
は、2価の炭素数1~18のフルオロ炭化水素基または該フルオロ炭化水素基の末端もしくは炭素-炭素結合間にエーテル性酸素原子を有する基を示す。複数のR
61
、複数のR
62
および複数のR
63
はそれぞれ、互いに同一であっても異なっていてもよい。
【請求項9】
前記リン化合物がトリアルキルホスフィンである、請求項1~8のいずれか1項に記載の含フッ素共重合体組成物。
【請求項10】
前記リン化合物が下式(7)で表される化合物である、請求項1~9のいずれか1項に記載の含フッ素共重合体組成物。
P(R
71
)
3
式(7)
式(7)中、R
71
は、炭素数2~9の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を示す。3つのR
71
は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、含フッ素共重合体組成物および架橋ゴム物品に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
含フッ素共重合体を架橋させた架橋ゴム物品は、耐熱性、耐薬品性、耐油性および耐候性等に優れる点から、シール材(例えば、Oリング、パッキン、オイルシール、ガスケット)およびクッション材として、車両、船舶、航空機、一般機械、建築等の分野で広く使用されている。
このような架橋ゴム物品を得るために使用する含フッ素共重合体組成物として、特許文献1には、フッ化ビニリデンおよびこれと共重合可能な少なくとも1種の他のエチレン性不飽和単量体とを共重合して得られるフッ素ゴムと、有機過酸化物と、2価の金属水酸化物および2価の金属酸化物から選ばれる少なくとも1種と、有機リン化合物とを含むフッ素ゴム組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平06-306236号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、各分野において架橋ゴム物品に対する性能向上が求められており、具体的には高温下での圧縮永久歪が小さい架橋ゴム物品が求められている。このような要求に対して、本発明者らが特許文献1に記載されている架橋ゴム物品を評価したところ、高温下で圧縮永久歪試験を実施した際の圧縮永久歪率(以下、「高温下での圧縮永久歪」ともいう。)について、改善の余地があることを見出した。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、高温下での圧縮永久歪の小さい架橋ゴム物品を形成できる含フッ素共重合体組成物、および、架橋ゴム物品の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、含フッ素共重合体と、有機過酸化物と、重合性不飽和結合を2個以上有する化合物と、融点が60℃以下のリン化合物と、を含む含フッ素共重合体組成物を用いれば、高温下での圧縮永久歪の小さい架橋ゴム物品が得られることを見出し、本発明に至った。
【0007】
すなわち、発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
[1] 含フッ素共重合体と、有機過酸化物と、重合性不飽和結合を2個以上有する化合物と、融点が60℃以下のリン化合物と、を含む、含フッ素共重合体組成物。
[2] 上記リン化合物の融点が35℃以下である、[1]の含フッ素共重合体組成物。
[3] 上記リン化合物がアルキル基を有するホスフィンである、[1]または[2]の含フッ素共重合体組成物。
[4] 上記含フッ素共重合体が、パーフルオロポリマーである、[1]~[3]のいずれかの含フッ素共重合体組成物。
[5] 上記含フッ素共重合体が、テトラフルオロエチレンに基づく単位と、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)に基づく単位と、を有する、[1]~[4]のいずれかの含フッ素共重合体組成物。
[6] 上記含フッ素共重合体が、さらに、重合性不飽和結合を2個以上有する単量体に基づく単位を有する、[5]の含フッ素共重合体組成物。
[7] 上記重合性不飽和結合を2個以上有する化合物が、ビニル基またはアリル基を2個以上有する化合物である、[1]~[6]のいずれかの含フッ素共重合体組成物。
[8] 上記重合性不飽和結合を2個以上有する化合物が、下式(6)で表される化合物である、[1]~[7]のいずれかの含フッ素共重合体組成物。
(CR
61
R
62
=CR
63
)
2
R
64
式(6)
式(6)中、R
61
、R
62
およびR
63
はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1~5のアルキル基または炭素数1~5のフルオロアルキル基を示し、R
64
は、2価の炭素数1~18のフルオロ炭化水素基または該フルオロ炭化水素基の末端もしくは炭素-炭素結合間にエーテル性酸素原子を有する基を示す。複数のR
61
、複数のR
62
および複数のR
63
はそれぞれ、互いに同一であっても異なっていてもよい。
[9] 上記リン化合物がトリアルキルホスフィンである、[1]~[8]のいずれかの含フッ素共重合体組成物。
[10] 上記リン化合物が下式(7)で表される化合物である、[1]~[9]のいずれかの含フッ素共重合体組成物。
P(R
71
)
3
式(7)
式(7)中、R
71
は、炭素数2~9の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を示す。3つのR
71
は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
[11] 上記式(7)において、3つのR
71
がそれぞれ独立に、炭素数2~9の直鎖状のアルキル基を示す、[10]の含フッ素共重合体組成物。
[12] 上記式(7)において、3つのR
71
が同一である、[10]または[11]の含フッ素共重合体組成物。
[13] [1]~[12]のいずれかの含フッ素共重合体組成物から得られる、前記含フッ素共重合体組成物中の含フッ素共重合体が架橋されてなる、架橋ゴム物品。
[14] [1]~[12]のいずれかの含フッ素共重合体組成物を100~400℃に加熱して、前記含フッ素共重合体組成物中の含フッ素共重合体を架橋する、架橋ゴム物品の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、高温下での圧縮永久歪の小さい架橋ゴム物品を形成できる含フッ素共重合体組成物、および、架橋ゴム物品を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明における用語の意味は以下の通りである。
「単位」とは、単量体が重合して直接形成された、上記単量体1分子に由来する原子団と、上記原子団の一部を化学変換して得られる原子団との総称である。「単量体に基づく単位」は、以下、単に「単位」ともいう。
「ゴム」とは、JIS K 6200(2008)により定義される性質を示すゴムを意味し、「樹脂」とは区別される。
「融点」とは、示差走査熱量測定(DSC)法で測定した融解ピークの最大値に対応する温度を意味する。
沸点とは、特記のない場合は、大気圧(1013hPa)での沸点を意味する。
【0010】
〔含フッ素共重合体組成物〕
本発明の含フッ素共重合体組成物(以下、「本組成物」ともいう。)は、含フッ素共重合体と、有機過酸化物と、重合性不飽和結合を2個以上有する化合物(以下、「特定重合性化合物」ともいう。)と、融点が60℃以下のリン化合物(以下、「特定リン化合物」ともいう。)と、を含む。特定リン化合物は、架橋促進剤である。
本組成物を用いて得られた架橋ゴム物品は、高温下での圧縮永久歪(例えば、架橋ゴム物品を250℃で168時間保存した後に圧縮永久歪試験を実施した際の圧縮永久歪率)が小さい。この理由の詳細は明らかになっていないが、以下の理由によると推測される。
高温下での圧縮永久歪が大きくなる理由の一つとして、架橋ゴム物品の加熱圧縮時において架橋部分の結合が切れることにあると考えられる。ここで、本組成物に含まれる特定リン化合物は融点が低いため、本組成物に含まれる含フッ素共重合体を加熱しながら架橋する際に、特定リン化合物は本組成物中で液状になっている。これにより、特定リン化合物が本組成物中で良好に分散し、含フッ素共重合体の架橋が良好に進行するので、架橋密度が向上すると考えられる。その結果、高温下での圧縮永久歪が小さくなると考えられる。
また、本組成物が特定重合性化合物を用いることで、架橋の開裂を抑えられるため、高温下でも架橋ゴム物品が歪みにくくなると考えられる。
このように、特定リン化合物の機能と特定重合性化合物の機能が相乗的に作用して、高温下での圧縮永久歪の小さい架橋ゴム物品が得られたと推測される。
(【0011】以降は省略されています)
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