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公開番号2025008229
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023110207
出願日2023-07-04
発明の名称繊維強化樹脂シート
出願人フクビ化学工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C08J 5/04 20060101AFI20250109BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】強化繊維の含有率が高くかつ強化繊維の剥離が起き難い繊維強化樹脂シートを提供する。
【解決手段】繊維強化樹脂シート1は、シート状の熱可塑性樹脂からなる樹脂基材11と、同一方向に配向された状態で、かつ30%以上70%以下の平均体積含有率で樹脂基材11に含有された強化繊維10とを備える。繊維強化樹脂シート1を厚み方向に5等分した場合の各範囲を、当該シートの一方の表面から他方の表面にかけて順に第1~第5範囲R1~R5と定義したとき、強化繊維10は、第1範囲R1、第3範囲R3、及び第5範囲R5の体積含有率が、第2範囲R2及び第4範囲R4の体積含有率よりも低くなるように、樹脂基材11に含有されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
繊維強化樹脂シートであって、
シート状の熱可塑性樹脂からなる樹脂基材と、
同一方向に配向された状態で、かつ30%以上70%以下の平均体積含有率で前記樹脂基材に含有された強化繊維とを備え、
前記繊維強化樹脂シートを厚み方向に5等分した場合の各範囲を、当該シートの一方の表面から他方の表面にかけて順に第1~第5範囲と定義したとき、前記強化繊維は、前記第1範囲、前記第3範囲、及び前記第5範囲の体積含有率が、前記第2範囲及び前記第4範囲の体積含有率よりも低くなるように、前記樹脂基材に含有されている、繊維強化樹脂シート。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
請求項1に記載の繊維強化樹脂シートにおいて、
前記第1範囲及び前記第5範囲の体積含有率が、前記第3範囲の体積含有率よりも低い、繊維強化樹脂シート。
【請求項3】
請求項2に記載の繊維強化樹脂シートにおいて、
前記第1範囲及び前記第5範囲の体積含有率が、前記平均体積含有率に-30~-1%を加えた値であり、
前記第2範囲及び前記第4範囲の体積含有率が、前記平均体積含有率に+1~+25%を加えた値であり、
前記第3範囲の体積含有率が、前記平均体積含有率に-20~+20%を加えた値である、繊維強化樹脂シート。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂シートにおいて、
30μm以上90μm以下の厚みを有する、繊維強化樹脂シート。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂シートにおいて、
当該繊維強化樹脂シートの断面積に占める空隙の割合であるボイド率が10%以下である、繊維強化樹脂シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂基材に強化繊維が含有された繊維強化樹脂シートに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
繊維強化樹脂シートの一例として、下記特許文献1のものが知られている。この特許文献1の繊維強化樹脂シートは、熱可塑性の樹脂フィルムと、当該樹脂フィルムの両面に積層された強化繊維とを備える。強化繊維は、当該繊維強化樹脂シートに対する体積含有率(Vf)が60~75%以上になるように、樹脂フィルムの両面に積層される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-103810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1のように、60~75%の体積含有率に相当する比較的多量の強化繊維を樹脂フィルムの両面に積層した場合には、樹脂フィルムが強化繊維に十分に含浸しない可能性がある。強化繊維への樹脂フィルムの含浸が不十分であると、樹脂フィルムから強化繊維が剥離する等の不具合が生じるおそれがある。
【0005】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、強化繊維の含有率が高くかつ強化繊維の剥離が起き難い繊維強化樹脂シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためのものとして、本発明の繊維強化樹脂シートは、シート状の熱可塑性樹脂からなる樹脂基材と、同一方向に配向された状態で、かつ30%以上70%以下の平均体積含有率で前記樹脂基材に含有された強化繊維とを備え、前記繊維強化樹脂シートを厚み方向に5等分した場合の各範囲を、当該シートの一方の表面から他方の表面にかけて順に第1~第5範囲と定義したとき、前記強化繊維は、前記第1範囲、前記第3範囲、及び前記第5範囲の体積含有率が、前記第2範囲及び前記第4範囲の体積含有率よりも低くなるように、前記樹脂基材に含有されているものである。
【0007】
本発明の繊維強化樹脂シートは、表面を含む第1範囲及び第5範囲での強化繊維の体積含有率が、表面から離れた第2範囲及び第4範囲での強化繊維の体積含有率よりも低い。このような繊維強化樹脂シートによれば、表面に近い第1範囲及び第5範囲に含まれる樹脂成分を相対的に多くできるので、第1範囲及び第5範囲において強化繊維を樹脂にしっかり結合させることができ、強化繊維がシート表面から剥離するのを防止することができる。
【0008】
一方、表面から離れた第2範囲及び第4範囲の体積含有率は相対的に高いので、上記のように表面近傍(第1範囲及び第5範囲)の強化繊維の割合を低く抑えつつ、シート全体としては強化繊維の割合を高めることができ、30~70%の平均体積含有率に相当する比較的多くの強化繊維をシートに含有させることができる。
【0009】
さらに、第2範囲と第4範囲との間、つまり中央の第3範囲の体積含有率は相対的に低いので、樹脂の割合が高い層(第1、第3、第5範囲)の間に強化繊維の割合が高い層(第2、第4範囲)を挟み込むことができ、樹脂と繊維の一体性を高めることができる。これにより、内部に強化繊維をしっかり保持した高強度かつ高品質な繊維強化樹脂シートを得ることができる。
【0010】
好ましくは、前記第1範囲及び前記第5範囲の体積含有率が、前記第3範囲の体積含有率よりも低い。
(【0011】以降は省略されています)

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