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公開番号
2025021560
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-14
出願番号
2023125345
出願日
2023-08-01
発明の名称
空調制御装置および方法
出願人
アズビル株式会社
代理人
個人
主分類
F24F
11/74 20180101AFI20250206BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約
【課題】熱負荷空調制御において冷房設定温度と暖房設定温度を個別に設定することを可能にする。
【解決手段】室温計算部151は、空調対象の空間を区分する各ゾーンに存在する物体の表面温度データを施設管理システム30から取得し、計算対象のゾーンの表面温度データと、AHU22の現在の給気設定温度と、VAVユニット23-1~23-3から計算対象のゾーンに供給すべき現在の給気風量とに基づいて、各ゾーンの室内温度をゾーン毎に推定する。設定温度決定部152は、室内温度推定値が冷房設定温度より高いゾーンについては、冷房設定温度を室内設定温度とし、室内温度推定値が暖房設定温度より低いゾーンについては、暖房設定温度を室内設定温度とする。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
空調対象の空間を区分する各ゾーンに存在する物体の表面温度データを取得するように構成されたデータ取得部と、
前記ゾーンのそれぞれを計算対象とし、計算対象のゾーンの前記表面温度データと、空調機の現在の給気設定温度と、前記空調機から空調空気の供給を受けた変風量ユニットから計算対象のゾーンに供給すべき現在の給気風量とに基づいて、各ゾーンの室内温度を計算対象のゾーン毎に推定するように構成された室温計算部と、
計算対象のゾーンについて前記室温計算部が計算した室内温度推定値が同ゾーンの冷房設定温度より高いゾーンについては、このゾーンの冷房設定温度を室内設定温度とし、計算対象のゾーンの前記室内温度推定値が同ゾーンの暖房設定温度より低いゾーンについては、このゾーンの暖房設定温度を室内設定温度とするように構成された設定温度決定部と、
計算対象のゾーンの前記表面温度データと、計算対象のゾーンと隣接ゾーンとの既知の接面積のデータとに基づいて、計算対象のゾーンを前記室内設定温度に空調制御するのに必要なゾーン熱負荷を計算対象のゾーン毎に計算し、各ゾーンのゾーン熱負荷に基づいて前記空調機から前記変風量ユニットに供給すべき空調機熱負荷を計算するように構成された熱負荷計算部と、
各ゾーンの室内設定温度と前記空調機熱負荷とに基づいて、前記給気設定温度の新たな値を計算するように構成された給気温度計算部と、
前記給気設定温度の新たな値と計算対象のゾーンの室内設定温度と計算対象のゾーンのゾーン熱負荷とに基づいて、計算対象のゾーンに供給すべき給気風量の新たな値を計算対象のゾーン毎に計算するように構成された給気風量計算部と、
前記空調機と前記変風量ユニットとを制御する空調コントローラに対して、前記給気設定温度の新たな値と前記給気風量の新たな値とを通知するように構成された空調指示部とを備えることを特徴とする空調制御装置。
続きを表示(約 2,200 文字)
【請求項2】
請求項1記載の空調制御装置において、
前記設定温度決定部は、計算対象のゾーンの室内温度推定値が同ゾーンの冷房設定温度以下、且つ同ゾーンの暖房設定温度以上のゾーンについては、このゾーンの空調機運転モードが送風モードとなるように室内設定温度を決定することを特徴とする空調制御装置。
【請求項3】
請求項2記載の空調制御装置において、
前記設定温度決定部は、計算対象のゾーンの室内温度推定値が同ゾーンの冷房設定温度以下、且つ同ゾーンの暖房設定温度以上のゾーン内に存在する物体の表面温度の平均値を、このゾーンの室内設定温度とすることを特徴とする空調制御装置。
【請求項4】
請求項1記載の空調制御装置において、
前記熱負荷計算部は、計算対象のゾーンの表面温度データに基づいて、計算対象のゾーン内に存在する物体の表面から同ゾーンに供給される物体供給熱量を計算対象のゾーン毎に計算し、計算対象のゾーンの室内設定温度と前記隣接ゾーンの室内設定温度と前記接面積のデータとに基づいて、前記隣接ゾーンから計算対象のゾーンに供給される隣接ゾーン供給熱量を計算対象のゾーン毎に計算し、前記物体供給熱量と前記隣接ゾーン供給熱量との和を計算対象のゾーン毎に計算して前記ゾーン熱負荷とすることを特徴とする空調制御装置。
【請求項5】
請求項1記載の空調制御装置において、
前記給気温度計算部は、各ゾーンの室内設定温度の平均値である平均設定温度を計算し、前記平均設定温度と前記空調機の既知の最小風量と前記空調機熱負荷とに基づいて、前記給気設定温度の新たな値を計算することを特徴とする空調制御装置。
【請求項6】
空調対象の空間を区分する各ゾーンに存在する物体の表面温度データを取得する第1のステップと、
前記ゾーンのそれぞれを計算対象とし、計算対象のゾーンの前記表面温度データと、空調機の現在の給気設定温度と、前記空調機から空調空気の供給を受けた変風量ユニットから計算対象のゾーンに供給すべき現在の給気風量とに基づいて、各ゾーンの室内温度を計算対象のゾーン毎に推定する第2のステップと、
計算対象のゾーンについて前記第2のステップで計算した室内温度推定値が同ゾーンの冷房設定温度より高いゾーンについては、このゾーンの冷房設定温度を室内設定温度とし、計算対象のゾーンの前記室内温度推定値が同ゾーンの暖房設定温度より低いゾーンについては、このゾーンの暖房設定温度を室内設定温度とする第3のステップと、
計算対象のゾーンの前記表面温度データと、計算対象のゾーンと隣接ゾーンとの既知の接面積のデータとに基づいて、計算対象のゾーンを前記室内設定温度に空調制御するのに必要なゾーン熱負荷を計算対象のゾーン毎に計算し、各ゾーンのゾーン熱負荷に基づいて前記空調機から前記変風量ユニットに供給すべき空調機熱負荷を計算する第4のステップと、
各ゾーンの室内設定温度と前記空調機熱負荷とに基づいて、前記給気設定温度の新たな値を計算する第5のステップと、
前記給気設定温度の新たな値と計算対象のゾーンの室内設定温度と計算対象のゾーンのゾーン熱負荷とに基づいて、計算対象のゾーンに供給すべき給気風量の新たな値を計算対象のゾーン毎に計算する第6のステップと、
前記空調機と前記変風量ユニットとを制御する空調コントローラに対して、前記給気設定温度の新たな値と前記給気風量の新たな値とを通知する第7のステップとを含むことを特徴とする空調制御方法。
【請求項7】
請求項6記載の空調制御方法において、
前記第3のステップは、計算対象のゾーンの室内温度推定値が同ゾーンの冷房設定温度以下、且つ同ゾーンの暖房設定温度以上のゾーンについては、このゾーンの空調機運転モードが送風モードとなるように室内設定温度を決定するステップを含むことを特徴とする空調制御方法。
【請求項8】
請求項7記載の空調制御方法において、
前記第3のステップは、計算対象のゾーンの室内温度推定値が同ゾーンの冷房設定温度以下、且つ同ゾーンの暖房設定温度以上のゾーン内に存在する物体の表面温度の平均値を、このゾーンの室内設定温度とするステップを含むことを特徴とする空調制御方法。
【請求項9】
請求項6記載の空調制御方法において、
前記第4のステップは、計算対象のゾーンの表面温度データに基づいて、計算対象のゾーン内に存在する物体の表面から同ゾーンに供給される物体供給熱量を計算対象のゾーン毎に計算し、計算対象のゾーンの室内設定温度と前記隣接ゾーンの室内設定温度と前記接面積のデータとに基づいて、前記隣接ゾーンから計算対象のゾーンに供給される隣接ゾーン供給熱量を計算対象のゾーン毎に計算し、前記物体供給熱量と前記隣接ゾーン供給熱量との和を計算対象のゾーン毎に計算して前記ゾーン熱負荷とするステップを含むことを特徴とする空調制御方法。
【請求項10】
請求項6記載の空調制御方法において、
前記第5のステップは、各ゾーンの室内設定温度の平均値である平均設定温度を計算し、前記平均設定温度と前記空調機の既知の最小風量と前記空調機熱負荷とに基づいて、前記給気設定温度の新たな値を計算するステップを含むことを特徴とする空調制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、VAV方式のセントラル空調システムで用いられる空調制御技術に関するものである。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、ビルなどの比較的広い空調空間を持つ建物では、空調システムとして、VAV(Variable Air Volume)方式のセントラル空調システムが導入されている。VAV方式のセントラル空調システムは、空調空間を複数に分割して設けた各ゾーンに、可変風量型の空調機器(VAVユニット)を配置し、空調機(AHU:Air Handling Unit)で調整した給気を各ゾーンに供給し、各ゾーンのVAVユニットで空調空間に送風する給気風量を制御するシステムである。
【0003】
従来、このようなVAV方式のセントラル空調システムでは、空調空間内のあるゾーンにおける温熱環境を最適制御するための空調制御技術として、分布系シミュレーションの1つであるCFD(Computational Fluid Dynamics:数値流体力学)解析のCFD順解析とCFD逆解析を利用した、負荷連動型の空調制御技術が提案されている(例えば、特許文献1-2参照)。
【0004】
このような負荷連動型の空調制御技術は、空調制御周期ごとに、CFD順解析処理とCFD逆解析処理を繰り返し実行することにより、AHUの給気設定温度や各VAVの風量に関する最適値を特定するものである。具体的には、CFD順解析処理により、空調空間に関する、壁体、VAVの吹き出し量(風量)や吹き出し温度などの境界条件や、空調空間内に存在する人体やPC(Personal Computer)などの発熱体からの発熱状況に基づいて、空調空間内の温度分布を導出する。また、CFD逆解析処理により、CFD順解析処理で得られた温度分布のうち対象ゾーンの温度を設定温度に修正した温度分布に基づいて、AHUの給気設定温度や各ゾーンの給気風量などの空調制御パラメータを特定する。
【0005】
このような従来の負荷連動型の空調制御技術では、AHUの給気設定温度や各ゾーンの給気風量などの空調制御パラメータを最適値に収束させるためには、数分程度の空調制御周期ごとにCFD解析を複数回繰り返し実行する必要がある。しかしながら、CDF解析処理は膨大な演算処理を必要とするため、一般的な産業用コントローラからなる空調制御装置では、空調制御周期に処理が追いつかないという問題点があった。このため、演算能力の高い産業用コントローラを用いた場合には、空調制御装置のコストアップ要因となるという問題点があった。また、空調制御周期を延長した場合には、空調制御の応答性が低下するという問題点があった。
【0006】
そこで、赤外線放射温度センサによる表面温度情報に基づいて、空調制御に必要な熱負荷を計算し、この熱負荷に基づいて空調機の給気設定温度を計算し、給気設定温度に基づいて各ゾーンの給気風量を計算する熱負荷空調制御技術が提案されている(特許文献3参照)。熱負荷空調制御技術では、従来のCFD解析処理のような高度で複雑な演算処理を不要とすることができる。
【0007】
特許文献3に開示された熱負荷空調制御技術は、室内の表面温度情報から空調パラメータ(給気設定温度、給気風量)を決定できるため、室温センサを必要としないという特徴を有する。しかしながら、室内温度の現在値が分からないと、仮に冷房設定温度と暖房設定温度を個別に設定したい場合に、どちらの設定温度を目指すべきなのかが分からないため、冷房設定温度と暖房設定温度を設定できないという課題があった。つまり、冷房設定温度と暖房設定温度を個別に設定できる空調システムに、特許文献3に開示された熱負荷空調制御を適用することはできない。また、冷房設定温度と暖房設定温度を個別に設定できないと不感帯が存在しなくなり、空調制御のハンチングが起こり易いという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2011-89677号公報
特開2015-36589号公報
特開2020-56546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、熱負荷空調制御において冷房設定温度と暖房設定温度を個別に設定することを可能にする空調制御装置および方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の空調制御装置は、空調対象の空間を区分する各ゾーンに存在する物体の表面温度データを取得するように構成されたデータ取得部と、前記ゾーンのそれぞれを計算対象とし、計算対象のゾーンの前記表面温度データと、空調機の現在の給気設定温度と、前記空調機から空調空気の供給を受けた変風量ユニットから計算対象のゾーンに供給すべき現在の給気風量とに基づいて、各ゾーンの室内温度を計算対象のゾーン毎に推定するように構成された室温計算部と、計算対象のゾーンについて前記室温計算部が計算した室内温度推定値が同ゾーンの冷房設定温度より高いゾーンについては、このゾーンの冷房設定温度を室内設定温度とし、計算対象のゾーンの前記室内温度推定値が同ゾーンの暖房設定温度より低いゾーンについては、このゾーンの暖房設定温度を室内設定温度とするように構成された設定温度決定部と、計算対象のゾーンの前記表面温度データと、計算対象のゾーンと隣接ゾーンとの既知の接面積のデータとに基づいて、計算対象のゾーンを前記室内設定温度に空調制御するのに必要なゾーン熱負荷を計算対象のゾーン毎に計算し、各ゾーンのゾーン熱負荷に基づいて前記空調機から前記変風量ユニットに供給すべき空調機熱負荷を計算するように構成された熱負荷計算部と、各ゾーンの室内設定温度と前記空調機熱負荷とに基づいて、前記給気設定温度の新たな値を計算するように構成された給気温度計算部と、前記給気設定温度の新たな値と計算対象のゾーンの室内設定温度と計算対象のゾーンのゾーン熱負荷とに基づいて、計算対象のゾーンに供給すべき給気風量の新たな値を計算対象のゾーン毎に計算するように構成された給気風量計算部と、前記空調機と前記変風量ユニットとを制御する空調コントローラに対して、前記給気設定温度の新たな値と前記給気風量の新たな値とを通知するように構成された空調指示部とを備えることを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)
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