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公開番号2025021220
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-13
出願番号2023125004
出願日2023-07-31
発明の名称剥離シートのリサイクル方法
出願人日榮新化株式会社
代理人
主分類B29B 17/00 20060101AFI20250205BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】効率的で、精度良く異物を除去可能な剥離シートのリサイクル方法を提供する。
【解決手段】剥離シートのリサイクル方法は、粘着シートと、樹脂材料からなる基材を有する剥離シートとを備えた樹脂シート積層体を使用事業者に供給するステップS1と、使用済み剥離シートを回収容器を用いて回収するステップS3と、回収容器の内容物を分別検査するステップS5とを備える。ステップS5においては、可視光、赤外光又は超音波を用いて内容物の構成を分析する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
粘着剤層を有する粘着シートと、前記粘着シートと貼り合わされ、離型剤層が形成された第一面と、前記第一面に対向する第二面とを有し、樹脂材料からなる基材を有する剥離シートとを備えた樹脂シート積層体を使用事業者に供給するステップと、
前記樹脂シート積層体から剥離された使用済み剥離シートを回収容器を用いてロールシート及び枚葉シートから選ばれるいずれかの形状で前記使用事業者から回収するステップと、
記憶部、照射部、検出部及び判断部を有する分析システムの前記記憶部が前記剥離シートの構成を記憶するステップと、
前記使用事業者から回収した前記回収容器の内容物を分別検査するステップと、
分別検査によって前記使用済み剥離シートではないと判断された異物を前記回収容器の内容物から除去するステップと、
前記使用済み剥離シートを樹脂原料に再生するステップとを備えており、
前記回収容器の内容物を分別検査するステップは、
前記照射部から前記内容物に照射され、前記内容物から反射され、又は前記内容物を透過した可視光、赤外光又は超音波を前記検出部が検出するステップと、
前記検出部で検出された可視光、赤外光又は超音波に基づいて前記内容物の構成を分析するステップと、
前記分析された内容物の構成と前記記憶部に記憶された前記剥離シートの構成とを照合するステップと、
前記内容物のうち、記憶された前記剥離シートの構成と一致しない構成を有するロールシート又は枚葉シートを、前記使用済み剥離シートではないと判断するステップと
を含む、剥離シートのリサイクル方法。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記剥離シートには、平坦な形状を有するものと、前記第一面に凹凸が形成されたものとが含まれている、請求項1に記載の剥離シートのリサイクル方法。
【請求項3】
前記分析システムは、前記照射部と前記検出部とを含む接触式の分析装置を有している、請求項1に記載のリサイクル方法。
【請求項4】
前記樹脂シート積層体の前記使用事業者への供給量を供給量記憶部に記憶するステップと、
前記使用事業者から回収した前記回収容器の質量を計測して、前記回収容器内の前記使用済み剥離シートの量を回収量として算出するステップと、
前記供給量記憶部に記憶された前記供給量に基づいて、前記使用事業者からの前記使用済み剥離シートの回収量予測値を演算部において算出するステップと、
前記回収量と、前記回収量予測値とを評価部において比較し、前記回収量と前記回収量予測値との間のずれが所定の範囲を超える場合には、前記回収容器の内容物を分別検査の対象と判断するステップとをさらに備え、
前記回収容器の内容物を分別検査をするステップでは、前記回収量と前記回収量予測値とを用いて、前記分別検査の対象と判断された回収容器の内容物に対して検査を実施する、請求項1に記載のリサイクル方法。
【請求項5】
前記剥離シートの基材は、ポリエステル樹脂により構成されている、請求項1に記載のリサイクル方法。
【請求項6】
前記剥離シートの基材は、リサイクルされた樹脂原料を10質量%以上含んでいる、請求項1~5のうちいずれか1項に記載のリサイクル方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書に開示された技術は、剥離シートのリサイクル方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、環境保護意識の高まりから、工業製品から日用品に至る様々な製品について、再使用やリサイクルすることが提言されている。樹脂製品の回収とリサイクルについては、プラスチック資源循環促進法が制定されており、特に注目が高い。例えば、偏光板を含む積層体の製造工程で使用された樹脂基材を再利用することが検討されている(例えば、特許文献1を参照)。
リサイクルにおいては、効率よく資材を回収し、分別することが重要である。印刷用資材について、リサイクルのシステムを構築することも検討されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-118388
特開2017-139008
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では、単に樹脂材料をリサイクルするだけでなく、使用済みの製品から回収した樹脂材料を再生し、同じ製品の材料として使用する水平リサイクルへの取り組みも始まっている。水平リサイクルの場合、再生された樹脂材料が未使用材料に近い品質を維持している必要があるため、使用済み材料を回収する際の異物の混入はより大きな問題となる。
【0005】
水平リサイクルの1つとして、粘着剤層を有し、剥離シートが設けられたラベルの使用後に、剥離シートを回収して樹脂材料に再生し、再び剥離シートの製造に使用しようとする試みが始まりつつある。ラベルの種類や素材は様々であるが、剥離シートは1種類で多くのラベルに対応できるため、剥離シートを回収することで、効果的にリサイクルすることができる。しかし、剥離シートの水平リサイクルは新しい取り組みであるため、これを実現するための方法は完全には確立されていない。
【0006】
本発明の目的は、剥離シートを効率的にリサイクルしつつ、精度良く異物を除去可能な剥離シートのリサイクル方法と、この方法に適した剥離シートとを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書に開示された剥離シートのリサイクル方法は、粘着剤層を有する粘着シートと、前記粘着シートと貼り合わされ、離型剤層が形成された第一面と、前記第一面に対向する第二面とを有し、樹脂材料からなる基材を有する剥離シートとを備えた樹脂シート積層体を使用事業者に供給するステップと、前記樹脂シート積層体から剥離された使用済み剥離シートを回収容器を用いてロールシート及び枚葉シートから選ばれるいずれかの形状で前記使用事業者から回収するステップと、記憶部、照射部、検出部及び判断部を有する分析システムの前記記憶部が前記剥離シートの構成を記憶するステップと、前記使用事業者から回収した前記回収容器の内容物を分別検査するステップと、分別検査によって前記使用済み剥離シートではないと判断された異物を前記回収容器の内容物から除去するステップと、前記使用済み剥離シートを樹脂原料に再生するステップとを備えている。前記回収容器の内容物を分別検査するステップは、前記照射部から前記内容物に照射され、前記内容物から反射され、又は前記内容物を透過した可視光、赤外光又は超音波を前記検出部が検出するステップと、前記検出部で検出された可視光、赤外光又は超音波に基づいて前記内容物の構成を分析するステップと、前記分析されたステップと前記記憶部に記憶された前記剥離シートの構成とを照合するステップと、前記内容物のうち、記憶された前記剥離シートの構成と一致しない構成を有するロールシート又は枚葉シートを、前記使用済み剥離シートではないと判断するステップとを含んでいる。
【発明の効果】
【0008】
本明細書に開示されたリサイクル方法によれば、可視光、赤外光又は超音波を用いた剥離シートの構成検査を分別検査に利用できるので、使用済み剥離シートの効率的なリサイクルを実現しうる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本開示の第1の実施形態に係る剥離シートのリサイクル方法に適用される剥離シートの一例を備えた樹脂シート積層体を示す断面図である。
図2は、図1に示す剥離シートを粘着剤層と接する面側から見た平面図である。
図3は、第1の実施形態に係る剥離シートのリサイクル方法に適用される剥離シートの他の例を備えた樹脂シート積層体を示す断面図である。
図4は、第1の実施形態に係る剥離シートのリサイクル方法を示すフロー図である。
図5は、第1の実施形態に係るリサイクル方法で用いられる検査システムを示すブロック図である。
図6は、内容物の分別検査を行うステップの詳細を示すフローチャート図である。
図7は、本開示の第2の実施形態に係る剥離シートのリサイクル方法を示すフローチャート図である。
図8は、第2の実施形態の方法で用いられるリサイクル原料判定装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1の実施形態)
図1は、剥離シートを備えた樹脂シート積層体を示す断面図であり、図2は、剥離シートを粘着剤層と接する面側から見た平面図である。図3は、剥離シートの別の例を示す断面図である。これらの剥離シート10、10Aは、第1の実施形態に係るリサイクル方法に適用される。
(【0011】以降は省略されています)

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