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公開番号
2025021019
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-13
出願番号
2023124700
出願日
2023-07-31
発明の名称
ブラッククミンシードからの特定の化合物の製造方法
出願人
サントリーホールディングス株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07H
1/08 20060101AFI20250205BHJP(有機化学)
要約
【課題】ブラッククミンシードから特定の化合物を低コストで得るための方法を提供する。
【解決手段】ブラッククミンシードからブラッククミンシードオイルを搾油した後の残渣を準備すること、及び前記残渣を原料に用いて抽出を行い特定の化合物又はその塩の1つ以上を含有する抽出液を得ること、を含む製造方法により上記の特定の化合物又はその塩を取得する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ブラッククミンシードからブラッククミンシードオイルを搾油した後の残渣を準備すること、及び
前記残渣を原料に用いて抽出を行い以下の式1:
JPEG
2025021019000006.jpg
54
73
で表される化合物又はその塩、あるいは以下の式2:
JPEG
2025021019000007.jpg
57
86
で表される化合物又はその塩のうちの1つ以上を含有する抽出液を得ること、
を含む、前記化合物又はその塩の製造方法。
続きを表示(約 630 文字)
【請求項2】
前記化合物又はその塩が、抗菌性を有する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記化合物又はその塩のうちの1つ以上を含有する抽出液を得ることの後に、抽出液を分画して前記化合物又はその塩のうちの1つ以上を含む画分を選択することをさらに含む、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記画分を選択することは、前記化合物又はその塩を合計で0.1質量%以上の濃度で含有する画分を選択することを含む、請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
前記搾油した後の残渣は、ブラッククミンシードオイル含有量が35質量%以下である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項6】
前記化合物又はその塩は、飲食品に添加するための化合物又はその塩である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項7】
前記化合物又はその塩は、飲食品中でBrettanomyces属、Zygosaccharomyces属、またはSaccharomyces属のうちの一種以上の微生物の増殖を抑制するための化合物又はその塩である、請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の製造方法を行うことにより、請求項1で特定された化合物又はその塩を製造すること、及び
製造した前記化合物又はその塩を飲食品に添加すること、
を含む、飲食品の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラッククミンシードから特定の化合物を得る製造方法に関する。特に、抗菌性を有する化合物を得る製造方法に関する。また、得られた化合物を飲食品に添加することを含む、飲食品の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
抗菌剤または保存料は、飲食品の腐敗や変敗の原因となる微生物の増殖を抑制し、保存性を高める添加物である。例えば飲料用の抗菌剤または保存料としては、安息香酸ナトリウムやソルビン酸カリウムといった合成保存料または合成抗菌剤が一般に使われている。しかし、合成保存料は、腸内細菌叢への影響が近年示されており、健康への影響が懸念されている。また、健康への影響の他にも、安息香酸ナトリウムには独特の収斂味があり(特許文献1)、飲料の風味に影響する可能性があり、また、ソルビン酸カリウムは特定の微生物に対しては増殖抑制効果が低い上に、独特の臭いがあるという問題もある。上記のような合成保存料の使用を減らすために、天然素材由来の保存料についての検討がされている。
【0003】
一方、ブラッククミン(Nigella sativa)の種子(ブラッククミンシード)は、古来より、様々な疾病の治療薬として使用されており、近年では、種子や種子から得たオイル(ブラッククミンシードオイル)は、薬効のあるスパイスや健康食品、またはサプリメントとして使用されることもある。ブラッククミンシードの主要な活性成分としては、種子内のオイルに含まれるチモキノンが知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-171301号公報
特表2022-523705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、実際に飲食品中で微生物の増殖を抑制することが可能であり、また、飲食品の外観安定性などの商品価値を損ねることのない、天然素材由来の抗菌剤または保存料について探索、検討を行った。その結果、天然素材であるブラッククミンシード中に抗菌性を有する化合物が含まれることを発見した。本発明は、ブラッククミンシードからより低コストでこれらの化合物(その塩を含む)を得るための方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、ブラッククミンシードから抗菌性を有する化合物及びその塩を取得する方法について、鋭意検討した結果、目的の化合物は、ブラッククミンシードオイル中よりも、ブラッククミンシードオイルを搾油した後に残るケーキ(油粕、残渣)中により多く含まれることを見出した。そして、ブラッククミンシードからブラッククミンシードオイルを搾油した後の残渣を抽出工程に供することにより、効率的にこれらの化合物を取得することができることを見出した。ブラッククミンシードにおける主要な活性成分であるチモキノンは、オイル中に主に含まれることが知られており、ブラッククミンシードは、シードからコールドプレスなどの搾油法を用いて得られたブラッククミンシードオイルとして流通されることが多い。これまで、搾油によりオイルを得た後の残渣(油粕)は、ほとんど利用されることがなく、廃棄されることも多かった。オイルを得た後の残渣を原料として用いることで、より低コストで効率よくこれらの化合物を取得することに成功した。
【0007】
すなわち、本発明は、ブラッククミンシードからブラッククミンシードオイルを搾油した後の残渣を準備すること、及び前記残渣を原料に用いて抽出を行い特定の化合物又はその塩のうちの1つ以上を含有する抽出液を得ることを含む、特定の化合物又はその塩の製造方法に関する。特定の化合物又はその塩は、後述する式1又は2で表される化合物とその塩である。この化合物又はその塩は、抗菌性を有する。
【0008】
前記製造方法において、前記化合物又はその塩のうちの1つ以上を含有する抽出液を得た後に、抽出液を分画して、前記化合物又はその塩のうちの1つ以上を含む画分を選択してもよい。画分を選択することは、前記化合物又はその塩を合計で0.1質量%以上の濃度で含有する画分を選択することであってもよい。
【0009】
前記製造方法において、ブラッククミンシードからブラッククミンシードオイルを搾油した後の残渣は、好ましくはブラッククミンシードオイル含有量が35質量%以下のものである。
【0010】
前記製造方法で得られた前記化合物又はその塩は、これに限定されないが、飲食品に添加するために用いることができる。また、この化合物又はその塩は、飲食品中でBrettanomyces属、Zygosaccharomyces属、またはSaccharomyces属のうちの一種以上の微生物の増殖を抑制するために用いることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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