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公開番号2025020285
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-12
出願番号2024192591,2021555056
出願日2024-11-01,2020-03-12
発明の名称植物由来の細胞外小胞(EV)組成物およびその使用
出願人エヴォバイオテック・ソチエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ,EVOBIOTECH S.R.L.
代理人個人,個人,個人
主分類A61K 36/00 20060101AFI20250204BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】植物由来の細胞外小胞(EV)の集団を含む組成物、ならびに1つ以上の生物活性分子を植物由来の細胞外小胞(EV)の集団へ負荷するための方法を提供する。
【解決手段】植物由来の細胞外小胞(EV)の集団を含む組成物であって、該集団中の細胞外小胞(EV)は、脂質二重膜によって区切られ、直径が10~500nmの範囲であり、タンパク質含有量が1~55ng/109EVの範囲であり、RNA含有量が10~60ng/1010EVの範囲であり、血管新生促進および抗菌特性を示し、潰瘍、皮膚炎、角膜損傷、眼疾患、粘膜病変および感染性病変からなる群より選択される疾患または状態の治療的処置における使用のための、組成物である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
植物由来の細胞外小胞(EV)の集団を含む組成物であって、該集団中の細胞外小胞(EV)は、脂質二重膜によって区切られ、直径が10~500nmの範囲であり、タンパク質含有量が1~55ng/10
9
EVの範囲であり、RNA含有量が10~60ng/10
10
EVの範囲であり、血管新生促進および抗菌特性を示し、潰瘍、皮膚炎、角膜損傷、眼疾患、粘膜病変および感染性病変からなる群より選択される疾患または状態の治療的処置における使用のための、組成物。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
潰瘍が、褥瘡、動脈性潰瘍、静脈性潰瘍、糖尿病性潰瘍、虚血性潰瘍、滲出性潰瘍、代謝異常性潰瘍、外傷性潰瘍、火傷、瘻孔、亀裂および外傷性潰瘍からなる群より選択される、請求項1に記載の使用のための組成物。
【請求項3】
皮膚炎が、ざ瘡、湿疹、脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、異汗性湿疹、神経皮膚炎、疱疹状皮膚炎、角化症、角膜炎および乾癬からなる群より選択される、請求項1に記載の使用のための組成物。
【請求項4】
角膜損傷および眼疾患が、潰瘍、外傷性損傷、変性損傷、擦過傷、化学的損傷、コンタクトレンズ障害、紫外線損傷および/または角膜炎、結膜炎およびドライアイからなる群より選択される、請求項1に記載の使用のための組成物。
【請求項5】
粘膜病変が、人工器官による外傷性病変、糖尿病性、口、褥瘡または生殖器粘膜病変からなる群より選択される、請求項1に記載の使用のための組成物。
【請求項6】
感染性病変が、ウイルス感染、ヘルペス感染および細菌感染からなる群より選択される、請求項1に記載の使用のための組成物。
【請求項7】
EVの直径が、20~400nmの範囲、好ましくは25~350nmの範囲である、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
EV集団が、ミカン科、バラ科、ブドウ科、アブラナ科、イワヒバ科、キク科、モクセイ科、ススキノキ科、ハス科、ウコギ科、シソ科、オトギリソウ科、ゴマ科、イチョウ科、コショウ科およびアカネ科からなる群より選択される1つ以上の植物に由来する、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
EV集団が、レモン、オレンジ、タンジェリン、クレメンタイン、ベルガモット、ポンピア;マルス・プミラ;ヴィティス・ヴィニフェラ;アナスタチカ・ヒエロチュンティカ;セラギネラ・レピドフィラ;カレンデュラ・オフィシナリス;オレア・エウロパエア;アロエ・ベラ;ハス;パナクス亜属;ラベンダー;ヒペリクム・ペルフォラツム;ハルパゴフィツム・プロクンベンス;ギンコ・ビロバ;ピペル・カドスラ、ピペル・フウトウカズラ;およびヘディオティス・ディフューサを含む、シトラス属からなる群より選択される1つ以上の植物に由来する、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
EVが、天然EV、または薬物、核酸分子、および親油性ビタミンを含む親油性分子からなる群より選択される1つ以上の負電荷の生物活性分子が負荷されたEVであり、核酸分子が、miRNA、mRNA、tRNA、rRNA、siRNA、調節RNA、非コードおよびコードRNA、DNA断片およびDNAプラスミドからなる群より選択される、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、植物由来の細胞外小胞(EV)組成物およびその治療用途に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
細胞外小胞(EV)は、事実上すべての生細胞により放出される粒子の不均質集団である。それらは、ほぼすべての哺乳類細胞型および体液から、ならびに下等真核生物、原核生物および植物から精製されている。それらは主に、原形質膜の出芽を通じて放出される微小胞、およびエンドソーム区画に由来するエクソソームを含む。細胞外小胞は、「粒子」、「微粒子」、「ナノ小胞」、「微小胞」および「エクソソーム」と称される。(Yanez-Mo M, et al. Biological properties of extracellular vesicles and their physiological functions. J Extracell Vesicles. 2015 May 14; 4:27066 doi: 10.3402/jev.v4.27066; Lotvall J, et al. Minimal experimental requirements for definition of extracellular vesicles and their functions: a position statement from the International Society for Extracellular Vesicles. J Extracell Vesicles. 2014 Dec 22;3:26913. doi: 10.3402/jev.v3.26913.; Harrison P, et al. Extracellular Vesicles in Health and Disease. CRC Press, pages 1-5, 2014)
【0003】
EVには、細胞質タンパク質、表面受容体、特定の脂質相互作用タンパク質、DNAおよびRNA分子の複雑で多様なカーゴが含まれている。カーゴを輸送することにより、EVは、細胞間コミュニケーションの媒介者として重要な役割を果たす。
【0004】
外因性分子が負荷されていない、天然形態の食用植物由来EVは、本明細書では「天然EV」と称する。
【0005】
天然EVは、経口投与により白血病(WO2016166716A1)および大腸炎(Ju S, et al. Grape exosome-like nanoparticles induce intestinal stem cells and protect mice from DSS-induced colitis. Mol Ther. 2013 Jul;21(7):1345-57. doi: 10.1038/mt.2013.64)の処置に効果的であることが知られている。
【0006】
ブドウ、グレープフルーツ、ショウガおよびニンジンに由来する天然のナノ小胞は、慢性炎症性腸疾患に抗炎症作用を示す(Zhang M, et al. Edible ginger-derived nanoparticles: A novel therapeutic approach for the prevention and treatment of inflammatory bowel disease and colitis-associated cancer. Biomaterials. 2016Sept.;101:321-40. doi:10.1016/j.biomaterials.2016.06.018; Ju S, et al. Grape exosome-like nanoparticles induce intestinal stem cells and protect mice from DSS-induced colitis. Mol Ther. 2013 Jul;21(7):1345-57. doi: 10.1038/mt.2013.64)。
【0007】
WO2017/052267は、しわの形成、保湿、美白、上皮細胞増殖およびコラーゲン沈着の点から皮膚の改善を促進する、局所投与された食用の天然植物由来のEVの使用を開示している。
【0008】
本発明者の知る限り、先行技術は、虚血および血管新生障害、または細菌感染への曝露の増加を特徴とする創傷および皮膚病変に局所投与されたときの血管新生および細菌生存能に対する植物由来EVの効果を開示していない。
【0009】
EVは、そのカーゴを自然に保護し、標的細胞に輸送するため、治療薬を運搬するリポソーム、カチオン性ナノ粒子、EV模倣ナノ小胞、ポリペプチドベースの小胞などの合成粒子および外因性粒子に代わる有用な代替手段となる。EVは、その自然な作用メカニズムを利用し、免疫原性、毒性、外因性粒子の投与、限られた細胞への取り込み、粒子の化学的集合を含む集合した粒子の制限のいくつかを克服することができる。
【0010】
近年、様々な分子(RNA、DNA、薬剤)をEVに導入するための多くの技術が研究されている。EVに結合した核酸は、微小環境に存在する分解酵素から保護されており、標的細胞に送達され得る。EVに分子を導入することを目的とした方法としては、エレクトロポレーション、超音波、トランスフェクション、インキュベーション、細胞エクストルージョン、サポニンを介した透過処理、凍結融解が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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