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公開番号2025017770
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2023121002
出願日2023-07-25
発明の名称トマチジン含有抽出物の製造方法
出願人株式会社伊座
代理人弁理士法人せとうち国際特許事務所
主分類C07J 71/00 20060101AFI20250130BHJP(有機化学)
要約【課題】トマト未熟果実、トマトの葉、茎、脇芽、根等のトマト植物体から簡便な方法でトマチジン含有量の高いトマチジン含有抽出物の製造方法を提供する。
【解決手段】トマト成熟果実を除くトマト植物体を黒砂糖及びショ糖からなる群から選択される少なくとも1種の糖類に漬け込むことにより、浸透圧を利用して当該トマト植物体からエキスを抽出して発酵させるトマチジン含有抽出物の製造方法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
トマチジン含有抽出物の製造方法であって、トマト成熟果実を除くトマト植物体を黒砂糖及びショ糖からなる群から選択される少なくとも1種の糖類に漬け込むことにより、浸透圧を利用して当該トマト植物体からエキスを抽出して発酵させることを特徴とするトマチジン含有抽出物の製造方法。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
前記トマト植物体と、前記糖類との重量比(糖類/トマト植物体)が、1/5~5/1である請求項1に記載のトマチジン含有抽出物の製造方法。
【請求項3】
前記抽出して発酵させる期間が、2週間以上である請求項1又は2に記載のトマチジン含有抽出物の製造方法。
【請求項4】
前記トマト植物体の含水率が50~90重量%である請求項1又は2に記載のトマチジン含有抽出物の製造方法。
【請求項5】
前記糖類が黒砂糖である請求項1又は2に記載のトマチジン含有抽出物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トマチジン含有抽出物の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
トマチジンは、トマチンに結合している4つの糖が切り離された化合物であり、毒性がなく様々な生理活性を有することが知られている。一方、トマチンには毒性があり、完熟トマト果実には含まれていないが、青トマト果実、葉、茎、脇芽、根などに含まれるものである。したがって、トマチジンを得るためには、完熟トマト果実以外のトマト植物体からトマチンを得て、当該トマチンをトマチジンに変換する必要があった。
【0003】
例えば、特許文献1には、トマトの成熟果実を除く葉、茎、脇芽、花奔、未成熟果実、および根を裁断したもの、または乾燥後粉砕したものの重量当たり3~15倍量の水を加え、さらに酸溶液を加えてpH2~5に調整した後、室温から80℃の温度下で30~120分間撹拌混合してグリコアルカロイドのデヒドロトマチンを含むトマチンを抽出し、該抽出液にアルカリ溶液を添加して室温においてpH8以上且つpH10未満に調整することによってトマチンを沈殿させ、該トマチン沈殿物を回収した後、0.5~2Nの酸溶液に溶解した後、60~80℃で1~4時間加熱してトマチンをトマチジンへ変換させ、ふたたびアルカリ溶液を用いてpH8以上且つpH10未満に調整してトマチジンを沈澱させ、該沈殿物を更に70%濃度以上のエタノール溶液に溶解して混在する不純物を沈殿させて除去した後に、エタノールを蒸発させることを特徴とするトマチジンの製造法が記載されている。これによれば、トマト植物体に含有されるグルコアルカロイドの一種であるトマチンを毒性がなく、かつ加齢性筋肉萎縮症の予防効果が期待されるトマチジンへ効率良く変換することができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-184394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、トマチンを抽出する際には、pHを調整した酸溶液を使用した後にアルカリ溶液でトマチンを沈殿させて精製する必要があり、さらに得られたトマチンからトマチジンに変換する際には、再度、酸溶液とアルカリ溶液を使用するとともに、70%濃度以上のエタノールを使用して精製して当該エタノールを蒸発させる必要もあり、製造方法として煩雑であった。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、トマト未熟果実、トマトの葉、茎、脇芽、根等のトマト植物体から簡便な方法でトマチジン含有量の高いトマチジン含有抽出物の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は、トマチジン含有抽出物の製造方法であって、トマト成熟果実を除くトマト植物体を黒砂糖及びショ糖からなる群から選択される少なくとも1種の糖類に漬け込むことにより、浸透圧を利用して当該トマト植物体からエキスを抽出して発酵させることを特徴とするトマチジン含有抽出物の製造方法を提供することによって解決される。
【0008】
このとき、前記トマト植物体と、前記糖類との重量比(糖類/トマト植物体)が、1/5~5/1であることが好適であり、前記抽出して発酵させる期間が、2週間以上であることが好適である。また、前記トマト植物体の含水率が50~90重量%であることが好適であり、前記糖類が黒砂糖であることも好適である。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、トマト未熟果実、トマトの葉、茎、脇芽、根等のトマト植物体から簡便な方法でトマチジン含有量の高いトマチジン含有抽出物を得ることができる。これにより、トマト成熟果実の収穫後に廃棄されてきたトマトの葉・茎等の有効活用が可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のトマチジン含有抽出物の製造方法は、トマト成熟果実を除くトマト植物体(以下、単に「トマト植物体」と略記することがある)を、黒砂糖及びショ糖からなる群から選択される少なくとも1種の糖類に漬け込むことにより、浸透圧を利用して当該トマト植物体からエキスを抽出して発酵させることを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)

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