TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025016497
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-04
出願番号2024177082,2024025070
出願日2024-10-09,2020-12-16
発明の名称消化器サンプリングのためのカプセル
出願人イーライ リリー アンド カンパニー
代理人個人,個人,個人
主分類A61B 10/00 20060101AFI20250128BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】消化管の所望の部分から収集されるとカプセルの密封を可能にするパッシブサンプリング消化器デバイスを提供する。
【解決手段】デバイスは、吸収剤サンプリングヒドロゲル214を含むカプセルハウジング202を含む。カプセルは、患者によって摂取され、その後、消化管を通って移動し得る。カプセルが消化管内の所望の位置に到達すると、消化器液がカプセルのサンプリング開口部208を通ってカプセルに流れ込み得る。流体は、その後の分析のためにサンプリングヒドロゲルによって吸収されてサンプリングヒドロゲル内に貯蔵され得、流体の吸収は、サンプリングヒドロゲルをカプセル内で膨張させ得る。カプセルは、サンプリングヒドロゲルとサンプリング開口部との間に配置された密封部材216をさらに含み得、サンプリングヒドロゲルの膨張は、密封部材をサンプリング開口部に対して加圧して、カプセルを密封し得る。
【選択図】図2A
特許請求の範囲【請求項1】
消化管のパッシブサンプリングのためのデバイスであって、
空洞の境界を示すカプセルハウジングと、
前記カプセルハウジング内に形成され、前記空洞と前記カプセルハウジングの外部との間の流体連絡を提供するサンプリング開口部と、
前記空洞内に位置するサンプリングヒドロゲルであって、サンプル流体に曝されると、前記サンプリングヒドロゲルが、前記サンプル流体を吸収し、前記空洞内で膨張し、その後の分析のために前記サンプル流体を貯蔵するように構成されている、サンプリングヒドロゲルと、
前記サンプリングヒドロゲルと前記サンプリング開口部との間の前記空洞内に位置する密封部材であって、前記サンプリングヒドロゲルの前記空洞内での膨張が、前記密封部材を加圧して前記サンプリング開口部と係合させて、前記空洞を密封する、密封部材と、を含む、デバイス。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記サンプリング開口部を覆う生分解性コーティングをさらに含み、前記生分解性コーティングの分解が、前記サンプリング開口部を曝露させて、流体が前記空洞に流入することを可能にする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記生分解性コーティングが、消化管内の所定の位置で分解するように構成された腸溶コーティングである、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記カプセルハウジングが親水性コーティングを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記親水性コーティングが、前記カプセルハウジングをプラズマ処理に曝し、続いてポリエチレングリコール処理することによって形成される、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記サンプリングヒドロゲルが、アクリル酸およびアクリルアミドモノマーから合成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
アクリルアミドモノマーに対するアクリル酸モノマーの比が、約10%のアクリル酸モノマーおよび約90%のアクリルアミドモノマーである、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記密封部材が、少なくとも部分的にガス透過性である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記密封部材が、ポリジメチルシロキサン膜である、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記カプセルハウジングが、前記カプセルハウジングを形成するために互いに取り外し可能に取り付け可能である第1のハウジング部分および第2のハウジング部分を備える、請求項1に記載のデバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
開示された実施形態は、非侵襲的消化器サンプリングのためのカプセルに関する。
続きを表示(約 4,700 文字)【背景技術】
【0002】
多くの研究が、人間の健康を支配する病態生理学において腸内細菌叢が重要な役割を果たしていることを見出した。これらの研究の多くは、人間の代謝、栄養摂取、経口投与された治療法の有効性、ならびに免疫系および神経系の機能に対する腸内細菌叢の影響を特定した。例えば、多くの研究は、細菌叢の不均衡(腸内毒素症)と、米国で約3000万人が罹患している疾患である糖尿病、肥満、メタボリックシンドロームなどの種々の疾患との間に相関関係があることを見出した。同様に、腸内細菌が神経系の発達および維持に影響を与え得る考えられる方法に関する最近の洞察は、腸内細菌叢の組成と、不安、うつ病などの精神神経障害、および腸内毒素症の調節との関連を示唆している。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態では、消化管のパッシブサンプリングのためのデバイスは、空洞の境界を示すカプセルハウジングと、カプセルハウジング内に形成され、空洞とカプセルハウジングの外部との間の流体連絡を提供するサンプリング開口部と、空洞内に位置するサンプリングヒドロゲルと、を含む。サンプル流体に曝されると、サンプリングヒドロゲルは、サンプル流体を吸収し、空洞内で膨張し、その後の分析のためにサンプル流体を貯蔵するように構成されている。このデバイスは、サンプリングヒドロゲルとサンプリング開口部との間の空洞内に位置する密封部材をさらに含む。空洞内のサンプリングヒドロゲルの膨張は、密封部材を加圧してサンプリング開口部と係合させて、空洞を密封する。
【0004】
別の実施形態では、患者の消化管のパッシブサンプリングのための方法は、患者に摂取可能なデバイスを投与することを含む。摂取可能なデバイスは、空洞の境界を示すカプセルハウジングと、カプセルハウジング内に形成され、空洞とカプセルハウジングの外部との間の流体連絡を提供するサンプリング開口部と、空洞内に位置するサンプリングヒドロゲル、サンプリングヒドロゲルとサンプリング開口部との間の空洞内に位置する密封部材と、を含む。この方法はまた、サンプリングヒドロゲルを、患者の消化管内のサンプル流体に曝露することと、サンプル流体をサンプリングヒドロゲルに吸収させることと、サンプル流体の吸収を介して、空洞内のサンプリングヒドロゲルを膨張させることと、サンプリングヒドロゲルの膨張を介して密封部材を加圧してサンプリング開口部に係合させることにより、空洞を密封することと、を含む。この方法は、デバイスが患者の消化管を通過した後、デバイスを回収することと、デバイスを回収した後に、サンプリングヒドロゲルからサンプル流体を回収することと、をさらに含む。
【0005】
別の実施形態では、消化管のパッシブサンプリングのためのデバイスは、空洞の境界を示すカプセルハウジングと、カプセルハウジング内に形成され、空洞とカプセルハウジングの外部との間の流体連絡を提供するサンプリング開口部と、を含む。溶液キャストされた腸溶コーティングがサンプリング開口部を覆い、腸溶コーティングの分解が、サンプリング開口部を曝露させて、空洞への流れを可能にする。
【0006】
別の実施形態では、消化管のパッシブサンプリングのためのデバイスを製造する方法は、空洞およびサンプリング開口部を有するカプセルハウジングを提供することを含み、サンプリング開口部は、空洞とカプセルハウジングの外部との間の流体連絡を提供する。この方法は、溶液キャスティング技術を用いてサンプリング開口部上に腸溶コーティングを形成して、サンプリング開口部を覆うことをさらに含む。
【0007】
前述の概念および以下で検討される追加の概念は、任意の適切な組み合わせで構成され得ることが認められるべきである。なぜなら、本開示はこの点で限定されないからである。さらに、本開示の他の利点および新規の特徴は、添付の図面に関連して考慮されるとき、様々な非限定的な実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
添付の図面は、縮尺どおりに描かれていることは意図されていない。図面において、様々な図に図示される同一またはほぼ同一の各構成要素は、同様の番号で表され得る。明確にするために、すべての図面においてすべての構成要素に符号が付けられているわけではないことがある。図面では、
【0009】
いくつかの実施形態による、消化管を通って移動するカプセルを示す概略図である。
消化管の第1の位置にあるカプセルを示す図1の拡大図である。
消化管の第2の位置にあるカプセルを示す図1の別の拡大図である。
いくつかの実施形態による、カプセルの分解図である。
いくつかの実施形態による、カプセルの分解図である。
一実施例による、カプセルの構成要素の写真である。
カプセルに組み立てた図3の部品の写真である。
一実施例による、ヒドロゲル膨潤実験の写真を示す。
一実施例による、異なるAA/AM比で作製されたヒドロゲルの経時的な膨潤比を示すプロットである。
一実施例による、ヒドロゲル膨張力実験の写真を示す。
一実施例による、ヒドロゲルの膨潤中に発生する力のプロファイルを示すプロットである。
一実施例による、接触角実験の写真を示す。
一実施例による、異なる表面処理の経時的な接触角を示すプロットである。
一実施例による、漏れ試験の概略図である。
図11の漏れ試験における伝導率の経時変化を示すプロットである。
別の実施例による、漏れ試験の実験セットアップの概略図である。
図13の漏れ試験からのUV分光測定のプロットである。
一実施例による、脱イオン水に曝された後のヒドロゲルのSEM画像である。
図15AのSEM画像の拡大図を示すSEM画像である。
一実施例による、TSB/PBS溶液への曝露後のヒドロゲルのSEM画像である。
上記のSEM画像の拡大図を示すSEM画像である。
一実施例による、異なる溶液に曝露されたヒドロゲルおよび密封されたカプセルのCFU数を有するTSB/寒天プレートの写真を示す。
図16のヒドロゲルのCFU/ml数を示す棒グラフである。
[図18A]pH1.2の緩衝液中の異なる腸溶性コーティングポリマーの染料放出を示すプロットである。 [図18B]pH3.0の緩衝液中の腸溶性コーティングポリマーの染料放出を示すプロットである。 [図18C]pH6.8の緩衝液中での腸溶コーティングポリマーの染料放出を示すプロットである。
乾燥ヒドロゲルおよび4時間膨潤したヒドロゲルの写真である。
pH6.8および7.4の緩衝液中のヒドロゲルの経時的な膨潤比を示すプロットである。
ヒドロゲルの経時的な伸びを示すプロットである。
ヒドロゲルがPDMS膜に接触したときのヒドロゲルの圧縮力プロファイルを示すプロットである。
緑色蛍光タンパク質(GFP)および脱イオン水(DI)で満たされた2つのマイクロ遠心機、ならびに溶液に2時間曝された対応するヒドロゲルを示す写真である。
脱イオン水に曝された対照サンプルの拡大図を示す画像である。
GFPに曝されたサンプルの拡大図を示す画像である。
経時的なGFPの抽出プロファイルを示すプロットである。
562nmに吸光度のピークを有する、1:10に希釈した試験環境濃度のUV-Vis吸収を示すプロットである。
ウシ血清アルブミン(BSA)の検量線を示すプロットである。
試験環境濃度と比較した2時間後の抽出されたBSAの濃度を示すプロットである。
カルプロテクチンの標準曲線を示すプロットである。
試験環境濃度と比較した2時間後のカルプロテクチンの抽出濃度を示すプロットである。
[図22A]異なる色の染料を用いて、消化管に沿ったpH変化をシミュレートする種々のpH緩衝液を含む4つのフラスコの写真であり、左から右へ、唾液pH7、胃pH3、小腸pH6.8、および結腸pH7.4(脱イオン水)である。 [図22B]胃の中で2時間後に取り出して開いたカプセルの写真である(pH3緩衝液)。 [図22C]小腸(pH6.8緩衝液)中で2時間後に取り出して開封したカプセルの写真である。
[図22D]カプセルを保持する前後のpH3媒体のUV-Vis吸光度のプロットである。 [図22E]カプセルを保持する前後のpH6.8媒体のUV-Vis吸光度のプロットである。 [図22F]カプセルを保持する前後の脱イオン水媒体のUV-Vis吸光度のプロットである。
インビトロでの抽出されたBSAの濃度を示す棒グラフである。
インビトロでの抽出されたカルプロテクチンの濃度を示す棒グラフである。
内部に2つのサンプリングカプセルを有するカルプロテクチンを装填した腸液で満たされた小腸の一部の写真である。
腸からのカプセルの回収を示す写真である。
採取した腸液をTris緩衝液中で2時間抽出した分解カプセルの写真である。
2つの試験環境濃度の抽出濃度を示す棒グラフである。1つは低濃度のカルプロテクチン、もう1つは高濃度のカルプロテクチンである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ヒト微生物叢のサンプリングは、微生物叢-薬物相互作用のメカニズム、ならびにこの複雑な相互作用が薬効およびバイオアベイラビリティに影響を与え得る程度を理解する上で不可欠な側面になりつつある。ヒト腸内微生物叢の構造および機能に関して知られていることの多くは、糞便サンプル由来の細菌の生息域外培養および/または配列決定から確認されてきた。しかしながら、利用可能でありかつ糞便サンプルから培養可能であるのは腸内細菌の小さな画分にすぎないので、消化(GI)管からの微生物の直接サンプリングを可能にするであろうツールを開発するための努力が払われてきた。例えば、結腸内視鏡検査および/または胃内視鏡検査法が現在使用されているが、これらの方法は消化管全体の特定のセクションでのサンプリングに限定されており、患者に不快感を与え、コンプライアンスの低下につながり得る侵襲的アプローチである。他のアプローチは、消化管内の種々の標的位置でサンプルを収集する機能を備えたスマート機能カプセルを用いてきたが、これらの方法は、従来の結腸内視鏡検査および胃内視鏡検査に関連するいくつかの制限に対処し得る。さらに、カプセルベースのデバイスは、臨床現場で投与される必要なしに、患者の快適さを向上させ得る。例えば、PillCam(商標)カプセル内視鏡検査(CE)技術は、消化管全体の到達困難な領域から画像を収集して、不明瞭な消化器出血、腫瘍、クローン病、血管形成異常、セリアック病、およびポリポーシスなどの小腸に関連する疾患を診断するために使用される。ただし、この技術には、消化管を通過するときにサンプルを収集して保存する機能がない。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

個人
男性用下着
7か月前
個人
歯茎みが品
17日前
個人
錠剤撒き器
5か月前
個人
歯の掃除具
3か月前
個人
乗馬テラピー
3か月前
個人
身体牽引装置
3か月前
個人
塗り薬塗り具
2か月前
個人
マッサージ機
4日前
個人
導電香
10日前
個人
片足歩行支援具
25日前
個人
クリップ
24日前
個人
健康器具
2か月前
個人
収納容器
1か月前
個人
染毛方法
2か月前
個人
発熱器具
3か月前
個人
動体視力強化装置
3か月前
個人
鼻腔拡張具
5か月前
個人
挟圧手工爪矯正具
5か月前
個人
眼科診療車
1か月前
株式会社コロナ
脱臭機
5か月前
個人
磁器治療器
3か月前
個人
排便漏れ予防装具
7か月前
東レ株式会社
下肢着用具
3か月前
株式会社コーセー
美爪料
25日前
個人
避難困難者救出台車
1か月前
株式会社ナカニシ
生検針
3か月前
株式会社コーセー
化粧料
25日前
個人
除菌システム
25日前
東レ株式会社
吸収制御剤
2か月前
株式会社 MTG
浴用剤
11日前
個人
口腔ケア用歯ブラシ
5か月前
個人
血管硬化度算出方法
4か月前
株式会社ニデック
眼科装置
4か月前
個人
圧排器具
7か月前
個人
立位姿勢支持具
2か月前
株式会社ニデック
眼科装置
3か月前
続きを見る