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公開番号2025016249
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-31
出願番号2023119391
出願日2023-07-21
発明の名称リチウムイオン二次電池の評価方法、電池ユニットの製造方法、評価装置及び製造支援装置
出願人トヨタバッテリー株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類H01M 10/058 20100101AFI20250124BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】リチウムイオン二次電池のハイレート劣化特性を精度よく評価することが可能なリチウムイオン二次電池の評価方法、電池ユニットの製造方法、評価装置及び製造支援装置を提供すること。
【解決手段】本開示のリチウムイオン二次電池の評価方法は、リチウムイオン二次電池の電極体を構成する正極及び負極の製造データを取得する工程と、前記正極及び負極の前記製造データから、前記正極及び前記負極における電解液の液流れ量を推定する工程と、推定された前記正極の前記液流れ量と前記負極の前記液流れ量とから前記電極体の液流れ比率を算出する工程と、算出された前記液流れ比率に基づいて、前記リチウムイオン二次電池のハイレート劣化特性を予測する工程と、を含む。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
リチウムイオン二次電池の電極体を構成する正極及び負極の製造データを取得する工程と、
前記正極及び負極の前記製造データから、前記正極及び前記負極における電解液の液流れ量を推定する工程と、
推定された前記正極の前記液流れ量と前記負極の前記液流れ量とから前記電極体の液流れ比率を算出する工程と、
算出された前記液流れ比率に基づいて、前記リチウムイオン二次電池のハイレート劣化特性を予測する工程と、を備える、
リチウムイオン二次電池の評価方法。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記液流れ量を推定する工程は、前記正極又は前記負極の前記液流れ量を目的変数とし前記正極又は前記負極の前記製造データを説明変数とする重回帰式を用いて、前記液流れ量を推定する、
請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の評価方法。
【請求項3】
前記正極の前記製造データは、前記正極に含まれる正極活物質の粒子形状、正極用ペーストの目付量及び前記正極用ペースト内の各材料の密度のうちの少なくとも1つを含む、
請求項2に記載のリチウムイオン二次電池の評価方法。
【請求項4】
前記負極の前記製造データは、前記負極に含まれる負極活物質の平均粒径及び負極用ペーストの塗布量のうちの少なくとも1つを含む、
請求項2に記載のリチウムイオン二次電池の評価方法。
【請求項5】
前記リチウムイオン二次電池の予測された前記ハイレート劣化特性に基づいて、前記リチウムイオン二次電池を使用する環境の劣化に関連する条件の適正範囲を特定する工程をさらに備える、
請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の評価方法。
【請求項6】
前記リチウムイオン二次電池の予測された前記ハイレート劣化特性に基づいて、前記リチウムイオン二次電池を使用する環境の温度の適正範囲を特定する工程をさらに備える、
請求項1に記載のリチウムイオン二次電池の評価方法。
【請求項7】
複数のリチウムイオン二次電池が連結された電池ユニットの製造方法であって、
前記複数のリチウムイオン二次電池のそれぞれの電極体を構成する正極及び負極の製造データを取得する工程と、
前記正極及び負極の前記製造データから、前記正極及び前記負極における電解液の液流れ量を推定する工程と、
推定された前記正極の前記液流れ量と前記負極の前記液流れ量とから前記電極体の液流れ比率を算出する工程と、
算出された前記液流れ比率に基づいて、前記複数のリチウムイオン二次電池のそれぞれのハイレート劣化特性を予測する工程と、
前記複数のリチウムイオン二次電池のそれぞれのハイレート劣化特性と、前記電池ユニットが設置される位置の環境情報とに基づいて、前記リチウムイオン二次電池を連結する順序を決定する工程と、
決定された前記順序で前記複数のリチウムイオン二次電池を連結する工程と、を備える、
電池ユニットの製造方法。
【請求項8】
前記環境情報は、前記電池ユニットが設置される位置の温度情報を含む、
請求項7に記載の電池ユニットの製造方法。
【請求項9】
リチウムイオン二次電池の電極体を構成する正極及び負極の製造データを取得可能な取得部と、
前記正極及び負極の前記製造データから、前記正極及び前記負極における電解液の液流れ量を推定可能な推定部と、
推定された前記正極の前記液流れ量と前記負極の前記液流れ量とから前記電極体の液流れ比率を算出可能な算出部と、
算出された前記液流れ比率に基づいて、前記リチウムイオン二次電池のハイレート劣化特性を予測可能な特性予測部と、を備える、
評価装置。
【請求項10】
複数のリチウムイオン二次電池が連結された電池ユニットの製造を支援する製造支援装置であって、
前記複数のリチウムイオン二次電池のそれぞれの電極体を構成する正極及び負極の製造データと、前記電池ユニットが設置される位置の環境情報とを取得可能な取得部と、
前記正極及び負極の前記製造データから、前記正極及び前記負極における電解液の液流れ量を推定可能な推定部と、
推定された前記正極の前記液流れ量と前記負極の前記液流れ量とから前記電極体の液流れ比率を算出可能な算出部と、
算出された前記液流れ比率に基づいて、前記複数のリチウムイオン二次電池のそれぞれのハイレート劣化特性を予測可能な特性予測部と、
前記複数のリチウムイオン二次電池のそれぞれのハイレート劣化特性と、前記環境情報とに基づいて、前記リチウムイオン二次電池を連結する順序を決定する順序決定部と、を備える、
製造支援装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、リチウムイオン二次電池の評価方法、電池ユニットの製造方法、評価装置及び製造支援装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池では、大電流の充放電(以下、「ハイレート充放電」ともいう)が繰り返し行われると、局所的に内部抵抗が増加することが知られている。この内部抵抗の増加は、以下のようなメカニズムで発生すると考えられている。まず、ハイレート充放電により電極体の体積が変化する。この電極体の体積変化により、電極体からの電解液の流出、電極体への電解液の再流入等の電解液の流れが発生する。この電解液の流れにより、電極体内部の塩濃度に偏りが生じ、内部抵抗が局所的に増加する。なお、このような内部抵抗の増加は、例えば時間経過に伴って上述した塩濃度の偏りが改善されれば解消され得る。
【0003】
上述した内部抵抗の増加は、電池性能の一時的な低下(以下、「ハイレート劣化」ともいう)につながる。このため、内部抵抗の増加を抑制するための手法が種々提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
【0004】
下記特許文献1には、負極合材層と、セパレータを挟んで負極合材層と対向する正極合材層と、電解液と、を備え、負極合材層は、中空シリカ粒子を3質量%以上7質量%以下含み、中空シリカ粒子の平均粒子径は、50nm以上110nm以下であり、負極合材層の平均細孔径は、正極合材層の平均細孔径の1.0倍以上1.83倍以下である、リチウムイオン二次電池が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-66461号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1のように、リチウムイオン二次電池の製造時に電極体の材質等を工夫すれば、ハイレート劣化を抑制でき得る。しかし、既に製造された後のリチウムイオン二次電池に対して、上述のような電極体の材質等の工夫を実施することは難しい。
【0007】
例えば、ハイレート劣化特性が良好なリチウムイオン二次電池は、ハイレート充放電が頻繁に行われる用途や環境温度が高い地域での使用であっても安定した出力等を得ることができる。これに対し、ハイレート劣化特性が良好でないリチウムイオン二次電池を、ハイレート充放電が頻繁に行われる用途や環境温度が高い地域で使用すると、ハイレート劣化が頻繁に発生し、出力の不安定化やこれに伴う電池寿命の短縮といった問題が発生しやすい。
【0008】
一方で、ハイレート劣化特性が良好でないリチウムイオン二次電池であっても、ハイレート充放電の頻度の少ない用途や環境温度が相対的に低い地域での使用であれば、ハイレート劣化が生じ難く、出力の不安定化等の問題も比較的発生し難い。このことから、製造された後のリチウムイオン二次電池においても、その性能に合わせた用途等で使用すれば上述した各種の問題の発生が抑えられる可能性がある。前述した性能に合わせた用途等での使用を実現するためには、リチウムイオン二次電池の性能、特にハイレート劣化特性を精度よく評価することが重要である。
【0009】
本開示は、上述した点を考慮し、リチウムイオン二次電池のハイレート劣化特性を精度よく評価することが可能なリチウムイオン二次電池の評価方法、電池ユニットの製造方法、評価装置及び製造支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本開示の第1の態様に係るリチウムイオン二次電池の評価方法は、リチウムイオン二次電池の電極体を構成する正極及び負極の製造データを取得する工程と、前記正極及び負極の前記製造データから、前記正極及び前記負極における電解液の液流れ量を推定する工程と、推定された前記正極の前記液流れ量と前記負極の前記液流れ量とから前記電極体の液流れ比率を算出する工程と、算出された前記液流れ比率に基づいて、前記リチウムイオン二次電池のハイレート劣化特性を予測する工程と、を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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