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公開番号2025015720
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2024200415,2023094708
出願日2024-11-18,2019-12-04
発明の名称高純度マンガンの製造方法および高純度マンガン
出願人株式会社 大阪アサヒメタル工場
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C22B 47/00 20060101AFI20250123BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】酸素濃度およびホウ素濃度が十分に低減可能な高純度マンガンの製造方法を提供する。
【解決手段】高純度マンガンの製造方法は、原料マンガンを準備する工程と、酸素の分圧が1.5×104Pa以上8×104Pa以下となるように調整された雰囲気中において、原料マンガンを40℃以上200℃以下の温度域に1時間以上48時間以内保持する熱処理を実施することにより、原料マンガンの表面を酸化させる工程と、表面が酸化された原料マンガンを加熱することによりマンガン蒸気を生成させた後、マンガン蒸気を冷却して高純度マンガンを得る工程と、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
原料マンガンを準備する工程と、
酸素の分圧が1.5×10

Pa以上8×10

Pa以下となるように調整された雰囲気中において、前記原料マンガンを40℃以上200℃以下の温度域に1時間以上48時間以内保持する熱処理を実施することにより、前記原料マンガンの表面を酸化させる工程と、
表面が酸化された前記原料マンガンを加熱することによりマンガン蒸気を生成させた後、前記マンガン蒸気を冷却して高純度マンガンを得る工程と、を含む、高純度マンガンの製造方法。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記原料マンガンにおける酸素濃度が570質量ppm以下である、請求項1に記載の高純度マンガンの製造方法。
【請求項3】
前記原料マンガンを準備する工程は、
マンガン、塩化マンガンおよび二酸化マンガンのうち少なくともいずれか1つを含む原料を塩酸に溶解することにより塩化マンガン水溶液を調製し、前記塩化マンガン水溶液をキレート樹脂に接触させることで、前記塩化マンガン水溶液を精製する工程と、
精製された前記塩化マンガン水溶液を電解液としてマンガンを電析させる電解処理を実施して前記原料マンガンとしての電解採取マンガンを得る工程と、を含む、請求項1または請求項2に記載の高純度マンガンの製造方法。
【請求項4】
前記高純度マンガンを得る工程では、前記原料マンガンを加熱することにより昇華させて前記マンガン蒸気を生成した後、前記マンガン蒸気を冷却して前記高純度マンガンを得る、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の高純度マンガンの製造方法。
【請求項5】
前記高純度マンガンを得る工程では、前記原料マンガンを加熱することにより蒸発させて前記マンガン蒸気を生成した後、前記マンガン蒸気を冷却して前記高純度マンガンを得る、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の高純度マンガンの製造方法。
【請求項6】
酸素の含有量が3質量ppm以下であり、
ホウ素の含有量が3質量ppm以下である、高純度マンガン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、高純度マンガン(Mn)の製造方法および高純度マンガンに関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの配線材料である銅(Cu)にマンガンが添加される場合がある。このようにマンガンを添加することで、半導体材料である珪素(Si)中に銅が拡散することを抑制することができる。このようなマンガンとして、高純度マンガンが採用される場合がある。高純度マンガンを製造する方法として、電解処理を実施する方法や、原料マンガンを蒸留させる方法または昇華させる方法が提案されている(たとえば、特許文献1~4参照)。特許文献2においては、電解処理を実施する方法および昇華させる方法を組み合わせることで、酸素(O)濃度が低減された高純度マンガンを得る方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-152528号公報
特開2002-285373号公報
国際公開第2013/105291号
国際公開第2015/060018号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記高純度マンガンにおいて、酸素濃度だけでなく、ホウ素(B)濃度を低減させることが求められる場合がある。そこで、酸素濃度およびホウ素濃度を十分に低減させることができる高純度マンガンの製造方法および高純度マンガンを提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に従った高純度マンガンの製造方法は、原料マンガンを準備する工程と、酸素の分圧が1.5×10

Pa以上8×10

Pa以下となるように調整された雰囲気中において、原料マンガンを40℃以上200℃以下の温度域に1時間以上48時間以内保持する熱処理を実施することにより、原料マンガンの表面を酸化させる工程と、表面が酸化された原料マンガンを加熱することによりマンガン蒸気を生成させた後、マンガン蒸気を冷却して高純度マンガンを得る工程と、を含む。
【0006】
本開示に従った高純度マンガンは、酸素の含有量が3質量ppm以下であり、ホウ素の含有量が3質量ppm以下である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、酸素濃度およびホウ素濃度が十分に低減された高純度マンガンを提供することができる。本開示の高純度マンガンによれば、酸素およびホウ素に起因する半導体デバイスの特性の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施の形態1における高純度マンガンの製造方法の一例を示すフローチャートである。
実施の形態2における高純度マンガンの製造方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。本開示の高純度マンガンの製造方法は、原料マンガンを準備する工程と、酸素の分圧が1.5×10

Pa以上8×10

Pa以下となるように調整された雰囲気中において、原料マンガンを40℃以上200℃以下の温度域に1時間以上48時間以内保持する熱処理を実施することにより、原料マンガンの表面を酸化させる工程と、表面が酸化された原料マンガンを加熱することによりマンガン蒸気を生成させた後、マンガン蒸気を冷却して高純度マンガンを得る工程と、を含む。
【0010】
本開示の高純度マンガンの製造方法においては、酸素の分圧が1.5×10

Pa以上8×10

Pa以下となるように調整された雰囲気中において、原料マンガンを40℃以上200℃以下の温度域に1時間以上48時間以内保持する熱処理が実施される。このような熱処理を実施することで、原料マンガンの表面が酸化されて、マンガンの酸化膜が形成される。マンガンの酸化膜が形成されない状態でマンガン蒸気を生成するために原料マンガンを加熱すると、原料マンガン中に不純物として含まれるホウ素の一部が、不純物としてマンガン蒸気に混入する。これに対し、上記熱処理により原料マンガンの表面に酸化膜を形成しておくことにより、原料マンガン中のホウ素が酸化膜に捕捉される。その結果、マンガン蒸気に混入するホウ素を低減することができる。その結果、酸素濃度だけでなく、ホウ素濃度が十分に低減された高純度マンガンを得ることができる。このように、本開示の高純度マンガンの製造方法によれば、酸素濃度およびホウ素濃度が十分に低減された高純度マンガンを得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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