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公開番号
2024148822
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-18
出願番号
2023062293
出願日
2023-04-06
発明の名称
鋼材
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
弁理士法人ブライタス
主分類
C22C
38/00 20060101AFI20241010BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】耐食性、靱性および強度に優れる鋼材を提供する。
【解決手段】鋼材の化学組成が、質量%で、C:0.01~0.20%、Si:0.01~1.00%、Mn:0.01~2.00%、P:0.010%以下、S:0.005%以下、Sn:0.010~0.20%、Al:0.001~0.040%、N:0.001~0.005%、O:0.0001~0.010%、残部:Feおよび不純物であり、10.0<(Mn/S)×Sn<175.0を満足し、鋼材の圧延方向に垂直な断面において、鋼材の厚さをtとした時に、鋼材の1/2t位置から1/4t位置までの領域における金属組織が、フェライトおよびベイナイトの合計が90%以上であり、結晶粒径が20μm以下のフェライトの面積割合が、フェライトの総量に対して50%以上であり、鋼材の1/2t位置から1/4t位置までの領域において、MnSの面積率が、0.020%以下であり、MnSと、該MnSに接する結晶粒との粒界上における、Sn含有量に対するC含有量の比が0.04~6.00である、鋼材。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
鋼材の化学組成が、質量%で、
C:0.01~0.20%、
Si:0.01~1.00%、
Mn:0.01~2.00%、
P:0.010%以下、
S:0.005%以下、
Sn:0.010~0.20%、
Al:0.001~0.040%、
N:0.001~0.005%、
O:0.0001~0.010%、
残部:Feおよび不純物であり、
下記(i)式を満足し、
前記鋼材の圧延方向に垂直な断面において、前記鋼材の厚さをtとした時に、前記鋼材の1/2t位置から1/4t位置までの領域における金属組織が、面積%で、
フェライトおよびベイナイトの合計が90%以上であり、
結晶粒径が20μm以下のフェライトの面積割合が、フェライトの総量に対して50%以上であり、
前記鋼材の1/2t位置から1/4t位置までの領域において、
MnSの面積率が、JIS G 0555:2015における点算法で0.020%以下であり、
MnSと、該MnSに接する結晶粒との粒界上における、Sn含有量に対するC含有量の比の値が0.04~6.00である、
鋼材。
10.0<(Mn/S)×Sn<175.0 ・・・(i)
但し、式中の各元素記号は、鋼材中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表す。
続きを表示(約 180 文字)
【請求項2】
前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、質量%で、
Cu:0.20%以下、
Ni:0.10%以下、
W:0.50%以下、
Mo:0.50%以下、
Cr:0.10%以下、
Nb:0.010%以下、
から選択される1種以上を含有するものである、
請求項1に記載の鋼材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼材に関する。
続きを表示(約 880 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、例えば氷海域に設置される海洋構造物または橋梁などの大型構造物に供される厚鋼板等の、各種鋼材において、材質特性の向上に対する要求が厳しくなっており、耐食性のみならず機械特性の改善についても要望が高い。
【0003】
従来、海水環境での耐食性を向上させるため、Sn添加鋼が提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、SおよびSnの含有量を制御し、Snの中心偏析を抑制することで、耐食性と耐ラメラテア性とを向上させた鋼材が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、結晶粒界のSn濃度と、結晶粒内のSn濃度を制御することにより、耐食性、低温靱性、および疲労特性を向上させた鋼材が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2019/003856号
国際公開第2019/116520号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、海水環境等での耐食性を向上させるため、Sn添加鋼が提案されている。一方で、Snを含有させることによって耐食性を向上させつつ、さらに機械特性、特に靱性および強度を改善させることが求められている。
【0008】
例えば、Snの添加によって耐食性を向上させることが開示された特許文献1に記載の発明は、靱性および強度において、改善が求められる。
【0009】
また、特許文献2に記載の発明は、優れた耐食性、低温靱性、および疲労特性を有するが、本発明者らがさらなる検討を重ねた結果、靱性および強度のさらなる向上に改善の余地が残されていることが分かった。
【0010】
本発明は上記の問題を解決し、優れた耐食性を有し、靱性および強度にも優れた鋼材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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