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公開番号
2025104439
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2023222248
出願日
2023-12-28
発明の名称
鉄鉱石原料の装入領域の決定方法及び高炉の操業方法
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C21B
5/00 20060101AFI20250703BHJP(鉄冶金)
要約
【課題】操業に用いる鉄鉱石原料の被還元性を向上させ、高炉の還元材比をより低減させること。
【解決手段】本発明は、鉄鉱石原料とコークスを炉内に装入する際の鉄鉱石原料の装入領域の決定方法に関するものであり、鉄鉱石原料がマグネタイトまで還元されるときのマグネタイトまでの還元温度としての2つの異なる温度T
low
及びT
high
(ここで、T
high
>T
low
とする。)と、鉄鉱石原料中のマグネタイトが金属鉄まで還元される際の還元速度に起因する、前記マグネタイトが所定の還元率となるまでに要する時間と、の関係を予め求めておき、かかる関係を用いて鉄鉱石原料の炉内での装入領域を決定する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
鉄鉱石原料とコークスを炉内に装入する際の前記鉄鉱石原料の装入領域の決定方法であって、
前記鉄鉱石原料がマグネタイトまで還元されるときの前記マグネタイトまでの還元温度としての2つの異なる温度T
low
及びT
high
(ここで、T
high
>T
low
とする。)と、前記鉄鉱石原料中の前記マグネタイトが金属鉄まで還元される際の還元速度に起因する、前記マグネタイトが所定の還元率となるまでに要する時間と、の関係を予め求めておき、
前記関係を用いて前記鉄鉱石原料の炉内での装入領域を決定する、鉄鉱石原料の装入領域の決定方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記温度T
low
及びT
high
は、下記式(1)~(3)を満たす、請求項1に記載の鉄鉱石原料の装入領域の決定方法。
400≦T
low
<700 ・・・(1)
700≦T
high
≦900 ・・・(2)
T
high
-T
low
≧100 ・・・(3)
ここで、前記T
low
及びT
high
の単位は、それぞれ℃である。
【請求項3】
前記関係に基づいて下記式(4)により還元温度影響指数RTIを算出し、当該還元温度影響指数RTIを用いて前記鉄鉱石原料の炉内での装入領域を決定する、請求項2に記載の鉄鉱石原料の装入領域の決定方法。
RTI=(T
low
におけるマグネタイト基準還元率50%到達時間)/(T
high
におけるマグネタイト基準還元率50%到達時間) ・・・(4)
【請求項4】
前記鉄鉱石原料を、前記還元温度影響指数の大きいものから順に、炉中心部から炉壁部に向けて配置する、請求項3に記載の鉄鉱石原料の装入領域の決定方法。
【請求項5】
前記鉄鉱石原料は、性質の異なる複数種の鉄鉱石原料から構成された混合原料であり、
当該混合原料を炉内に装入する場合、前記混合原料のうち最も質量割合が大きい鉄鉱石原料の前記還元温度影響指数を用いて前記混合原料の炉内での装入領域を決定する、請求項3に記載の鉄鉱石原料の装入領域の決定方法。
【請求項6】
前記鉄鉱石原料は、性質の異なる複数種の鉄鉱石原料から構成された混合原料であり、
当該混合原料を炉内に装入する場合、前記混合原料のうち最も質量割合が大きい鉄鉱石原料の前記還元温度影響指数を用いて前記混合原料の炉内での装入領域を決定する、請求項4に記載の鉄鉱石原料の装入領域の決定方法。
【請求項7】
前記鉄鉱石原料は、ペレット、焼結鉱、又は、塊鉱石である、請求項1に記載の鉄鉱石原料の装入領域の決定方法。
【請求項8】
鉄鉱石原料とコークスを炉内に装入する高炉の操業方法において、
請求項1~7の何れか1項に記載の鉄鉱石原料の装入領域の決定方法により、前記鉄鉱石原料の炉内での装入領域を決定する、高炉の操業方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄鉱石原料とコークスを炉内に装入する際の鉄鉱石原料の装入領域の決定方法と、高炉の操業方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、製銑工程において、低還元材比操業によるCO
2
排出量の削減と溶銑コストの低減が求められている。特に高炉法では、還元反応や熱供給といった重要な要素を炭材が担っていることから、炭材の使用量削減や利用効率改善によるCO
2
排出量削減への寄与は非常に大きく、様々な取り組みが指向されている。例えばペレット等のような鉄鉱石原料の被還元性を向上させることは、高炉の還元材比の低減に有効である。
【0003】
例えば鉄鉱石原料の一種であるペレットは、自溶性ペレットと酸性ペレットとに分類される。前者はペレット中のCaO(質量%)とSiO
2
(質量%)の比(CaO/SiO
2
)が0.5超として定義され、後者はCaO/SiO
2
が0.5以下として定義される。
【0004】
特許文献1には、これらペレットのうち、製造がより容易である酸性ペレットを有効活用するため、酸性ペレットの被還元性を改善することを目的とした高炉への原料装入方法が開示されている。具体的には、1チャージ分の高炉装入原料の10質量%以上を酸性ペレットとし、1チャージ分のコークスの60~75質量%を混合層として、残り25~40質量%を単独で装入する、高炉への原料装入方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6041072号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、酸性ペレットを有効活用する方法が開示されているが、一方で自溶性ペレットは、強度が高いために還元粉化が生じにくいという特徴を有している。そこで、自溶性ペレットと酸性ペレットのそれぞれの特徴を活かした有効活用が検討されている。
【0007】
しかしながら、現状、ペレットの性状による装入方法の検討は酸性や自溶性の分類に関するものが多く、これら酸性や自溶性の分類以外の原料性状に基づくペレットの装入方法は提案されていない。特に低還元材比操業下においてペレットの被還元性向上を指向する場合、高炉内の温度分布が変化することを考慮する必要があるが、このような温度分布を考慮してペレットを装入することは提案されていない。
【0008】
加えて、近年、資源劣質化により、高炉で使用する装入物の多種多様化が求められている。かかる環境下でCO
2
排出量の削減を達成するためには、ペレットや焼結鉱等といった各種の鉄鉱石原料について、その有効活用による反応性向上が求められている。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、操業に用いる鉄鉱石原料の被還元性を向上させ、高炉の還元材比をより低減させることが可能な鉄鉱石原料の装入領域の決定方法と、かかる装入領域の決定方法を用いた高炉の操業方法と、を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、上記課題を解決するため、複数種のペレット、焼結鉱、塊鉱石等を鉄鉱石原料として用いて還元試験を実施し、鉄鉱石原料の還元挙動に及ぼす還元温度の影響を調べた。そして、マグネタイトまでの予備還元温度を低下させると、マグネタイト以降の本還元の還元速度が向上するという結果が得られた。より詳細には、以下で詳述するような予備還元温度T
high
では、どの鉄鉱石原料においても、本還元の還元速度が向上した。一方で、予備還元温度をT
high
よりも低いT
low
まで低下させた場合には、一部の鉄鉱石原料では上述と同様に本還元の還元速度が向上したが、これとは逆に、本還元の還元速度が低下する鉄鉱石原料も存在した。なお、本還元実験の詳細については、還元温度T
low
とT
high
の好適な範囲も含め、後述の実施形態において説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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