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公開番号2025082422
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-29
出願番号2023195728
出願日2023-11-17
発明の名称クランク軸
出願人日本製鉄株式会社
代理人アセンド弁理士法人
主分類F16C 3/08 20060101AFI20250522BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】3気筒エンジン全体の振動を十分に抑制できるクランク軸を提供する。
【解決手段】クランク軸10は、4つのジャーナルJと、3つのピンPと、6つのウェブWと、6つのカウンターウエイトCとを備える。6つのカウンターウエイトは、第1ウエイトC1、第2ウエイトC2、第3ウエイトC3、第4ウエイトC4、第5ウエイトC5及び第6ウエイトC6で構成される。6つのカウンターウエイトのそれぞれの質量(w1、w2、w3、w4、w5及びw6)は、式(1)~式(6)の条件を満足する。
w1+w2=w5+w6(1)
w2/w1=w5/w6(2)
1.00<w2/w1≦3.15(3)
1.00<w5/w6≦3.15(4)
0.95≦w3/((w1+w2)/2)≦1.00(5)
0.95≦w4/((w1+w2)/2)≦1.00(6)
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
3気筒エンジン用のクランク軸であって、
クランク軸の回転軸上に配置される4つのジャーナルと、
前記4つのジャーナルのうち対応するジャーナル同士の間に配置される3つのピンであって、各々が前記回転軸に対し偏心して設けられる前記3つのピンと、
前記4つのジャーナル及び前記3つのピンのうち対応するジャーナルとピンとの間に配置される6つのウェブであって、各々が対応する前記ジャーナルと前記ピンとに接続される前記6つのウェブと、
前記6つのウェブのそれぞれに設けられる6つのカウンターウエイトと、
前記回転軸上に配置され、前記4つのジャーナルのうち最前のジャーナルに接続されるフロントと、
前記回転軸上に配置され、前記4つのジャーナルのうち最後尾のジャーナルに接続されるリアフランジと、を備え、
前記6つのカウンターウエイトは、前記フロントから前記リアフランジに向かって順に配置される第1カウンターウエイト、第2カウンターウエイト、第3カウンターウエイト、第4カウンターウエイト、第5カウンターウエイト及び第6カウンターウエイトで構成され、
前記6つのカウンターウエイトのそれぞれの質量は、式(1)~式(6)で表される条件を満足する、クランク軸。
w1+w2=w5+w6 (1)
w2/w1=w5/w6 (2)
1.00<w2/w1≦3.15 (3)
1.00<w5/w6≦3.15 (4)
0.95≦w3/((w1+w2)/2)≦1.00 (5)
0.95≦w4/((w1+w2)/2)≦1.00 (6)
ただし、各式において、w1、w2、w3、w4、w5及びw6は、前記第1カウンターウエイト、前記第2カウンターウエイト、前記第3カウンターウエイト、前記第4カウンターウエイト、前記第5カウンターウエイト及び前記第6カウンターウエイトのそれぞれの質量を示す。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
請求項1に記載のクランク軸であって、
前記6つのカウンターウエイトのそれぞれの質量は、さらに、式(7)で表される条件を満足する、クランク軸。
0.40≦w4/w3≦1.50 (7)
【請求項3】
請求項1に記載のクランク軸であって、
前記6つのカウンターウエイトのそれぞれの質量は、さらに、式(8)で表される条件を満足する、クランク軸。
w4/w3=1.00 (8)
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のクランク軸であって、
前記6つのカウンターウエイトのそれぞれの質量は、式(3)及び式(4)に代えて式(9)及び式(10)で表される条件を満足する、クランク軸。
1.25≦w2/w1≦2.30 (9)
1.25≦w5/w6≦2.30 (10)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、クランク軸に関し、より詳細には、3気筒エンジン用のクランク軸に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
旧来、自動車は、動力源として内燃機関(エンジン)を利用している。近年、燃料の使用を低減する観点から、排気量が小さくて、小型である3気筒エンジンの開発が積極的に進められている。しかしながら、内燃機関は、効率良く動力を生む反面、振動を発生し、騒音を引き起こしやすい。内燃機関を搭載した自動車には、乗り心地の向上及び環境の保護が求められるため、振動を抑制し、騒音を抑制することが要求される。内燃機関は、自動車のほか、船舶や工事用重機等の車両、手押し式の雪かき機のような移動機械、チェーンソーや草刈り機などの手持ち式の機械、及び発電機などの据え置き型の機械に利用されている。これらの機械においても、騒音を抑制することは重要である。
【0003】
騒音を抑制する手法として、内燃機関を取り囲むカバーに、吸音材や防音材等を取り付けることが考えられる。しかしながら、この手法の場合、吸音材等の設置に伴って機械全体が大きくなる。また、振動を抑制する手法として、機械のフレームと内燃機関本体との間にダンパーを設置し、ダンパーによって振動を遮断することが考えられる。しかしながら、ダンパーによる振動の遮断には限界がある。さらに、ダンパーの設置に伴って機械全体が大きくなる。
【0004】
内燃機関を搭載した機械において、内燃機関で発生した振動が機械本体に伝播し、機械本体に伝播した振動が周囲の空気を振動させる。この空気の振動により、騒音が発生する。このため、内燃機関で発生する振動を抑制できれば、騒音も抑制できる。一般に、内燃機関において、振動の最大の発生源となる可動部品は、クランク軸である。このクランク軸の振動を抑制できれば、内燃機関全体の振動を抑制する効果が期待できる。したがって、内燃機関で発生する振動を抑制し、騒音を抑制するためには、クランク軸の振動を抑制することが重要である。
【0005】
例えば、特開2022-111412号公報(特許文献1)には、直列3気筒エンジンや直列4気筒エンジンに使用されるクランク軸、つまり3つ以上のクランク部を有するクランク軸が開示されている。特許文献1のクランク軸では、先端側クランク部において、外側のバランスウェイトの質量が内側のバランスウェイトの質量よりも小さい。さらに、後端側クランク部において、外側のバランスウェイトの質量が内側のバランスウェイトの質量よりも小さい。一方、先端側クランク部と後端側クランク部の間に配置される中間クランク部では、バランスウェイトは設けられていない。これにより、先端側クランク部及び後端側クランク部のそれぞれにおいて外側のバランスウェイトと内側のバランスウェイトとが同じ質量である場合と比較して、振動低減効果を向上させることができる、と特許文献1には記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-111412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、小型である3気筒エンジンに限っては、特許文献1のクランク軸でエンジン全体の振動を十分に抑制できるとは言い難い。
【0008】
本開示の目的は、3気筒エンジン全体の振動を十分に抑制することができるクランク軸を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に係るクランク軸は、3気筒エンジン用のクランク軸である。当該クランク軸は、4つのジャーナルと、3つのピンと、6つのウェブと、6つのカウンターウエイトと、フロントと、リアフランジとを備える。4つのジャーナルは、クランク軸の回転軸上に配置される。3つのピンは、4つのジャーナルのうち対応するジャーナル同士の間に配置される。3つのピンは、各々が回転軸に対し偏心して設けられる。6つのウェブは、4つのジャーナル及び3つのピンのうち対応するジャーナルとピンとの間に配置される。6つのウェブは、各々が対応するジャーナルとピンとに接続される。6つのカウンターウエイトは、6つのウェブのそれぞれに設けられる。フロントは、回転軸上に配置され、4つのジャーナルのうち最前のジャーナルに接続される。リアフランジは、回転軸上に配置され、4つのジャーナルのうち最後尾のジャーナルに接続される。6つのカウンターウエイトは、フロントからリアフランジに向かって順に第1カウンターウエイト、第2カウンターウエイト、第3カウンターウエイト、第4カウンターウエイト、第5カウンターウエイト及び第6カウンターウエイトで構成される。6つのカウンターウエイトのそれぞれの質量は、式(1)~式(6)で表される条件を満足する。
w1+w2=w5+w6 (1)
w2/w1=w5/w6 (2)
1.00<w2/w1≦3.15 (3)
1.00<w5/w6≦3.15 (4)
0.95≦w3/((w1+w2)/2)≦1.00 (5)
0.95≦w4/((w1+w2)/2)≦1.00 (6)
ただし、各式において、w1、w2、w3、w4、w5及びw6は、第1カウンターウエイト、第2カウンターウエイト、第3カウンターウエイト、第4カウンターウエイト、第5カウンターウエイト及び第6カウンターウエイトのそれぞれの質量を示す。
【発明の効果】
【0010】
本開示に係るクランク軸によれば、3気筒エンジン全体の振動を十分に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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