TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024165785
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023082279
出願日2023-05-18
発明の名称鋼材及び金型
出願人大同特殊鋼株式会社
代理人個人
主分類C22C 38/00 20060101AFI20241121BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】HT方案とPH方案の双方に適用でき、製造性(SA性及び/又は被削性)を著しく損なうことなく、耐久性(耐ヒートチェック性及び/又は耐大割れ性)に優れた金型を製造することが可能な鋼材、及び、この鋼材から製造される金型を提供すること。
【解決手段】鋼材は、0.23≦C≦0.39mass%、0.03≦V≦0.30mass%、6.60≦Mn+Cr≦7.40mass%、Mn/Cr≦0.150、Mn≧0.60mass%、Cr≦6.60mass%、Cu+Ni≦0.84mass%、0.01≦Si≦0.40mass%、2.00≦Mo≦3.50mass%、0.001≦Al≦0.080mass%、及び、0.003≦N≦0.040mass%を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる。金型は、このような鋼材から製造され、質量が2000kg以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
0.23≦C≦0.39mass%、
0.03≦V≦0.30mass%、
6.60≦Mn+Cr≦7.40mass%、
Mn/Cr≦0.150、
Mn≧0.60mass%、
Cr≦6.60mass%、
Cu+Ni≦0.84mass%、
0.01≦Si≦0.40mass%、
2.00≦Mo≦3.50mass%、
0.001≦Al≦0.080mass%、及び、
0.003≦N≦0.040mass%
を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼材。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
さらに、下記A~D群のうちから選ばれた1群又は2群以上を含有する請求項1に記載の鋼材。
A群:
0.30<W≦2.00mass%、及び、
0.30<Co≦1.00mass%
のうちから選ばれた1種又は2種
B群:
0.0002<B≦0.0080mass%
C群:
0.006<S≦0.180mass%、
0.0005<Ca≦0.0500mass%、
0.03<Se≦0.50mass%、
0.005<Te≦0.100mass%、
0.01<Bi≦0.50mass%、及び、
0.03<Pb≦0.50mass%
のうちから選ばれた1種又は2種以上
D群:
0.004<Nb≦0.100mass%、
0.004<Ta≦0.100mass%、
0.004<Ti≦0.100mass%、及び、
0.004<Zr≦0.100mass%
のうちから選ばれた1種又は2種以上
【請求項3】
質量が3000kg以上であり、
縦方向の寸法(L
1
)、横方向の寸法(L
2
)、及び、高さ方向の寸法(L
3
)のうち、最小の寸法(L
min
)が300mm以上である
請求項1又は2に記載の鋼材。
【請求項4】
請求項1に記載の鋼材から製造され、質量が2000kg以上である金型。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼材及び金型に関し、さらに詳しくは、質量及びサイズが共に大きい金型の製造に好適な鋼材及びこれを用いた金型に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
金型には使用中に応力や熱が繰り返し作用するため、金型用の鋼材には、硬さ、耐衝撃性、耐ヒートチェック性、耐摩耗性などの複数の特性に優れていることが求められる。そのため、このような特性を備えた鋼材に関し、従来から種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、所定量のC、Si、Mn、Cr、Mo、及び、Vを含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる熱間工具鋼が開示されている。
【0003】
金型の製造工程には、焼入れ焼戻し(HT)方案と、プレハードン(PH)方案とがある。HT方案は、金型に必要な硬さや靱性を、機械加工の「後で」付与する方法である。一方、PH方案は、金型に必要な硬さや靱性を、機械加工の「前に」付与する方法である。
【0004】
HT方案及びPH方案のいずれの方法を用いて金型を製造する場合であっても、金型のサイズが大きくなるほど、ヒートチェックや大割れが発生しやすくなる。これは、金型のサイズが大きくなるほど、焼入れ時の冷却速度が遅くなり、鋼材の高温強度及び靱性が低下するためと考えられる。また、金型のサイズが大きくなるほど、使用中の金型に作用する熱応力や機械応力が大きくなることも原因である。
【0005】
一方、ヒートチェックや大割れが発生しにくい鋼材は、一般に、製造性(SA性、被削性)が低い場合が多い。さらに、サイズの大きな金型に適用した場合であっても、製造性を著しく損なうことなく、ヒートチェックや大割れを抑制することが可能な鋼材が提案された例は、従来にはない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2011-001572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、製造性(SA性及び/又は被削性)を著しく損なうことなく、耐久性(耐ヒートチェック性及び/又は耐大割れ性)に優れた金型を製造することが可能な鋼材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明に係る鋼材は、
0.23≦C≦0.39mass%、
0.03≦V≦0.30mass%、
6.60≦Mn+Cr≦7.40mass%、
Mn/Cr≦0.150、
Mn≧0.60mass%、
Cr≦6.60mass%、
Cu+Ni≦0.84mass%、
0.01≦Si≦0.40mass%、
2.00≦Mo≦3.50mass%、
0.001≦Al≦0.080mass%、及び、
0.003≦N≦0.040mass%
を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる。
【0009】
本発明に係る金型は、本発明に係る鋼材から製造され、質量が2000kg以上であるものからなる。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、低Siかつ高Moの鋼材において、Si量及びMo量を最適化しているので、鋼材の質量やサイズが大きい場合であっても、大割れとヒートチェックを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許