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公開番号
2024143709
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-11
出願番号
2023056506
出願日
2023-03-30
発明の名称
鋼線
出願人
株式会社神戸製鋼所
代理人
個人
,
個人
主分類
C22C
38/00 20060101AFI20241003BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】スチールコードに好適な鋼線であって、引張強度と捻回特性に優れ、撚り線時のデラミネーションの発生を抑制できる鋼線を提供する。
【解決手段】所定の組成を有し、示差走査熱量測定により得られたDSC曲線は、100℃~200℃の範囲に極大値を有する第1ピークと、300℃~400℃の範囲に極大値を有する第2ピークとを有し、かつ以下の式(1)および(2)を満たし、直径が0.25mm以上、0.35mm以下であり、引張強度が4100MPa以上である鋼線。
A≧1.50(J/g)・・・式(1)
B/A≧1.00・・・式(2)
ここで
A(J/g)は、前記第1ピークの発熱量の総和であり、
B(J/g)は、前記第2ピークの発熱量の総和である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
C :0.95質量%以上、1.05質量%以下、
Si:0.15質量%以上、0.40質量%以下、
Mn:0.10質量%以上、0.50質量%以下、
P :0質量%超、0.030質量%以下、
S :0質量%超、0.030質量%以下、
Cr:0.10質量%以上、0.30質量%以下、および
N :0.0010質量%以上、0.0080質量%以下を含有し、
残部が鉄および不可避不純物からなり、
示差走査熱量測定により得られたDSC曲線は、100℃~200℃の範囲に極大値を有する第1ピークと、300℃~400℃の範囲に極大値を有する第2ピークとを有し、かつ以下の式(1)および(2)を満たし、
直径が0.25mm以上、0.35mm以下であり、
引張強度が4100MPa以上である鋼線。
A≧1.50(J/g)・・・式(1)
B/A≧1.00・・・式(2)
ここで
A(J/g)は、前記第1ピークの発熱量の総和であり、
B(J/g)は、前記第2ピークの発熱量の総和である。
続きを表示(約 100 文字)
【請求項2】
Cu:0.01質量%超、0.25質量%以下、および
Ni:0.01質量%超、0.25質量%以下、からなる群から選択される1つ以上を更に含有する、請求項1に記載の鋼線。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、捻回特性に優れた高強度の鋼線に関し、特に、自動車用タイヤなどの補強材に用いられるスチールコードに適した鋼線に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、車両における乗員の安全性向上が求められており、係る目的のために車体の強度を向上させてきた。他方、地球温暖化問題等の深刻化を背景に、自動車の燃費改善の動きが加速している。燃費改善には車体の軽量化が有効であることが知られている。
【0003】
自動車の燃費改善を背景にスチールコード用鋼線の高強度化が求められている。鋼線を高強度化するとタイヤ1本あたりに使用する鋼線の重量を減らすことができ、タイヤを軽量化できることから自動車の燃費改善に繋がる。
しかし、高強度化に伴い鋼線が脆化し、撚り線時にデラミネーションが発生するリスクが高まる。デラミネーションが発生するとタイヤコードの強度低下につながることから、強度と耐デラミネーション性(捻回特性)の両立が求められている。強度と捻回特性とを共に向上する方法として、様々な方策が提案されている(例えば特許文献1~3)。
【0004】
特許文献1は、強度および延性に優れた高強度鋼線を開示している。高強度鋼線は、所定の化学成分組成を有し、線径が直径で0.05~0.30mmで、示差走査熱量測定のDSC曲線における100~450℃の温度範囲において、複数の発熱ピークを有し、かつ、100~450℃の温度範囲における発熱量の総和H
100~450
と280~420℃の温度範囲における発熱量H
280~420
が、下記式(3)を満足する。
H
280~420
/H
100~450
<0.45・・・(3)
【0005】
特許文献2は、高速撚り線時にデラミネーションが発生しない、高強度で延性に優れた極細高炭素鋼線を開示している。極細高炭素鋼線は、所定の化学成分組成を有し、線径が0.05~0.50mmである極細鋼線であって、この鋼線の示差走査熱分析曲線Aにおいて、60℃から130℃の温度範囲における発熱ピークXを有し、かつ、この示差走査熱分析曲線における60℃と130℃の2点同士を結ぶ基準線Yに対する前記発熱ピークの最大高さhを5μW/mg以上である。
【0006】
特許文献3は、高強度で、かつ、強度延性バランスに優れた高強度極細鋼線の製造方法を開示している。高強度極細鋼線の製造方法は、所定の化学成分組成を有する鋼材をパテンティング処理し、最終仕上げにスキンパス工程を含む伸線加工することにより引張強さが4000MPa以上の微細パーライト組織からなる高強度極細鋼線とし、その後、さらに、130~300℃の時効処理温度Tで、かつ、炭素原子の拡散長Lが400~2000nmの範囲内になるような時効処理時間tで、時効処理を施している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2019-056162号公報
特開2005-126765号公報
特開2008-208450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
自動車の燃費改善のさらなる向上のために、スチールコード用鋼線の強度(特に引張強度)と捻回特性とを、より一層向上させることが求められている。
そこで本開示は、スチールコードに好適な鋼線であって、引張強度と捻回特性に優れ、撚り線時のデラミネーションの発生を抑制できる鋼線を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の態様1は、
C :0.95質量%以上、1.05質量%以下、
Si:0.15質量%以上、0.40質量%以下、
Mn:0.10質量%以上、0.50質量%以下、
P :0質量%超、0.030質量%以下、
S :0質量%超、0.030質量%以下、
Cr:0.10質量%以上、0.30質量%以下、および
N :0.0010質量%以上、0.0080質量%以下を含有し、
残部が鉄および不可避不純物からなり、
示差走査熱量測定により得られたDSC曲線は、100℃~200℃の範囲に極大値を有する第1ピークと、300℃~400℃の範囲に極大値を有する第2ピークとを有し、かつ以下の式(1)および(2)を満たし、
直径が0.25mm以上、0.35mm以下であり、
引張強度が4100MPa以上である鋼線である。
A≧1.50(J/g)・・・式(1)
B/A≧1.00・・・式(2)
ここで
A(J/g)は、前記第1ピークの発熱量の総和であり、
B(J/g)は、前記第2ピークの発熱量の総和である。
【0010】
本発明の態様2は、
Cu:0.01質量%超、0.25質量%以下、および
Ni:0.01質量%超、0.25質量%以下、からなる群から選択される1つ以上を更に含有する、態様1に記載の鋼線である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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