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公開番号2025015542
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2024180744,2021520568
出願日2024-10-16,2019-11-11
発明の名称芳香族カルボン酸又はスルホン酸のための溶媒
出願人シーカ テクノロジー アクチェンゲゼルシャフト
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C08L 71/00 20060101AFI20250123BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】溶解能力、揮発性及びポリマー組成物との相溶性に関する従来技術の欠点を克服する、芳香族カルボン酸又はスルホン酸のための溶媒を提供する。
【解決手段】本発明は、少なくとも一つの芳香族カルボン酸又はスルホン酸のための溶媒としての、ブロックされたヒドロキシル基を有する少なくとも一つのポリエーテルの使用及びそれから得られる溶液に関する。ブロックされたヒドロキシル基を有するポリエーテルは、揮発性でなく、かつ芳香族カルボン酸又はスルホン酸に対する驚くほど高い溶解能力を示す。酸溶液は、硬化性組成物中で非常に相溶性であり、かついかなる放出物若しくは臭気又は移行作用も引き起こさない。酸溶液は、潜在的な反応性基の加水分解を促進するための潜在性硬化剤を有するポリウレタン組成物の成分として特に適している。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも一つの芳香族カルボン酸又はスルホン酸のための溶媒としての、ブロックされたヒドロキシル基を有する少なくとも一つのポリエーテルの使用。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記ブロックされたヒドロキシル基は、エステル基、アセトエステル基、カーボネート基及びウレタン基からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
前記ブロックされたヒドロキシル基は、アセテート基であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の使用。
【請求項4】
前記ポリエーテル中の繰り返し単位の70重量%~100重量%は、1,2-プロピレンオキシ基からなり、かつ前記ポリエーテル中の繰り返し単位の0重量%~30重量%は、1,2-エチレンオキシ基からなることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の使用。
【請求項5】
前記ブロックされたヒドロキシル基を有するポリエーテルは、移動相としてのテトラヒドロフラン、屈折率検出器及び200g/molからの評価を用いて、標準としてのポリスチレンに対するゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって決定される、600~10,000g/molの範囲の平均分子量M

を有することを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の使用。
【請求項6】
前記ブロックされたヒドロキシル基を有するポリエーテルが、以下のものからなる群から選択される少なくとも一つのヒドロキシ官能性ポリエーテル由来であることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の使用:
- アルコールを出発物質とする、特にn-ブタノールを出発物質とする、25~90mg KOH/gの範囲のOH価を有するポリオキシプロピレンモノオール、
- 12~155mg KOH/gの範囲のOH価を有するポリオキシプロピレンジオール、
- トリメチロールプロパン又は特にグリセロールを出発物質とする、任意選択的にエチレンオキシド末端の、2.2~3の範囲の平均OH官能基数と22~230mg KOH/gの範囲のOH価とを有するポリオキシプロピレントリオール、及び
- 糖アルコールを出発物質とする、特に、トレイトール、エリスリトール、キシリトール、マンニトール又はソルビトールを出発分子とする、3~6の範囲の平均OH官能基数を有するポリオキシプロピレンポリオール。
【請求項7】
前記芳香族カルボン酸又はスルホン酸は、安息香酸、2-ニトロ安息香酸、サリチル酸及びp-トルエンスルホン酸からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の使用。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の使用から得られる酸溶液。
【請求項9】
2.5重量%~25重量%の芳香族カルボン酸又はスルホン酸と、50重量%~97.5重量%の、ブロックされたヒドロキシル基を有するポリエーテルとが存在することを特徴とする、請求項8に記載の酸溶液。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の酸溶液を含む硬化性組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、芳香族カルボン酸又はスルホン酸のための溶媒、それから得られる酸溶液及びそれらを含む硬化性組成物、特にポリウレタン組成物に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
芳香族カルボン酸又はスルホン酸は、例えば、ポリウレタン又はエポキシ樹脂に基づくポリマー組成物のための触媒として多くの場合に使用されている。これらの酸は、多くの場合、ポリマー組成物において使用するために溶解しなければならない高融点の固体である。しかし、従来の溶媒は、揮発性であり、可燃性であり、多くの場合に有毒であり、使用時にVOCの排出、収縮及び臭気を引き起こし、多くの場合に労働安全対策を必要とするため、これらの使用は、一層回避されている。代わりに、グリコール又はポリオールを不揮発性溶媒として使用することが可能である。しかしながら、これらは、そのヒドロキシル基成分のために非常に親水性であり、多くのポリマー組成物と相溶性を有さない。使用される不揮発性溶媒は、可塑剤、例えばフタル酸ジイソデシル(DIDP)又はアジピン酸ジ(2-エチルヘキシル)(DOA)などのフタル酸エステル又はアジピン酸エステルでもあり得る。しかし、ほとんどの可塑剤は、酸の溶解能力が不十分である。これは、非常に希薄な溶液のみが得られるか、又は酸の結晶化を防止するために溶液を一定に加熱する必要があることを意味する。加えて、可塑剤は、例えば、浸出又は染みなどの曇り又は移行作用の欠点をポリマー組成物に更に与える可能性がある。
【0003】
以上のことから、芳香族カルボン酸又はスルホン酸に対して高い溶解能力を有し、不揮発性且つ無毒であり、ポリマー組成物における使用に特に適している溶媒が必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、溶解能力、揮発性及びポリマー組成物との相溶性に関する従来技術の欠点を克服する、芳香族カルボン酸又はスルホン酸のための溶媒を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、請求項1に記載の、ブロックされたヒドロキシル基を有する少なくとも1つのポリエーテルを使用することにより達成される。ブロックされたヒドロキシル基を有するポリエーテルは、そのポリマー構造にもかかわらず、芳香族カルボン酸又はスルホン酸に対する驚くほど高い溶解能力を示し、非常に不揮発性であり、且つ無毒である。これにより、驚くほど可動性があり、且つ酸の結晶化又は析出なしに加熱せずに長期間使用可能な高濃度の酸溶液が可能になる。したがって、そのような酸溶液は、容易に製造、運搬、輸送及び貯蔵することができる。これらは、ポリマー組成物、特にポリウレタン組成物への優れた配合性を有し、イソシアネート基と一緒であっても、その中で非常に良好な相溶性を有し、移行作用又は曇りを引き起こさない。これらは、通常の分注システムの場合、少量の絶対量の溶液でのみ可能であり、そのため、十分な量の酸を確実に添加するために高い酸濃度が必要とされる、例えばカートリッジ又は管状バッグの充填において、組成物の分注の過程でのみ酸溶液が計量される場合に特に有利である。
【0006】
特に有利には、本発明の酸溶液は、イソシアネート基と、特にアルジミン又はオキサゾリジンなどの潜在硬化剤とを含有する一液型湿気硬化性ポリウレタン組成物中で使用される。芳香族カルボン酸又はスルホン酸は、ここで、潜在硬化剤の加水分解のための触媒として機能する。そのような組成物は、膨れなしで、湿気の影響下で臭気を発生させずに硬化し、硬化後に浸出又は染みなどの移行に関連する欠陥をほとんど示さず、接着剤、シーラント又はコーティングとして特に適している。先行技術では、アジピン酸ジ(2-エチルヘキシル)(DOA)は、典型的には、そのような組成物中の芳香族カルボン酸又はスルホン酸のための溶媒として使用される。しかしながら、これは、非常に希薄な溶液のみを実現することができ、またDOAは、移行作用を有する傾向がある。
【0007】
本発明の追加の態様は、別の独立請求項の主題である。本発明の特に好ましい実施形態は、従属請求項の主題である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、少なくとも一つの芳香族カルボン酸又はスルホン酸のための溶媒としての、ブロックされたヒドロキシル基を有する少なくとも一つのポリエーテルの使用を提供する。
【0009】
「ポリエーテル」は、主にアルキレンオキシ繰り返し単位からなる分子又はオリゴマー状及び/若しくはポリマー状の分子の基を指す。
【0010】
「ブロックされたヒドロキシル基」は、化学反応により、イソシアネート基に対して非反応性の基に変換されたヒドロキシル基を指す。
(【0011】以降は省略されています)

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