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公開番号2025015325
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023118656
出願日2023-07-20
発明の名称半導体装置および半導体素子の接合方法
出願人サンケン電気株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01L 21/52 20060101AFI20250123BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】
予期せぬ方向へのはんだの流出と、それに伴う半導体素子の予期せぬ方向への移動(例えばズレや回転)を抑制した半導体装置を提供する。
【解決手段】
表面に金属パターンが形成された回路基板と、金属パターン上に搭載された矩形状の半導体素子と、金属パターンの少なくとも一部によって構成され、半導体素子の搭載領域に設けられた第一のはんだ濡れ部と、金属パターンの少なくとも他の一部によって構成され、半導体素子の各頂点の外方に延びる第二のはんだ濡れ部と、隣接する第二のはんだ濡れ部間に設けられた、第一及び第二のはんだ濡れ部よりはんだの濡れ性が低いはんだ非濡れ部と、を備え、第二のはんだ濡れ部とはんだ非濡れ部とで半導体素子を取り囲み、はんだにより半導体素子と第一のはんだ濡れ部を接合した半導体装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
表面に金属パターンが形成された回路基板と、
前記金属パターン上に搭載された矩形状の半導体素子と、
前記金属パターンの少なくとも一部によって構成され、前記半導体素子の搭載領域に設けられた第一のはんだ濡れ部と、
前記金属パターンの少なくとも他の一部によって構成され、前記半導体素子の各頂点の外方に延びる第二のはんだ濡れ部と、
隣接する前記第二のはんだ濡れ部間に設けられた、前記第一及び第二のはんだ濡れ部よりはんだの濡れ性が低いはんだ非濡れ部と、を備え、
前記第二のはんだ濡れ部と前記はんだ非濡れ部とで前記半導体素子を取り囲み、はんだにより前記半導体素子と前記第一のはんだ濡れ部を接合したものであることを特徴とする半導体装置。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記はんだ非濡れ部は、前記金属パターンを構成する金属の酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記半導体素子はパワーチップであり、
さらにコントロールチップと、
インナーリードを備えたリードフレームを有し、
前記パワーチップと前記コントロールチップと前記リードフレームとを樹脂封止したものであることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
半導体素子と表面に金属パターンが形成された回路基板とを接合する半導体素子の接合方法であって、
前記回路基板上の前記金属パターンを加工して、前記半導体素子を搭載する領域に設けられた第一のはんだ濡れ部と、矩形状の前記半導体素子の各頂点の外方に延びる第二のはんだ濡れ部と、隣接する前記第二のはんだ濡れ部間に設けられた、前記第一及び第二のはんだ濡れ部よりはんだの濡れ性が低いはんだ非濡れ部と、を形成し、
前記第一のはんだ濡れ部にはんだを印刷し、
リフロー工程で前記はんだを溶かすことによって前記半導体素子と前記回路基板をはんだ付けすることを特徴とする半導体素子の接合方法。
【請求項5】
前記第二のはんだ濡れ部にもはんだを印刷し、
リフロー工程では、前記第一のはんだ濡れ部に印刷されたはんだと、前記第二のはんだ濡れ部に印刷されたはんだと、の両方を溶かすことによって前記半導体素子と前記回路基板をはんだ付けすることを特徴とする請求項4に記載の半導体素子の接合方法。
【請求項6】
前記第一のはんだ濡れ部と前記第二のはんだ濡れ部を、前記金属パターンの少なくとも一部によって形成し、
前記はんだ非濡れ部を、前記金属パターンを構成する金属を酸化することによって形成することを特徴とする請求項4または5に記載の半導体素子の接合方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置および半導体素子の接合方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
一般的な半導体装置は、金属パターンが形成された回路基板やインナーリードを備えたリードフレームに半導体素子を電気的に接続し、樹脂封止することよって製造される。特に、代表的な半導体素子として、大電力を扱うトランジスタやダイオードなどのパワーチップは、主にリフロー工程ではんだ付けによって金属パターンに接合される。またパワーチップと、パワーチップほど大電力を扱わない制御用ICなどのコントロールチップとがある場合、それぞれ回路基板上の異なる位置や、リードフレームの異なる領域に分けて配置することが一般的である。またコントロールチップは、はんだ付けではなく、導電性接着剤で接続する場合もある。
【0003】
パワーチップ(以下、半導体素子とも言う)のはんだ付けに関しては、パワーチップは大電力を扱うために熱損失が大きく、熱破壊の防止のために金属パターンを介して放熱させる意味もあり、パワーチップと金属パターンの接触面積が低下しないよう、はんだの量が少な過ぎることで隙間が発生することの無いように、厚めにはんだを塗布することがある。しかしこの場合、逆にはんだが多過ぎると、所定の領域からはんだがはみ出して隣接する他の金属パターンと接触することも考えられるので、微妙な調整が要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-12567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図7は従来の半導体装置のパワーチップ周辺の配置を示す模式図であり、図7(a)はリフロー前の状態、図7(b)はリフロー後の状態である。
【0006】
図7(a)において、金属パターン1にはエッチングによって複数の穴2が形成されており、中央にパワーチップ(半導体素子)3a、パワーチップ3aと金属パターン1の間にはんだ4aが塗布されている。はんだ4aは、パワーチップ3aの70%程度の面積であるが、ある程度の厚みを有しており、リフロー工程で加熱されて溶けることによって、パワーチップ3aの底面全体を丁度接合できる程度の量をねらって塗布したものである。
【0007】
しかし図7(b)のリフロー後の状態において、溶けたはんだ4aの面積はパワーチップ3aと同程度に広がったものの、紙面の右下側にずれてはみ出すことがある。また、このはんだ4aの流出の影響で、パワーチップ3aが引っ張られて右回りに6度程度回転することがある。これにより、はんだ4aが、隣接するパワーチップ3b(半導体素子)用のはんだ4bとあわや接触(ショート)するおそれがあった。また、上記のようにはんだの流出によってパワーチップが移動させられる場合があるが、その方向はさまざまな条件で変化する。例えば半導体装置の配置面の傾斜であるとか、はんだの温度分布等の影響も考えられる。
【0008】
このような、はんだの流出や、それに伴う半導体素子の移動を防ぐために、特許文献1には、半導体素子の周囲を、鍵溝部(鍵型(L字型)の溝部。以下溝部という)と、はんだの濡れ性が低い(即ちはんだが付きにくい)非濡れ部とで取り囲んだ構成の半導体装置が開示されている。溝部は接合時にはみ出したはんだを捕らえることができ、非濡れ部は半導体素子の搭載領域を囲い制限しているのではんだが不必要に広がることを抑制する、というものである。しかしながら、供給されるはんだの量がさらに多くなり、余剰量が溝部の容量を超えるほどになると、溝部や非濡れ部を乗り越えてはんだが外側に流出することになる。こうなると、どの方向にはんだが広がるかわからず、はんだが流出する方向に半導体素子が引っ張られて所定の位置から移動してしまう問題がある。
【0009】
以上に述べたような、予期せぬ方向へのはんだの流出と、それに伴う半導体素子の予期せぬ方向への移動(例えばズレや回転)があると、所定の金属パターンとは別の金属パターンとショートしたり、また逆に、接続すべき金属パターンから離れてしまうことも考えられ、半導体装置として設計通りの性能が得られず、不良品の割合が増えて歩留まりが悪化し、生産性の低下につながるおそれもあった。
【0010】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、予期せぬ方向へのはんだの流出と、それに伴う半導体素子の予期せぬ方向への移動(例えばズレや回転)を抑制した半導体装置および半導体素子の接合方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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