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公開番号2025015098
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023118241
出願日2023-07-20
発明の名称固形粉末化粧料
出願人株式会社ナリス化粧品
代理人
主分類A61K 8/87 20060101AFI20250123BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明は、化粧料基剤と溶媒とを混合した混合物から溶媒を除去する、湿式成型法により製造され、溶媒除去後のひび割れや収縮が生じず、しっとり感を付与できる固形粉末化粧料を提供することを課題とする。
【解決手段】次の成分(A)~(D)
(A)ポリウレタン-79
(B)フッ素変性シリコーン処理粉体
(C)エステル油
(D)球状粉体(但し、(B)成分を除く)
を含む化粧料基剤と溶媒とを混合した混合物から溶媒を除去して得られる、固形粉末化粧料。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
次の成分(A)~(D)
(A)ポリウレタン-79
(B)フッ素変性シリコーン処理粉体
(C)エステル油
(D)球状粉体(但し、(B)成分を除く)
を含む化粧料基剤と溶媒とを混合した混合物から溶媒を除去して得られる、固形粉末化粧料。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
成分(C)がペースト状(20℃で半固形状であり、融点が25~70℃のもの)である請求項1に記載の固形粉末化粧料。
【請求項3】
前記溶媒が炭化水素油である請求項1に記載の固形粉末化粧料。
【請求項4】
前記成分(A)の固形粉末化粧料中の配合量が0.01~1.5質量%である請求項1又は3に記載の固形粉末化粧料。
【請求項5】
化粧料基剤と揮発性溶媒を混合してスラリー状物を形成し、揮発性溶媒を除去して成形する粉末固形化粧料の製造過程において、
(1)次の成分(A)と、次の成分(C)の全部又は一部を混合するステップと、
(A)ポリウレタン-79
(C)エステル油
(2)(1)と次の成分を混合するステップと、
(2-1)(1)において成分(C)を全部混合した場合:
(B)フッ素変性シリコーン処理粉体
(D)球状粉体(但し、(B)成分を除く)
(2―2)(1)において成分(C)を一部混合した場合:
(B)フッ素変性シリコーン処理粉体
(C)エステル油の残部
(D)球状粉体(但し、(B)成分を除く)
(3)(2)と揮発性溶媒を混合するステップと、
(4)(3)で得られたスラリー状物を、容器に充填した後に揮発性溶媒を除去して成型するステップ
を含む揮発性溶媒の除去効率を改善する方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧料基剤と溶媒とを混合した混合物から溶媒を除去する、湿式成型法により製造され、溶媒除去後のひび割れや収縮が生じない固形粉末化粧料に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
固形粉末化粧料は、携帯性、化粧方法の簡便性等の利点から、ファンデーションやアイシャドウ等に広く用いられる剤型である。固形粉末化粧料の成型方法には、粉末と油剤を混合し、容器に充填後、加圧成型する乾式成形法と、粉末と油剤からなる化粧料基剤に揮発性溶媒を加え、混合してスラリー化し、これを容器に充填し、該揮発性溶媒を除去して成型する湿式製法がある。湿式製法で得られる固形粉末化粧料は、一旦スラリー状にすることにより粉体がより高密度に秩序良く配置されるため、なめらかな使用感となり、均一な化粧膜を持つ点において優れている。
【0003】
湿式製法において、該揮発性溶媒を除去する工程は大きく分けて2段階ある。圧縮成形時での吸引除去と、圧縮成形後の乾燥工程である。化粧料基剤と溶媒との親和性が高い場合、相溶性が高いので、圧縮成型工程で溶媒が除去されにくい。この傾向は、揮発性油剤を溶媒に用いる場合は、特に顕著である。圧縮成形時に揮発性溶媒を適度に除去出来ていなければ、乾燥工程で多くの揮発性溶媒を除去することになる。この場合、既に粉体が秩序良く配置された後に該揮発性溶媒が除去されるため、溶媒除去経路が確保出来ず、乾燥後の化粧料にひびや表面の凹凸、収縮等の外観不良が観察されるという問題があった。そのため、湿式製法においては、圧縮成型後の乾燥工程ではなく、粉体が秩序良く配置される前である圧縮成形時の段階で溶媒をいかに適度に抜くことができるか、即ち、溶媒除去効率を良くすることが、最終製品における品質に大きく影響する。
【0004】
ところで、化粧料のひびや収縮の抑制について耐衝撃性という言葉で表される場合がある。ただ、一様に耐衝撃性という言葉を使用していても、化粧料を落下させた時の落下強度を意味する場合と、湿式製法における溶媒除去後のひび割れや収縮の抑制を意味する場合がある。前者は、化粧料が上市された後の使用時における問題を回避するものであり、主には化粧料に対して加えられた外力を吸収させることで問題を解決するのが一般的である。後者は化粧料の製造時における問題を回避するものであり、主には、溶媒除去効率を良くすることで問題を解決するのが一般的である。本願での課題は、後者の溶媒除去後のひび割れや収縮を指す。
【0005】
このような溶媒除去後のひび割れや収縮を改善するために様々な工夫がなされている。
例えば、フッ素変性シリコーン油、シリコーンワックス、シリコーン油、親水基・親油基を持ち親油基が二鎖型の化合物を用いた場合(特許文献1)やシリコン油剤、アミノ変性シリコン処理粉体を用いた場合(特許文献2)に溶媒除去効率が良好で耐衝撃性に優れることが開示されている。
しかしながら、いずれの先行特許もシリコン油剤を必須成分として用いることにより、溶媒との相溶性を下げることで溶媒除去効率を向上させており、なめらかさはあるが、しっとり感が十分でなかった。
【0006】
他方、フッ素処理タルク、疎水化処理されたシリカ、疎水化処理された微粒子酸化チタン、抱水性油剤を配合した場合に使用感と耐衝撃性が優れることが開示されている(特許文献3)。しかし、特許文献3における耐衝撃性は化粧料を落下させた場合の落下強度についてであり、本願の課題とは異なる。
【0007】
ポリウレタン-79を使用した技術としては、特許文献4で油溶性ポリウレタン、フッ素変性シリコーン樹脂、揮発性油剤、粉体を配合した場合に、伸び等の使用感が良く、耐衝撃性に優れた固形化粧料が開示されている。しかしながら、特許文献4での耐衝撃性は化粧料を落下させた時の耐衝撃性を指しており(段落0059参照)、本願の課題とは異なる。加えて、特許文献4は揮発性油剤やシリコーン油が多く配合されており、しっとり感が十分でなかった。この組成からしっとり感を付与するために炭化水素油やエステル油等の油剤を多く配合すると、溶媒除去効率が悪くなり、ひびや表面の凹凸、収縮が観察されるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2022-156111号公報
特許第7227917号公報
特許第6945809号公報
特開2022-152038号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、化粧料基剤と溶媒とを混合した混合物から溶媒を除去する、湿式成型法により製造され、溶媒除去後のひび割れや収縮が生じず、しっとり感を付与できる固形粉末化粧料を提供することを課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は鋭意研究を行った結果、(A)ポリウレタン-79、(B)フッ素変性シリコーン処理粉体、(C)エステル油、(D)球状粉体(但し、(B)成分を除く。)を共存させることで溶媒除去効率が良く、ひび割れや収縮のない固形化粧料が得られることを見出し、本発明を完成した。
(【0011】以降は省略されています)

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