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公開番号2025014918
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023117870
出願日2023-07-19
発明の名称成形用樹脂組成物及び電子部品装置
出願人株式会社レゾナック
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C08L 101/00 20060101AFI20250123BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】比誘電率を維持しつつ、低い誘電正接を有する硬化物を成形可能な成形用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】硬化性樹脂と、アルミナ粒子と、チタン酸カルシウム粒子及びチタン酸ストロンチウム粒子の少なくとも一方と、を含む無機充填材と、を含み、前記チタン酸カルシウム粒子及びチタン酸ストロンチウム粒子の合計含有率は、無機充填材全体に対して5.0体積%~15.0体積%であり、無機充填材全体の含有率は、成形用樹脂組成物全体に対して60体積%を超えている成形用樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
硬化性樹脂と、
アルミナ粒子と、チタン酸カルシウム粒子及びチタン酸ストロンチウム粒子の少なくとも一方と、を含む無機充填材と、
を含み、
前記チタン酸カルシウム粒子及びチタン酸ストロンチウム粒子の合計含有率は、無機充填材全体に対して5.0体積%~15.0体積%であり、
無機充填材全体の含有率は、成形用樹脂組成物全体に対して60体積%を超えている成形用樹脂組成物。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含み、かつ、前記成形用樹脂組成物が硬化剤をさらに含む、請求項1に記載の成形用樹脂組成物。
【請求項3】
前記硬化剤は、活性エステル化合物を含む、請求項2に記載の成形用樹脂組成物。
【請求項4】
前記硬化剤は、フェノール硬化剤をさらに含む、請求項3に記載の成形用樹脂組成物。
【請求項5】
前記フェノール硬化剤は、アラルキル型フェノール樹脂及びメラミン変性フェノール樹脂を含む請求項4に記載の成形用樹脂組成物。
【請求項6】
応力緩和剤をさらに含む、請求項5に記載の成形用樹脂組成物。
【請求項7】
前記応力緩和剤は、インデン-スチレン-クマロン共重合体、トリアルキルホスフィンオキサイド及びトリアリールホスフィンオキサイドの少なくとも1つを含む請求項6に記載の成形用樹脂組成物。
【請求項8】
高周波デバイスに用いられる、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の成形用樹脂組成物。
【請求項9】
高周波デバイスにおける電子部品の封止に用いられる、請求項8に記載の成形用樹脂組成物。
【請求項10】
アンテナ・イン・パッケージに用いられる、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の成形用樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、成形用樹脂組成物及び電子部品装置に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年の電子機器の高機能化、軽薄短小化の要求に伴い電子部品の高密度集積化、さらには高密度実装化が進んできており、これらの電子機器に使用される半導体パッケージは、従来にも増して、益々、小型化が進んでいる。さらに、電子機器の通信に使用される電波の高周波化も進んでいる。
【0003】
半導体パッケージの小型化、及び高周波への対応の点から、半導体素子の封止に用いる高誘電率樹脂組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-036410号公報
特開2017-057268号公報
特開2018-141052号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
半導体素子等の電子部品を封止する材料としては、例えば、硬化性樹脂と無機充填材とを含む成形用樹脂組成物が挙げられる。上記成形用樹脂組成物として、誘電正接の高い材料を用いると、伝送損失により伝送信号が熱に変換され、通信効率が低下しやすくなる。ここで、通信のために発信された電波が誘電体において熱変換されることで発生する伝送損失の量は、周波数と比誘電率の平方根と誘電正接との積として表される。つまり、伝送信号は、周波数に比例して熱に変わりやすくなる。そして、特に近年、情報の多様化に伴うチャンネル数増加等に対応するため、通信に使用される電波が高周波化されているため、低い比誘電率及び低い誘電正接を有する硬化物を成形可能な成形用樹脂組成物が求められている。一方、比誘電率が大きい程、基板の小型化、半導体パッケージの小型化等が可能であるため、伝送損失の抑制及び基板等の小型化の観点から、過度な比誘電率の上昇及び低下を抑制して比誘電率を維持しつつ、低い誘電正接を確保することが望ましい。
【0006】
本開示は、比誘電率を維持しつつ、低い誘電正接を有する硬化物を成形可能な成形用樹脂組成物、及びこれを用いた電子部品装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 硬化性樹脂と、
アルミナ粒子と、チタン酸カルシウム粒子及びチタン酸ストロンチウム粒子の少なくとも一方と、を含む無機充填材と、
を含み、
前記チタン酸カルシウム粒子及びチタン酸ストロンチウム粒子の合計含有率は、無機充填材全体に対して5.0体積%~15.0体積%であり、
無機充填材全体の含有率は、成形用樹脂組成物全体に対して60体積%を超えている成形用樹脂組成物。
<2> 前記硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含み、かつ、前記成形用樹脂組成物が硬化剤をさらに含む、<1>に記載の成形用樹脂組成物。
<3> 前記硬化剤は、活性エステル化合物を含む、<2>に記載の成形用樹脂組成物。
<4> 前記硬化剤は、フェノール硬化剤をさらに含む、<3>に記載の成形用樹脂組成物。
<5> 前記フェノール硬化剤は、アラルキル型フェノール樹脂及びメラミン変性フェノール樹脂を含む<4>に記載の成形用樹脂組成物。
<6> 応力緩和剤をさらに含む、<5>に記載の成形用樹脂組成物。
<7> 前記応力緩和剤は、インデン-スチレン-クマロン共重合体、トリアルキルホスフィンオキサイド及びトリアリールホスフィンオキサイドの少なくとも1つを含む<6>に記載の成形用樹脂組成物。
<8> 高周波デバイスに用いられる、<1>~<7>のいずれか1つに記載の成形用樹脂組成物。
<9> 高周波デバイスにおける電子部品の封止に用いられる、<8>に記載の成形用樹脂組成物。
<10> アンテナ・イン・パッケージに用いられる、<1>~<7>のいずれか1つに記載の成形用樹脂組成物。
<11> 支持部材と、
前記支持部材上に配置された電子部品と、
前記電子部品を封止している<1>~<7>のいずれか1つに記載の成形用樹脂組成物の硬化物と、
を備える電子部品装置。
<12> 前記電子部品がアンテナを含む<11>に記載の電子部品装置。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、比誘電率を維持しつつ、低い誘電正接を有する硬化物を成形可能な成形用樹脂組成物、及びこれを用いた電子部品装置が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本開示において「~」を用いて示された数値範囲には、「~」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において各成分に該当する粒子は複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、各成分の粒子径は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
本開示において、「チタン酸カルシウム粒子及びチタン酸ストロンチウム粒子の合計含有率」は、「チタン酸カルシウム粒子の含有率」と読み替えてもよく、「チタン酸ストロンチウム粒子の含有率」と読み替えてもよい。
本開示において、「チタン酸カルシウム粒子及びチタン酸ストロンチウム粒子の合計」は、「チタン酸カルシウム粒子」と読み替えてもよく、「チタン酸ストロンチウム粒子」と読み替えてもよい。
【0010】
以下、本開示を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本開示は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本開示を制限するものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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