特許ウォッチ

公開番号2025014900
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023117840
出願日2023-07-19
発明の名称振れ止め構造
出願人株式会社竹中工務店
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類E04B 9/18 20060101AFI20250123BHJP(建築物)
要約【課題】壁体に曲げ力を作用させず、かつ、ブレースを用いずに、天井材の振動を抑制する。
【解決手段】振れ止め構造は、上スラブ(スラブ12A)に固定された上壁部32と、下スラブ(下スラブ12B)に固定された下壁部34と、に分割された壁体30と、建物10の躯体(梁14)に固定されると共に、上壁部32にピン接合されて上壁部32と共にトラスを形成する鉄骨フレーム40と、上スラブから吊下げられ、鉄骨フレーム40と対向して配置された天井材50と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
上スラブに固定された上壁部と、下スラブに固定された下壁部と、に分割された壁体と、
建物の躯体に固定されると共に、前記上壁部にピン接合されて前記上壁部と共にトラスを形成する鉄骨フレームと、
前記上スラブから吊下げられ、前記鉄骨フレームと対向して配置された天井材と、
を備えた振れ止め構造。
続きを表示（約 160 文字）【請求項２】
前記天井材は、
防振材を介して前記上スラブから吊下げられ、
前記鉄骨フレームとの間に防振材が配置されている、
請求項１に記載の振れ止め構造。
【請求項３】
前記下スラブには、防振材を介して浮き床が配置されている、
請求項１又は２に記載の振れ止め構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、振れ止め構造に関する。
続きを表示（約 1,100 文字）【背景技術】
【０００２】
下記特許文献１には、天井部の端部と建物構成部材との間に衝撃吸収材を介設して構成した吊り天井構造が記載されている。これにより、天井部の端部が建物構成部材に直接衝突することがなく、衝撃吸収材によって衝撃力を吸収し緩和することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１３－１５５５７９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記特許文献１に示されたような構成では、例えば建物構成部材としての壁体に天井部の端部が直接衝突することは抑制されるものの、壁体には、衝撃吸収材を介して曲げ力が作用する。壁体にこのような曲げ力が作用することは、耐力上、好ましくない場合がある。
【０００５】
そこで、壁体の手前に高剛性の柱を設けて振れ止めとすることが考えられるが、コストが高く施工手間もかかる。また、天井を振れ止めするブレースを設置することも考えられる。しかし、例えば劇場など、天井懐に多数の設備機器を配置する場合などは、十分な量のブレースを配置することが困難な場合もある。
【０００６】
本発明は、上記事実を考慮し、壁体に曲げ力を作用させず、かつ、ブレースを用いずに、天井材の振動を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
請求項１の振れ止め構造は、上スラブに固定された上壁部と、下スラブに固定された下壁部と、に分割された壁体と、建物の躯体に固定されると共に、前記上壁部にピン接合されて前記上壁部と共にトラスを形成する鉄骨フレームと、前記上スラブから吊下げられ、前記鉄骨フレームと対向して配置された天井材と、を備える。
【０００８】
請求項１の振れ止め構造では、壁体が上スラブに固定された上壁部と、下スラブに固定された下壁部と、に分割されている。そして、上壁部は、上スラブを支持する梁に固定された鉄骨フレームとピン接合されトラスを構成している。また、鉄骨フレームに対向するように、天井材が上スラブから吊下げられている。
【０００９】
地震時等に鉄骨フレームが天井材から横方向に押圧されても、鉄骨フレームと上壁部はトラスを構成しているので、上壁部に軸力は作用するが曲げ力は作用しない。また、下壁部は上壁部と分割されているため、下壁部には外力が作用しない。これにより、壁体に曲げ力が作用することが抑制されている。
【００１０】
そして、天井材は鉄骨フレームによって振れ止めされるため、ブレースを用いずに、天井材の振動を抑制することができる。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許