TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025014673
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023117427
出願日2023-07-19
発明の名称半導体製造プロセスのための冷却システム、冷却方法、および半導体製造システム
出願人株式会社荏原製作所
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01L 21/3065 20060101AFI20250123BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】冷却システムで発生する排熱を有効利用し、冷却システム全体の消費電力を削減することができる冷却システムを提供する。
【解決手段】冷却システム5は、排温水を生成する排熱源(真空ポンプ6)と、排温水を熱源として使用して、第1冷却液を生成する吸収冷凍機15と、第1冷却液を冷却源として使用して、処理チャンバ2を通過した第1循環液を冷却する冷却ユニット7と、排熱源(真空ポンプ6)から吸収冷凍機15に排温水を供給する第1排温水供給ライン21と、吸収冷凍機15を通過した排温水を排熱源(真空ポンプ6)に戻す第1排温水戻りライン22と、吸収冷凍機15から冷却ユニット7に第1冷却液を供給する第1冷却液供給ライン41と、冷却ユニット7を通過した第1冷却液を吸収冷凍機15に戻す第1冷却液戻りライン42を備えている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
半導体製造装置に使用される処理チャンバを冷却するための冷却システムであって、
排温水を生成する排熱源と、
前記排温水を熱源として使用して、第1冷却液を生成する吸収冷凍機と、
前記第1冷却液を冷却源として使用して、前記処理チャンバを通過した第1循環液を冷却する冷却ユニットと、
前記排熱源から前記吸収冷凍機に前記排温水を供給する第1排温水供給ラインと、
前記吸収冷凍機を通過した前記排温水を前記排熱源に戻す第1排温水戻りラインと、
前記吸収冷凍機から前記冷却ユニットに前記第1冷却液を供給する第1冷却液供給ラインと、
前記冷却ユニットを通過した前記第1冷却液を前記吸収冷凍機に戻す第1冷却液戻りラインを備えている、冷却システム。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記第1排温水供給ラインに配置された第1排温水流量制御弁と、
前記第1排温水供給ラインを流れる前記排温水の温度を測定する第1排温水温度測定器と、
前記第1排温水戻りラインを流れる前記排温水の温度を測定する第1排温水戻り温度測定器と、
前記第1排温水流量制御弁の動作を制御する制御装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記第1排温水戻りラインを流れる前記排温水の温度を所定の温度に調節するように構成されている、請求項1に記載の冷却システム。
【請求項3】
前記排熱源は、前記処理チャンバから処理ガスを排気する真空ポンプ、前記真空ポンプから排出された前記処理ガスを除害する除害装置、および前記処理チャンバを通過した第2循環液を加熱する加熱ユニットのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の冷却システム。
【請求項4】
前記吸収冷凍機は、
前記排温水の熱により、冷媒蒸気を発生させて溶液を濃縮する再生器と、
前記発生した冷媒蒸気を凝縮する凝縮器と、
前記凝縮した冷媒を蒸発させて、前記第1冷却液を冷却する蒸発器と、
前記蒸発した冷媒蒸気を前記溶液で吸収する吸収器を備え、
前記再生器は、前記第1排温水供給ラインおよび前記第1排温水戻りラインに接続されており、
前記蒸発器は、前記第1冷却液供給ラインおよび前記第1冷却液戻りラインに接続されている、請求項1に記載の冷却システム。
【請求項5】
第1排温水戻りラインを流れる前記排温水の温度は70℃~90℃の範囲内である、請求項1に記載の冷却システム。
【請求項6】
前記排温水を熱源として利用する排熱利用装置と、
前記排熱源から前記排熱利用装置に前記排温水を供給する第2排温水供給ラインと、
前記排熱利用装置を通過した前記排温水を前記排熱源に戻す第2排温水戻りラインと、
前記第2排温水供給ラインに配置された第2排温水流量制御弁と、
前記第2排温水戻りラインを流れる前記排温水の温度を測定する第2排温水戻り温度測定器と、
前記第2排温水流量制御弁の動作を制御する制御装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記第2排温水戻りラインを流れる前記排温水の温度に基づいて、前記第2排温水流量制御弁の動作を制御するように構成されている、請求項1に記載の冷却システム。
【請求項7】
前記排熱利用装置は、前記処理チャンバを通過した第2循環液を加熱する加熱ユニットである、請求項6に記載の冷却システム。
【請求項8】
前記排熱利用装置は、前記排温水の熱を放出するための冷却塔である、請求項6に記載の冷却システム。
【請求項9】
前記排温水を熱源として利用する排熱利用装置と、
前記排熱源から前記排熱利用装置に前記排温水を供給する第2排温水供給ラインと、
前記排熱利用装置を通過した前記排温水を前記排熱源に戻す第2排温水戻りラインと、
前記第2排温水供給ラインに配置された第2排温水流量制御弁と、
前記第2排温水戻りラインを流れる前記排温水の温度を測定する第2排温水戻り温度測定器と、
前記第2排温水流量制御弁の動作を制御する制御装置をさらに備え、
前記排熱利用装置は、前記排温水を使用する温水需要装置、前記処理チャンバを通過した第2循環液を加熱する加熱ユニット、および前記排温水の熱を放出するための冷却塔のうちの少なくとも1つであり、
前記制御装置は、前記第2排温水戻りラインを流れる前記排温水の温度に基づいて、前記第2排温水流量制御弁の動作を制御するように構成されている、請求項1に記載の冷却システム。
【請求項10】
前記排熱利用装置は、複数の排熱利用装置であり、
前記制御装置は、前記第2排温水戻りラインを流れる前記排温水の温度、および前記複数の排熱利用装置間の前記排温水の需要に関わる設定値に基づいて、前記第2排温水流量制御弁の動作を制御するように構成されている、請求項9に記載の冷却システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エッチング装置などの半導体製造装置の冷却に使用される冷却システムおよび冷却方法に関する。また、本発明は、このような冷却システムを備えた半導体製造システムに関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
半導体製造プロセスの1つであるドライエッチング工程では、クリーンルームに配置されたエッチング装置が使用される。クリーンルームの階下にあるサブファブエリアには、処理ガスをエッチング装置の処理チャンバから排気するための真空ポンプ、真空ポンプから排出された処理ガスを除害するための除害装置、処理チャンバ内を流れる循環液を冷却する冷却ユニットなどが配置される。冷却ユニットで冷却された循環液は、エッチング装置の処理チャンバ内に形成された流路を流れて、処理チャンバを冷却する。冷却ユニットで循環液を冷却するために、安定した温度の冷却液を冷却ユニットに供給する必要がある。従来の冷却システムでは、機械室に設置された大型のターボ冷凍機によって、冷却液が生成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-179926号公報
特開平11-337211号公報
特開2016-23826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ドライエッチング工程は加工時間が長いことから、処理を効率化するために、エッチング装置に複数の処理チャンバが設けられることがある。処理チャンバの増加に伴って、処理チャンバの数に対応して設けられる冷却ユニット、真空ポンプの数が増加し、ターボ冷凍機で生成される冷却液の量も増加するため、冷却システム全体の消費電力の増加が課題となっていた。
【0005】
そこで、本発明は、冷却システムで発生する排熱を有効利用し、冷却システム全体の消費電力を削減することができる冷却システムおよび冷却方法を提供する。また、本発明は、このような冷却システムを備えた半導体製造システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、半導体製造装置に使用される処理チャンバを冷却するための冷却システムであって、排温水を生成する排熱源と、前記排温水を熱源として使用して、第1冷却液を生成する吸収冷凍機と、前記第1冷却液を冷却源として使用して、前記処理チャンバを通過した第1循環液を冷却する冷却ユニットと、前記排熱源から前記吸収冷凍機に前記排温水を供給する第1排温水供給ラインと、前記吸収冷凍機を通過した前記排温水を前記排熱源に戻す第1排温水戻りラインと、前記吸収冷凍機から前記冷却ユニットに前記第1冷却液を供給する第1冷却液供給ラインと、前記冷却ユニットを通過した前記第1冷却液を前記吸収冷凍機に戻す第1冷却液戻りラインを備えている、冷却システムが提供される。
本発明によれば、吸収冷凍機は、熱源として排温水を使用して、冷却ユニットで冷却源として使用される第1冷却液を生成することができる。従来の冷却源として使用されている冷凍機(例えば圧縮式冷凍機)に代えて、または追加して、吸収冷凍機を用いることにより、冷却システム全体の消費電力を削減することができる。
【0007】
一態様では、前記冷却システムは、前記第1排温水供給ラインに配置された第1排温水流量制御弁と、前記第1排温水供給ラインを流れる前記排温水の温度を測定する第1排温水温度測定器と、前記第1排温水戻りラインを流れる前記排温水の温度を測定する第1排温水戻り温度測定器と、前記第1排温水流量制御弁の動作を制御する制御装置をさらに備え、前記制御装置は、前記第1排温水戻りラインを流れる前記排温水の温度を所定の温度に調節するように構成されている。
本発明によれば、第1排温水流量制御弁の動作を制御する制御装置により、第1排温水戻りラインを流れる排温水の温度が所定の温度となるように調節することで、真空ポンプは、吸収冷凍機において熱源として利用可能な温度を有する排温水を生成することができる。
【0008】
一態様では、前記排熱源は、前記処理チャンバから処理ガスを排気する真空ポンプ、前記真空ポンプから排出された前記処理ガスを除害する除害装置、および前記処理チャンバを通過した第2循環液を加熱する加熱ユニットのうちの少なくとも1つである。
本発明によれば、真空ポンプ、除害装置、および加熱ユニットのうちの少なくとも1つは、吸収冷凍機において熱源として使用される排温水を供給することができる。
一態様では、前記吸収冷凍機は、前記排温水の熱により、冷媒蒸気を発生させて溶液を濃縮する再生器と、前記発生した冷媒蒸気を凝縮する凝縮器と、前記凝縮した冷媒を蒸発させて、前記第1冷却液を冷却する蒸発器と、前記蒸発した冷媒蒸気を前記溶液で吸収する吸収器を備え、前記再生器は、前記第1排温水供給ラインおよび前記第1排温水戻りラインに接続されており、前記蒸発器は、前記第1冷却液供給ラインおよび前記第1冷却液戻りラインに接続されている。
本発明によれば、排温水は、吸収冷凍機の再生器で希釈された溶液に含まれる冷媒を蒸発させるための熱源として利用できる。
一態様では、第1排温水戻りラインを流れる前記排温水の温度は70℃~90℃の範囲内である。
本発明によれば、上記温度範囲の排温水が排熱源に戻されることにより、排熱源は、吸収冷凍機で熱源として利用可能な温度の排温水を生成することができる。
【0009】
一態様では、前記冷却システムは、前記排温水を熱源として利用する排熱利用装置と、前記排熱源から前記排熱利用装置に前記排温水を供給する第2排温水供給ラインと、前記排熱利用装置を通過した前記排温水を前記排熱源に戻す第2排温水戻りラインと、前記第2排温水供給ラインに配置された第2排温水流量制御弁と、前記第2排温水戻りラインを流れる前記排温水の温度を測定する第2排温水戻り温度測定器と、前記第2排温水流量制御弁の動作を制御する制御装置をさらに備え、前記制御装置は、前記第2排温水戻りラインを流れる前記排温水の温度に基づいて、前記第2排温水流量制御弁の動作を制御するように構成されている。
本発明によれば、排熱源により生成される排温水を吸収冷凍機の他に、排熱利用装置でも利用することにより、排熱を無駄なく利用することができる。
一態様では、前記排熱利用装置は、前記処理チャンバを通過した第2循環液を加熱する加熱ユニットである。
本発明によれば、排熱源により生成される排温水を吸収冷凍機の他に、加熱ユニットでも利用することにより、排熱を無駄なく利用することができる。
一態様では、前記排熱利用装置は、前記排温水の熱を放出するための冷却塔である。
本発明によれば、排熱源により生成される排温水を冷却塔で放熱することにより、排温水戻りラインを流れる排温水の温度を十分に下げることができる。
【0010】
一態様では、前記冷却システムは、前記排温水を熱源として利用する排熱利用装置と、前記排熱源から前記排熱利用装置に前記排温水を供給する第2排温水供給ラインと、前記排熱利用装置を通過した前記排温水を前記排熱源に戻す第2排温水戻りラインと、前記第2排温水供給ラインに配置された第2排温水流量制御弁と、前記第2排温水戻りラインを流れる前記排温水の温度を測定する第2排温水戻り温度測定器と、前記第2排温水流量制御弁の動作を制御する制御装置をさらに備え、前記排熱利用装置は、前記排温水を使用する温水需要装置、前記処理チャンバを通過した第2循環液を加熱する加熱ユニット、および前記排温水の熱を放出するための冷却塔のうちの少なくとも1つであり、前記制御装置は、前記第2排温水戻りラインを流れる前記排温水の温度に基づいて、前記第2排温水流量制御弁の動作を制御するように構成されている。
本発明によれば、排熱利用装置から戻される排温水の温度に基づいて、排熱利用装置に供給する排温水の流量を調節することができる。
一態様では、前記排熱利用装置は、複数の排熱利用装置であり、前記制御装置は、前記第2排温水戻りラインを流れる前記排温水の温度、および前記複数の排熱利用装置間の前記排温水の需要に関わる設定値に基づいて、前記第2排温水流量制御弁の動作を制御するように構成されている。
本発明によれば、排熱利用装置から戻される排温水の温度、および複数の排熱利用装置間の排温水の需要に関わる設定値に基づいて、排熱利用装置に供給する排温水の流量を調節することができる。排熱利用装置における排温水の需要に関わる設定値に基づいて、第2排温水流量制御弁の動作を制御することにより、ユーザの需要や使用優先順位に応じて排温水の最適な供給先を選択することができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

個人
テーブルタップ
18日前
三洋化成工業株式会社
軟磁性材料
8日前
キヤノン株式会社
電子機器
18日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
18日前
古河電池株式会社
制御弁式鉛蓄電池
14日前
株式会社ヨコオ
同軸コネクタ
14日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
18日前
日新電機株式会社
変圧器
2日前
株式会社半導体エネルギー研究所
電池
7日前
株式会社ユーシン
スイッチ装置
18日前
株式会社ユーシン
スイッチ装置
18日前
個人
六角形パネル展開アレーアンテナ
18日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
8日前
株式会社ヨコオ
ソケット
1日前
三洲電線株式会社
撚線導体
8日前
TDK株式会社
コイル部品
14日前
ローム株式会社
半導体装置
18日前
住友電装株式会社
コネクタ
14日前
太陽誘電株式会社
コイル部品
18日前
株式会社デンソー
半導体装置
18日前
株式会社デンソー
半導体装置
18日前
ニチコン株式会社
コンデンサ
14日前
トヨタバッテリー株式会社
二次電池
1日前
富士電機株式会社
半導体装置
18日前
三洋化成工業株式会社
リチウムイオン電池
8日前
オムロン株式会社
リード線整列治具
18日前
日産自動車株式会社
電子機器
21日前
大和電器株式会社
コンセント
14日前
河村電器産業株式会社
接続装置
2日前
河村電器産業株式会社
速結端子
21日前
河村電器産業株式会社
接続装置
2日前
日本無線株式会社
モノポールアンテナ
18日前
株式会社村田製作所
電池パック
8日前
マクセル株式会社
電気化学素子
18日前
ローム株式会社
半導体発光装置
14日前
TDK株式会社
電子部品
14日前
続きを見る