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公開番号
2025014596
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023117287
出願日
2023-07-19
発明の名称
無線通信システム、送信機、無線通信方法、および無線通信用プログラム
出願人
日本電信電話株式会社
,
学校法人早稲田大学
代理人
弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
主分類
H04J
99/00 20090101AFI20250123BHJP(電気通信技術)
要約
【課題】本開示は無線通信システムに関し、FTN伝送においてチャネルの通信品質の悪化に対応した送信制御を実施することができる無線通信システムを提供することを目的とする。
【解決手段】本開示の無線通信システムは、複数のチャネルを用いて無線通信を行う送信機と受信機とを備える。送信機は、優先度が低優先であるトラフィックを対象として、該トラフィックを伝送するチャネルにおいて、ナイキストレートより高速なレートでシンボルを多重化するFTN多重化処理を実行する。さらに、FTN多重化処理が施されたチャネルを介して該トラフィックを受信機に送信する。送信機は、FTN多重化処理が施されたチャネルの通信品質が悪化したと認められる場合に、ナイキストレート以下のレートとなるようにシンボル多重化の手法を切り替える。もしくは、FTN多重化処理においてレートを遅くするように圧縮率を変更する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
複数のチャネルを用いて無線通信を行う送信機と受信機とを備え、
前記送信機は、
送信するトラフィックが高優先トラフィックであるか低優先トラフィックであるかを判定する処理と、
前記低優先トラフィックを対象として、
前記低優先トラフィックを伝送するチャネルにおいて、ナイキストレートより高速なレートで、シンボルを多重化するFTN多重化処理と、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルを介して前記低優先トラフィックを前記受信機に送信する処理と、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルの通信品質を取得する処理と、
前記通信品質が悪化したか否かを判定する処理と、
を実行するように構成され、
前記通信品質が悪化したと認められる場合に、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルに対し、前記レートがナイキストレート以下となるようにシンボル多重化の手法を切り替える切替処理、および前記FTN多重化処理において前記レートを遅くするように圧縮率を変更する変更処理の少なくとも一方を選択し実行する選択処理をさらに実行するように構成される、無線通信システム。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
前記送信機は、
ナイキストレート以下のレートでシンボルを多重化するナイキスト多重化処理と、
前記ナイキスト多重化処理が施されたチャネルを介して前記高優先トラフィックを前記受信機に送信する処理と、
をさらに実行するように構成される、請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項3】
前記送信機は、前記通信品質が改善したと認められる場合に前記レートが速くなるように前記圧縮率を変更する処理をさらに実行するように構成される、請求項1または2に記載の無線通信システム。
【請求項4】
前記送信機は、前記選択処理においては、
前記レートを遅くするように前記圧縮率を変更可能か判定する処理をさらに実行するように構成され、
変更が可能であると判定した場合に、前記変更処理を実行し、
変更が可能でないと判定した場合に、前記切替処理を実行する、請求項1または2に記載の無線通信システム。
【請求項5】
前記送信機は、
前記トラフィックの優先度ごとに必要帯域を配分する処理と、
前記必要帯域に基づき、前記優先度ごとに前記チャネルの多重数を決定する処理と、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルおよび前記ナイキスト多重化処理が施されたチャネルを、決定されたそれぞれの多重数に従い、チャネル多重化する処理と、
をさらに実行するように構成される、請求項2に記載の無線通信システム。
【請求項6】
複数のチャネルを用いて受信機と無線通信を行う送信機であって、
送信するトラフィックが高優先トラフィックであるか低優先トラフィックであるかを判定する処理と、
前記低優先トラフィックを対象として、
前記低優先トラフィックを伝送するチャネルにおいて、ナイキストレートより高速なレートで、シンボルを多重化するFTN多重化処理と、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルを介して前記低優先トラフィックを前記受信機に送信する処理と、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルの通信品質を取得する処理と、
前記通信品質が悪化したか否かを判定する処理と、
を実行するように構成され、
前記通信品質が悪化したと認められる場合に、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルに対し、前記レートがナイキストレート以下となるようにシンボル多重化の手法を切り替える切替処理、および前記FTN多重化処理において前記レートを遅くするように圧縮率を変更する変更処理の少なくとも一方を選択し実行する選択処理をさらに実行するように構成される、送信機。
【請求項7】
複数のチャネルを用いて受信機と無線通信を行う送信機が、
送信するトラフィックが高優先トラフィックであるか低優先トラフィックであるかを判定することと、
前記低優先トラフィックを対象として、
前記低優先トラフィックを伝送するチャネルにおいて、ナイキストレートより高速なレートで、シンボルを多重化するFTN多重化処理を施すことと、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルを介して前記低優先トラフィックを前記受信機に送信することと、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルの通信品質を取得することと、
前記通信品質が悪化したか否かを判定することと、
を含み、
前記通信品質が悪化したと認められる場合に、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルに対し、前記レートがナイキストレート以下となるようにシンボル多重化の手法を切り替える切替処理、および前記FTN多重化処理において前記レートを遅くするように圧縮率を変更する変更処理の少なくとも一方を選択し実行することをさらに含む、無線通信方法。
【請求項8】
複数のチャネルを用いて受信機と無線通信を行う送信機に実行させる無線通信用プログラムであって、
送信機に、
送信するトラフィックが高優先トラフィックであるか低優先トラフィックであるかを判定する処理と、
前記低優先トラフィックを対象として、
前記低優先トラフィックを伝送するチャネルにおいて、ナイキストレートより高速なレートで、シンボルを多重化するFTN多重化処理と、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルを介して前記低優先トラフィックを前記受信機に送信する処理と、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルの通信品質を取得する処理と、
前記通信品質が悪化したか否かを判定する処理と、
前記通信品質が悪化したと認められる場合に、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルに対し、前記レートがナイキストレート以下となるようにシンボル多重化の手法を切り替える切替処理、および前記FTN多重化処理において前記レートを遅くするように圧縮率を変更する変更処理の少なくとも一方
を選択し実行する選択処理と、
を実行させるプログラムを含む、無線通信用プログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、FTN(Faster Than Nyquist)伝送を用いる無線通信システム、送信機、無線通信方法、および無線通信用プログラムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ナイキストレート以下のレートでシンボルを多重する第1の無線リソース領域と、ナイキストレートより高速なレートでシンボルを多重する第2の無線リソース領域とに信号を時間分割多重する技術が開示されている。これにより第1の無線リソース領域への干渉の影響を低減しながらFTNによる大容量伝送を実現することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-164257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の方法では、チャネルの通信品質の悪化に対応した送信制御を実施することができない。
【0005】
本開示は上述の問題を解決するため、チャネルの通信品質の悪化に対応した送信制御を実施することができる無線通信システムを提供することを第一の目的とする。
【0006】
また本開示は、チャネルの通信品質の悪化に対応した送信制御を実施することができる送信機を提供することを第二の目的とする。
【0007】
また本開示は、チャネルの通信品質の悪化に対応した送信制御を実施することができる無線通信方法を提供することを第三の目的とする。
【0008】
また本開示は、チャネルの通信品質の悪化に対応した送信制御を実施することができる無線通信用プログラムを提供することを第四の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の第一の態様は、
複数のチャネルを用いて無線通信を行う送信機と受信機とを備え、
前記送信機は、
送信するトラフィックが高優先トラフィックであるか低優先トラフィックであるかを判定する処理と、
前記低優先トラフィックを対象として、
前記低優先トラフィックを伝送するチャネルにおいて、ナイキストレートより高速なレートで、シンボルを多重化するFTN多重化処理と、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルを介して前記低優先トラフィックを前記受信機に送信する処理と、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルの通信品質を取得する処理と、
前記通信品質が悪化したか否かを判定する処理と、
を実行するように構成され、
前記通信品質が悪化したと認められる場合に、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルに対し、前記レートがナイキストレート以下となるようにシンボル多重化の手法を切り替える切替処理、および前記FTN多重化処理において前記レートを遅くするように圧縮率を変更する変更処理の少なくとも一方を選択し実行する選択処理をさらに実行するように構成される、無線通信システムであることが好ましい。
【0010】
また第二の態様は、
複数のチャネルを用いて受信機と無線通信を行う送信機であって、
送信するトラフィックが高優先トラフィックであるか低優先トラフィックであるかを判定する処理と、
前記低優先トラフィックを対象として、
前記低優先トラフィックを伝送するチャネルにおいて、ナイキストレートより高速なレートで、シンボルを多重化するFTN多重化処理と、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルを介して前記低優先トラフィックを前記受信機に送信する処理と、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルの通信品質を取得する処理と、
前記通信品質が悪化したか否かを判定する処理と、
を実行するように構成され、
前記通信品質が悪化したと認められる場合に、
前記FTN多重化処理が施されたチャネルに対し、前記レートがナイキストレート以下となるようにシンボル多重化の手法を切り替える切替処理、および前記FTN多重化処理において前記レートを遅くするように圧縮率を変更する変更処理の少なくとも一方を選択し実行する選択処理をさらに実行するように構成されることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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