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公開番号
2025014388
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023116903
出願日
2023-07-18
発明の名称
液状着色組成物、ならびにポリエステル樹脂組成物およびポリエステル樹脂成形体の製造方法
出願人
artience株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08G
63/183 20060101AFI20250123BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】色材の分散性と保存安定性に優れる液状着色組成物であって、ポリエステル樹脂を製造する際の重合反応を阻害せず、色ムラなく均一にブルーイングができ、色材の色移行性が無いポリエステル樹脂組成物およびポリエステル樹脂成形体を製造できる液状着色組成物を提供すること。
【手段】一実施形態は、ポリエステル樹脂を重合する際に添加される液状着色組成物であって、ジオール成分(A)、界面活性剤(B)、及び染料(C)を含み、染料(C)は、25℃におけるエチレングリコール100mLに対する溶解度が0.5g以下である、液状着色組成物に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリエステル樹脂を重合により得る際に使用される液状着色組成物であって、
ジオール成分(A)、界面活性剤(B)、及び染料(C)を含み、
ジオール成分(A)は、分子量が1,000以下であり、
染料(C)は、25℃におけるエチレングリコール100mLに対する溶解度が0.5g以下である、液状着色組成物。
続きを表示(約 940 文字)
【請求項2】
界面活性剤(B)は、ノニオン系界面活性剤および両性界面活性剤の少なくともいずれかである、請求項1記載の液状着色組成物。
【請求項3】
界面活性剤(B)は、ポリ(12-ヒドロキシステアリン酸)-ポリエチレンイミン共重合体、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、アルキルベタイン、及びアルキルアミンオキサイドからなる群より選ばれる少なくともいずれかである、請求項1記載の液状着色組成物。
【請求項4】
ジオール成分(A)100質量部に対して、界面活性剤(B)を0.1~50質量部含む、請求項1~3のいずれか記載の液状着色組成物。
【請求項5】
染料(C)は、アンスラキノン系染料またはペリノン系染料である、請求項1~3のいずれか記載の液状着色組成物。
【請求項6】
ジオール成分(A)100質量部に対して、染料(C)を1~150質量部含む、請求項1~3のいずれか記載の液状着色組成物。
【請求項7】
ポリエステル樹脂を、少なくともテレフタル酸を含むジカルボン酸成分(X)と少なくともエチレングリコールを含むジオール成分(Y)との重合により得る際に使用され、
ジオール成分(A)は、少なくともエチレングリコールを含む、請求項1~3のいずれか記載の液状着色組成物。
【請求項8】
重合触媒(Z)と液状着色組成物の存在下で、少なくともテレフタル酸を含むジカルボン酸成分(X)と少なくともエチレングリコールを含むジオール成分(Y)とを重合反応させて、ポリエステル樹脂組成物を製造する工程を備え、
前記液状着色組成物は、ジオール成分(A)、界面活性剤(B)、及び染料(C)を含み、
ジオール成分(A)は、分子量が1,000以下であり、
染料(C)は、25℃におけるエチレングリコール100mLに対する溶解度が0.5g以下である、ポリエステル樹脂組成物の製造方法。
【請求項9】
ジオール成分(A)は、少なくともエチレングリコールを含む、請求項8記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ポリエステル樹脂を重合により得る際に使用される液状着色組成物、ならびにポリエステル樹脂組成物およびポリエステル樹脂成形体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
プラスチック成形体は、成形加工が容易なことから、電気および電子機器部品、自動車部品、医療用部品、食品容器などの幅広い分野で使用されている。特にポリエステル樹脂を用いた成形体(ポリエステル樹脂成形体)は化学的及び物理的性質に優れているため、ペットボトル等に代表される食品容器、サニタリー容器、ポリエステル繊維、またはフィルムやシート等、非常に多岐の用途に利用されている。また、コスト及び環境への負荷低減のため、ポリエステル樹脂の再利用も進められている。
【0003】
また、ポリエステル樹脂は、重合時に用いる原料や重合条件により、色相が黄味になることがあり、これを用いたポリエステル樹脂成形体は、用途によっては、外観上好ましくない場合がある。具体的には、チタン触媒は反応速度が早いため、従来のアンチモン触媒を用いて得られたポリエステル樹脂よりも、黄味であることが問題となっている。
【0004】
さらに、ポリエステル樹脂からなる食品包装容器や飲料ボトルにガスバリア性を付与する目的で、例えばポリアミドMXD6樹脂が併用されることがあるが、ポリエステル樹脂のケミカルリサイクル時にポリアミドMXD6樹脂と分別することが難しく、これが重合時に混在すると、得られたポリエステル樹脂の外観が黄味になるという問題もある。
【0005】
このような問題を解決する方法として、特許文献1には着色を防止する目的で、リン酸化合物や亜リン酸化合物を重合時に添加する技術が開示されている。特許文献2には、ポリエステルの製造方法により、黄色度の低いポリエステルを得る技術が開示されている。さらに色調改善等の目的で、酢酸コバルト、硝酸コバルト、塩化コバルト、コバルトアセチルアセトネート、ナフテン酸コバルトおよびそれらの水和物等のコバルト化合物、その他無機および有機の顔料、染料、蛍光増白剤などを使用する手法が記載されており、これらの添加方法として、重縮合反応中には、粉末や、ポリエステルのモノマーの1つに溶解させて添加する手法、または重縮合反応終了後には、粉末や、マスターバッチとして添加する手法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2006-335974号公報
特開2005-314515号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、これらのような従来の方法では、粉末状または顆粒状であるブルーイング剤となる色材を、ポリエステル樹脂組成物中で均一に分散することは難しく、得られた成形体は、色調整が十分でなく、色ムラも起こるという問題がある。
また、色材をポリエステル樹脂の原料に分散して用いただけでは、相溶性が悪く均一に分散できないことから、これを用いて得られた成形体は色ムラが発生する。
さらに、重縮合反応終了後にマスターバッチを添加する場合には、別途計量設備や混合設備が必要になることからコスト増の要因となるだけでなく、マスターバッチ製造時の熱により劣化した樹脂が成形体に含まれることとなり、機械物性の低下が起こる。
【0008】
そこで本発明の課題は、色材の分散性と保存安定性に優れる液状着色組成物であって、ポリエステル樹脂を製造する際の重合反応を阻害せず、色ムラなく均一にブルーイングができ、色材の色移行性が無いポリエステル樹脂組成物およびポリエステル樹脂成形体を製造できる液状着色組成物を提供することである。また、本発明の課題は、前記ポリエステル樹脂組成物、およびポリエステル樹脂成形体の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の実施形態を含む。本発明の実施形態は以下に限定されない。
本発明の一実施形態は、ポリエステル樹脂を重合により得る際に使用される液状着色組成物であって、
ジオール成分(A)、界面活性剤(B)、及び染料(C)を含み、
染料(C)は、25℃におけるエチレングリコール100mLに対する溶解度が0.5g以下である、液状着色組成物に関する。
本発明の他の一実施形態は、重合触媒(Z)と液状着色組成物の存在下で、少なくともテレフタル酸を含むジカルボン酸成分(X)と少なくともエチレングリコールを含むジオール成分(Y)とを重合反応させて、ポリエステル樹脂を製造する工程を備え、
前記液状着色組成物は、ジオール成分(A)、界面活性剤(B)、及び染料(C)を含み、
染料(C)は、25℃におけるエチレングリコール100mLに対する溶解度が0.5g以下である、ポリエステル樹脂組成物の製造方法に関する。
本発明の他の一実施形態は、重合触媒(Z)と液状着色組成物の存在下で、少なくともテレフタル酸を含むジカルボン酸成分(X)と少なくともエチレングリコールを含むジオール成分(Y)とを重合反応させて、ポリエステル樹脂組成物を製造する工程と、
得られたポリエステル樹脂組成物を成形する工程とを備え、
前記液状着色組成物は、ジオール成分(A)、界面活性剤(B)、及び染料(C)を含み、
染料(C)は、25℃におけるエチレングリコール100mLに対する溶解度が0.5g以下である、ポリエステル樹脂成形体の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態により、色材の分散性と保存安定性に優れる液状着色組成物であって、ポリエステル樹脂を得るための重合反応の際に添加することで、ポリエステル樹脂原料の重合反応を阻害せず、色ムラなく均一にブルーイングし、色材の色移行性が無いポリエステル樹脂組成物およびポリエステル樹脂成形体を製造できる液状着色組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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