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公開番号
2025013976
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-28
出願番号
2024188109,2022581455
出願日
2024-10-25,2021-06-08
発明の名称
放射線療法システム及びその治療計画生成方法
出願人
中硼(厦門)医療器械有限公司
,
Neuboron Therapy System Ltd.
代理人
個人
,
個人
主分類
A61N
5/10 20060101AFI20250121BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】モデル確立及び線量計算の正確性を向上させることができ、かつ治療計画の迅速な策定に役立つ放射線療法システム及びその治療計画生成方法を提供する。
【解決手段】放射線療法システムは、ビーム照射装置、治療計画モジュール及び制御モジュールを含む。治療計画モジュール内に被照射体の組織モデルテンプレートデータベースが記憶され、治療計画モジュールは、組織モデルテンプレートデータベース、被照射部位の医用画像データ、及びビーム照射装置により生成された治療用ビームのパラメータに基づいて、線量シミュレーション計算を行い、かつ治療計画を生成する。制御モジュールは、治療計画モジュールから被照射体に対応する治療計画を呼び出し、かつ治療計画生成方法により決定された治療計画に従って被照射体を照射するようにビーム照射装置を制御する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
治療用ビームを生成し、被照射体に照射して被照射部位を形成するビーム照射装置と、
前記被照射体の組織モデルテンプレートデータベースが記憶され、前記組織モデルテン
プレートデータベース、前記被照射部位の医用画像データ、及び前記ビーム照射装置によ
り生成された前記治療用ビームのパラメータに基づいて、線量シミュレーション計算を行
い、かつ治療計画を生成する治療計画モジュールと、
前記治療計画モジュールから前記被照射体に対応する前記治療計画を呼び出し、かつ前
記治療計画に従って前記被照射体を照射するように前記ビーム照射装置を制御する制御モ
ジュールと、を含むことを特徴とする、放射線療法システム。
続きを表示(約 2,400 文字)
【請求項2】
前記組織モデルテンプレートデータベースは、ROIテンプレートデータベース及び材
料テンプレートデータベースを含み、前記ROIは、関心領域を指し、前記ROIテンプ
レートデータベースには、異なる前記被照射部位に対して定義する必要があるROI種類
が設定され、前記材料テンプレートデータベースは、組織タイプテンプレートデータベー
スを含み、前記組織タイプテンプレートデータベースは、各前記ROI内のボクセル単位
に対して、対応する組織種類を定義することを特徴とする、請求項1に記載の放射線療法
システム。
【請求項3】
前記治療計画モジュールは、前記ROIテンプレートデータベース及び前記組織タイプ
テンプレートデータベースに基づいて、前記被照射部位の医用画像データに対応する3次
元ボクセルプロステーシス組織モデルを確立し、かつ前記治療用ビームのパラメータ及び
前記3次元ボクセルプロステーシス組織モデルに基づいて、モンテカルロシミュレーショ
ンプログラムにより前記被照射部位に前記治療用ビームを照射したときの物理的線量率分
布をシミュレーションすることを特徴とする、請求項2に記載の放射線療法システム。
【請求項4】
前記材料テンプレートデータベースは、生物学的効果テンプレートデータベースを含み
、前記生物学的効果テンプレートデータベースは、各前記ROI内のボクセル単位に対し
て、対応する生物学的効果データを定義し、前記治療計画モジュールは、シミュレーショ
ンされた物理的線量率分布及び前記3次元ボクセルプロステーシス組織モデルの生物学的
効果データに基づいて、前記被照射部位に前記治療用ビームを照射したときの等価線量率
分布を計算することを特徴とする、請求項3に記載の放射線療法システム。
【請求項5】
前記放射線療法システムは、ホウ素中性子捕捉療法システムであり、前記治療計画モジ
ュールは、各前記ROI内のボクセル単位に対して、対応するホウ素濃度を定義し、モン
テカルロシミュレーションプログラムにより前記3次元ボクセルプロステーシス組織モデ
ルの単位時間当たりのホウ素線量(D
B
)、高速中性子線量(D
f
)、熱中性子線量(D
th
)及び光子線量(D
γ
)をシミュレーションすることを特徴とする、請求項3に記載
の放射線療法システム。
【請求項6】
前記材料テンプレートデータベースは、ホウ素濃度比テンプレートデータベースを更に
含み、前記ホウ素濃度比テンプレートデータベースは、各前記ROI内のボクセル単位に
対して、対応する組織ホウ素濃度と血中ホウ素濃度との比を定義することを特徴とする、
請求項5に記載の放射線療法システム。
【請求項7】
前記材料テンプレートデータベースは、生物学的効果テンプレートデータベースを含み
、前記生物学的効果テンプレートデータベースは、各前記ROI内のボクセル単位に対し
て、対応するCBE、RBE
f
、RBE
th
、及びRBE
γ
を定義し、式1を用いて前記
3次元ボクセルプロステーシス組織モデルの等価線量率Dを計算し、
D(Gy)=CBE(1/ppm)×B
con
(ppm)×D
B
(Gy)+RBE
f
×D
f
(Gy)+RBE
th
×D
th
(Gy)+RBE
γ
×D
γ
(Gy)(式1)
ここで、CBEは、ホウ素含有薬物の単位濃度の化合物生物学的効果であり、B
con
は、組織ホウ素濃度であり、RBE
f
は、高速中性子の相対的生物学的効果であり、RB
E
th
は、熱中性子の相対的生物学的効果であり、RBE
γ
は、光子の相対的生物学的効
果であることを特徴とする、請求項5に記載の放射線療法システム。
【請求項8】
前記治療計画モジュールは、異なる照射角度をサンプリングしてシミュレーション計算
した前記等価線量率分布に基づいて好適に選択し、かつ少なくとも1つの照射角度を選択
することを特徴とする、請求項4又は7に記載の放射線療法システム。
【請求項9】
前記ビーム照射装置は、コリメータを更に含み、前記治療計画モジュール内にコリメー
タテンプレートデータベースが記憶され、前記コリメータテンプレートデータベースは、
異なるコリメータに対応する前記治療用ビームのパラメータを少なくとも部分的に定義す
ることを特徴とする、請求項1に記載の放射線療法システム。
【請求項10】
組織モデルテンプレートデータベースに基づいて、被照射部位の医用画像データに対応
する3次元ボクセルプロステーシス組織モデルを確立するステップと、
モンテカルロシミュレーションプログラムにおいてビームパラメータを定義し、異なる
照射角度をサンプリングすることにより線量シミュレーション計算を行うステップと、
計算結果に基づいて照射角度を好適に選択して、治療計画を生成するステップと、を含
むことを特徴とする、放射線療法システムの治療計画生成方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、放射線療法システムに関し、本発明の別の態様は、治療計画生成方
法に関し、特に、放射線療法システムの治療計画生成方法に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)
【背景技術】
【0002】
原子科学の発展に従って、例えば、コバルト60、直線加速器、電子ビームなどの放射
線療法は、既にがん治療の主な手段の1つとなった。しかしながら、従来の光子又は電子
療法は、放射線そのものの物理的条件の制限で、腫瘍細胞を殺すとともに、ビーム経路上
の数多くの正常組織に損傷を与える。また、腫瘍細胞の放射線に対する感受性の度合いが
異なるため、従来の放射線療法では、放射線耐性の高い悪性腫瘍(例えば、多形神経膠芽
腫(glioblastoma multiforme)、黒色腫(melanoma)
)に対する治療効果が良くない。
【0003】
腫瘍の周囲の正常組織への放射線損傷を軽減するすために、化学療法(chemoth
erapy)における標的療法の概念が放射線療法に用いられている。また、放射線耐性
の高い腫瘍細胞に対し、現在では生物学的効果比(relative biologic
al effectiveness、RBE)の高い放射線源が積極的に開発されている
(例えば、陽子線治療、重粒子治療、中性子捕捉療法など)。このうち、中性子捕捉療法
は、上記の2つの概念を結びつけたものである。例えば、ホウ素中性子捕捉療法(Bor
on Neutron Capture Therapy、BNCT)では、ホウ素含有
薬物が腫瘍細胞に特異的に集まり、高精度なビームの制御と合わせることで、従来の放射
線と比べて、より良いがん治療オプションを提供する。
【0004】
3次元モデルは、科学実験分析、科学実験シミュレーションの分野で広く使用されてい
る。例えば、核放射線及び保護の分野で、特定の放射線条件下での人体の吸収線量をシミ
ュレーションして医師が治療計画を策定することを助けるために、常に、コンピュータ技
術を用いて医用画像データに対して様々な処理を行って、モンテカルロソフトウェアに必
要な正確な格子モデルを確立し、モンテカルロソフトウェアと組み合わせてシミュレーシ
ョン計算を行う必要がある。中性子捕捉療法の分野で、医用画像データに基づいてモンテ
カルロソフトウェアに必要な格子モデルを確立し、かつ線量計算及び評価を行う場合、モ
デルにおいて各格子が反映する生体基本情報、例えば組織種類、ホウ素濃度情報などを定
義する必要があり、情報の正確性及び精度は、線量計算結果の信頼度を決定する。治療計
画の策定過程において、一般的に、関心領域の描出及び各領域の生体基本情報の定義は、
いずれも大量の時間を費やす必要があるとともに、医用画像データから直接変換されたモ
デルは、十分に正確ではないことが多く、計算して得られた線量分布の正確性に影響を与
える。
【0005】
したがって、放射線療法システム及びその治療計画生成方法を提供する必要がある。
【発明の概要】
【0006】
従来技術の欠陥を解消するために、本発明の一態様に係る放射線療法システムは、ビー
ム照射装置、治療計画モジュール及び制御モジュールを含む。ビーム照射装置は、治療用
ビームを生成し、被照射体に照射して被照射部位を形成する。治療計画モジュール内に前
記被照射体の組織モデルテンプレートデータベースが記憶され、前記治療計画モジュール
は、前記組織モデルテンプレートデータベース、前記被照射部位の医用画像データ、及び
前記ビーム照射装置により生成された前記治療用ビームのパラメータに基づいて、線量シ
ミュレーション計算を行い、かつ治療計画を生成する。制御モジュールは、前記治療計画
モジュールから前記被照射体に対応する前記治療計画を呼び出し、かつ前記治療計画に従
って前記被照射体を照射するように前記ビーム照射装置を制御する。組織モデルテンプレ
ートデータベースを予め設定し、医師などの操作者の個人経験の差異により、確立された
モデル及び線量計算が正確ではないことを防止し、また、モデルにおける格子の生体基本
情報の定義に多くの時間と精力を費やすことを回避する。
【0007】
好ましくは、前記組織モデルテンプレートデータベースは、ROIテンプレートデータ
ベース及び材料テンプレートデータベースを含み、前記ROIは、関心領域を指し、前記
ROIテンプレートデータベースには、異なる前記被照射部位に対して定義する必要があ
るROI種類が設定され、前記材料テンプレートデータベースは、組織タイプテンプレー
トデータベースを含み、前記組織タイプテンプレートデータベースは、各前記ROI内の
ボクセル単位に対して、対応する組織種類を定義する。モデルは、組織種類情報を有し、
元素組成をより正確に提供し、確立された幾何学的モデルは、医用画像データにより反映
された実際の状況によりマッチングする。ROIタイプを予め設定し、医師などの操作者
の個人経験の差異により、画定されたROIが不正確又は不完全であるため、確立された
モデル及び線量計算が正確ではないことを防止し、また、ROIタイプの選択に多くの時
間と精力を費やすことを回避し、各ROI及びROIにおける異なる組織タイプに対応す
る元素組成を予め設定し、医師などの操作者の個人経験の差異により、手動で与えるか又
は自動的に変換して得られた同じROI又は同じ組織タイプの元素組成に差異があるため
、確立されたモデル及び線量計算が正確ではないことを防止し、また、ROI内の元素組
成を与えるか、又は変換することに多くの時間と精力を費やすことを回避する。
【0008】
更に、前記治療計画モジュールは、前記ROIテンプレートデータベース及び前記組織
タイプテンプレートデータベースに基づいて、前記被照射部位の医用画像データに対応す
る3次元ボクセルプロステーシス組織モデルを確立し、かつ前記治療用ビームのパラメー
タ及び前記3次元ボクセルプロステーシス組織モデルに基づいて、モンテカルロシミュレ
ーションプログラムにより前記被照射部位に前記治療用ビームを照射したときの物理的線
量率分布をシミュレーションする。
【0009】
好ましくは、前記材料テンプレートデータベースは、生物学的効果テンプレートデータ
ベースを含み、前記生物学的効果テンプレートデータベースは、各前記ROI内のボクセ
ル単位に対して、対応する生物学的効果データを定義し、前記治療計画モジュールは、シ
ミュレーションされた物理的線量率分布及び前記3次元ボクセルプロステーシス組織モデ
ルの生物学的効果データに基づいて、前記被照射部位に前記治療用ビームを照射したとき
の等価線量率分布を計算する。各ROI及びROIにおける異なる組織タイプに対応する
生物学的効果データを予め設定し、医師などの操作者の個人経験の差異により、与えられ
た同じROI又は同じ組織タイプの生物学的効果データに差異があるため、確立されたモ
デル及び線量計算が正確ではないことを防止し、また、ROI内の生物学的効果データを
与えることに大量の時間と精力を費やすことを回避する。
【0010】
更に好ましくは、前記放射線療法システムは、ホウ素中性子捕捉療法システムであり、
前記治療計画モジュールは、各前記ROI内のボクセル単位に対して、対応するホウ素濃
度を定義し、モンテカルロシミュレーションプログラムにより前記3次元ボクセルプロス
テーシス組織モデルの単位時間当たりのホウ素線量(D
B
)、高速中性子線量(D
f
)、
熱中性子線量(D
th
)及び光子線量(D
γ
)をシミュレーションする。モデルは、組織
ホウ素濃度情報を更に有し、各組織内のホウ素含有薬物の濃度を明確に把握することがで
き、ホウ素中性子捕捉療法の照射シミュレーションを行うとき、実際の状況をより現実的
に反映することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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