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公開番号
2025013528
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2024194340,2021158353
出願日
2024-11-06,2021-09-28
発明の名称
紙、及びそれらの製造方法
出願人
日本製紙株式会社
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
D21H
11/04 20060101AFI20250117BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約
【課題】本発明の目的は、クラフトパルプを原料とする高品質の紙、及びそれらの製造方法を提供することにある。
【解決手段】本発明は紙原料がクラフトパルプを含み、密度と裂断長、又は密度と曲げこわさが所定の関係にある、紙、クラフトパルプを紙原料として用いる、前記紙の製造方法を提供する。クラフトパルプは、容積重635kg/m
3
以上、かつ、繊維長1.1mm以下の木材原料をクラフトパルプ蒸解して得たものであることが好ましい。クラフトパルプ蒸解は、活性アルカリ添加率5~40%の条件で行われることが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
紙原料がクラフトパルプを含み、
密度と裂断長が下記式1の関係にある、紙。
(式1)
B≧26.537×A-8.153
(式1中、Aは密度(g/cm
3
)を表し、0.3≦A≦0.7である。Bは裂断長(km)を表し、B>0である。)
続きを表示(約 490 文字)
【請求項2】
密度と曲げこわさが下記式2の関係にある、請求項1に記載の紙。
(式2)
C≧-387.35×A+510.75
(式2中、Aは密度(g/cm
3
)を表し、0.3≦A≦0.7である。Cは曲げこわさ(μN・m
2
/m)を表す)
【請求項3】
クラフトパルプを紙原料として用いる、請求項1又は2に記載の紙の製造方法。
【請求項4】
容積重635kg/m
3
以上、かつ、繊維長1.1mm以下の木材原料をクラフトパルプ蒸解し、クラフトパルプを得ること、前記クラフトパルプを含むパルプを原料として用いて紙を製造することを含む、請求項3に記載の紙の製造方法。
【請求項5】
クラフトパルプ蒸解が活性アルカリ添加率5~40%の条件で行われる、請求項3又は4に記載の紙の製造方法。
【請求項6】
クラフトパルプ蒸解後に、脱リグニン処理、漂白処理及び叩解処理から選ばれる少なくともいずれかの処理を行う、請求項4又は5に記載の紙の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙、及びそれらの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
地球温暖化防止や持続可能な社会の構築には、温室効果ガスの排出抑制やCO
2
の吸収・固定の促進、さらには循環型資源であるバイオマスの利用促進が重要である。温室効果ガスの排出抑制には、非化石燃料への燃料転換や省エネルギーの推進が効果的であり、カーボンニュートラルとの考え方からバイオマス燃料は今後重要度が増すと考えられる。また、CO
2
の吸収・固定やバイオマス資源の増産の手法として大規模な商業植林が有効である。商業植林を実施する場合、低コスト化が必須であり、そのためには、単位面積当たりから得られるバイオマスの収量(重量)増加が課題となる。商業植林により得られた木材チップは、チップ船により輸送する。チップ船の積載容積には限りがあり、同一容積でより大量のチップが積載可能な(輸送コスト削減が可能な)高容積重チップが求められている。
【0003】
特許文献1には、容積重450kg/m
3
以上のユーカリ属由来の機械パルプを印刷用塗工紙の生産に用いると、原紙の嵩高構造を維持でき、低密度の印刷用塗工紙を製造できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-106421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のような機械パルプでは、クラフトパルプよりも高品質の紙を得やすいものの、木材やチップを機械的に解繊して製造されるため、電力消費量がかさむ傾向にあり、その結果、近年、地球規模で問題視されている温室効果ガス(GHG)排出量の増加に繋がるおそれがある。
【0006】
本発明の目的は、クラフトパルプを原料とする高品質の紙、及びそれらの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の〔1〕~〔6〕を提供する。
〔1〕紙原料がクラフトパルプを含み、
密度と裂断長が下記式1の関係にある、紙。
(式1)
B≧26.537×A-8.153
(式1中、Aは密度(g/cm
3
)を表し、0.3≦A≦0.7である。Bは裂断長(km)を表し、B>0である。)
〔2〕密度と曲げこわさが下記式2の関係にある、〔1〕に記載の紙。
(式2)
C≧-387.35×A+510.75
(式2中、Aは密度(g/cm
3
)を表し、0.3≦A≦0.7である。Cは曲げこわさ(μN・m
2
/m)を表す)
〔3〕クラフトパルプを紙原料として用いる、〔1〕又は〔2〕に記載の紙の製造方法。
〔4〕容積重635kg/m
3
以上、かつ、繊維長1.1mm以下の木材原料をクラフトパルプ蒸解し、クラフトパルプを得ること、前記クラフトパルプを含むパルプを原料として用いて紙を製造することを含む、〔3〕に記載の紙の製造方法。
〔5〕クラフトパルプ蒸解が活性アルカリ添加率5~40%の条件で行われる、〔3〕又は〔4〕に記載の紙の製造方法。
〔6〕クラフトパルプ蒸解後に、脱リグニン処理、漂白処理及び叩解処理から選ばれる少なくともいずれかの処理を行う、〔4〕又は〔5〕に記載の紙の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、品質が良好であり、機械パルプと同等の紙質を示す紙、及びその製造方法が提供される。通常、機械パルプでは機械的に木材やチップを解繊するため、電力消費量が多くなる傾向にあり、近年、地球規模で問題視されている温室効果ガス(GHG)排出量の増加に繋がるおそれがある。本発明によれば、機械パルプと同等の紙質の紙を得ることができることから、メカニカルパルプの代替材料を提供でき、消費電力の削減、カーボンニュートラル並びにSDGs達成に貢献できるものと期待される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施例における裂断長と密度の関係を示すグラフである。
図2は、実施例における曲げこわさと密度の関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
〔1.紙の物性〕
-密度と裂断長-
紙は、密度と裂断長が式1の関係にあることが好ましい。
(式1)
B≧26.537×A-8.153
式1中、Aは密度(g/cm
3
)を表し、0.3≦A≦0.7であり、好ましくは0.4≦A≦0.65である。Bは裂断長(km)を表し、B>0である。裂断長は、JIS P 8113:2006に準拠して測定できる。
(【0011】以降は省略されています)
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