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公開番号2024168395
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023085014
出願日2023-05-24
発明の名称壁紙及び壁紙の製造方法
出願人TOPPANホールディングス株式会社
代理人個人,個人
主分類D21H 27/20 20060101AFI20241128BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】グロスマットな意匠感を維持しつつ、立体的な意匠感を得ることの可能な壁紙を提供する。
【解決手段】壁紙10は、紙基材1の上に、基体樹脂層2と、絵柄が印刷された絵柄印刷層3と、表面保護層4とがこの順に積層されて形成される。絵柄印刷層3は同一平面をなす第一絵柄形成部3a及び第二絵柄形成部3bを有し、表面保護層4は、上面視で第一絵柄形成部3a及び第二絵柄形成部3bのうちの一方の絵柄形成部例えば第二絵柄形成部3bのみと重なり、この第二絵柄形成部3bと同調するように配置される。また、第一絵柄形成部3aと第二絵柄形成部3bのうちの他方の絵柄形成部例えば第一絵柄形成部3aと表面保護層4とは光沢差を有する。そのため、グロスマットな意匠感を維持しつつ、立体的な意匠感を発現することができる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
紙基材の上に、基体樹脂層と、絵柄が印刷された絵柄印刷層と、表面保護層とがこの順に積層された壁紙であって、
前記絵柄印刷層は同一平面をなす第一絵柄形成部及び第二絵柄形成部を有し、
前記表面保護層は、上面視で前記第一絵柄形成部及び前記第二絵柄形成部のうちの一方の絵柄形成部のみと重なり、当該一方の絵柄形成部と同調するように配置され、
前記第一絵柄形成部及び前記第二絵柄形成部のうちの他方の絵柄形成部と前記表面保護層とが光沢差を有することを特徴とする壁紙。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記表面保護層は、マットコート剤が添加された樹脂層であることを特徴とする請求項1に記載の壁紙。
【請求項3】
前記表面保護層の塗布量は、4[g/m

]以上6[g/m

]以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の壁紙。
【請求項4】
前記基体樹脂層は、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂及びエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂のうちの少なくとも一つを含む層であることを特徴とする請求項1に記載の壁紙。
【請求項5】
前記表面保護層は、合成樹脂ビーズ及び無機化合物のフィラーのうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1に記載の壁紙。
【請求項6】
前記紙基材は、坪量が50[g/m

]以上100[g/m

]以下の範囲内であり且つ厚みが80[μm]以上150[μm]以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の壁紙。
【請求項7】
紙基材の一方の面に、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂及びエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂のうちの少なくとも一つを含む基体樹脂層を形成する工程と、
前記基体樹脂層の上に、同一平面をなす第一絵柄形成部及び第二絵柄形成部を含む絵柄印刷層を形成する工程と、
表面保護層を、上面視で前記第一絵柄形成部及び前記第二絵柄形成部のうちの一方の絵柄形成部のみと重なり且つ当該一方の絵柄形成部と同調するように当該一方の絵柄形成部の上に形成する工程と、
前記紙基材と前記基体樹脂層と前記絵柄印刷層と前記表面保護層とが積層された積層体を、当該積層体の表面温度が130[℃]以上200[℃]以下の範囲内となるように加熱する工程と、
当該加熱する工程後、前記積層体を冷却し乾燥させる工程と、を備えることを特徴とする壁紙の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、壁紙及び壁紙の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、建築物の壁面装飾等に用いる化粧用シートは、表面の艶が低いことが好まれる。このため、建築物の壁面装飾等に用いる化粧用シートとしては、例えば特許文献1に開示されているグロスマット化粧用シートを用いることが多い。特許文献1に開示されているグロスマット化粧用シートは、ケミカルエンボス法を用い、表面保護層の構成を、艶消しされた層であるマット樹脂層と、艶出しされた層であるグロス樹脂層と、を含む構成としたものである。また、絵柄印刷層に印刷した絵柄と表面保護層の外観とが同調した意匠を得ることが可能なグロスマット化粧用シート(例えば、特許文献2参照。)等も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5742972号公報
特開2018-122574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のように、ケミカルエンボス法を用いて、マット樹脂層とグロス樹脂層とを含む表面保護層を得る方法にあっては、絵柄印刷層に印刷した絵柄と表面保護層の外観とが同調した意匠を得ることが困難であるという問題がある。また、絵柄印刷層と表面保護層とを同調するようにした方法にあっては、エンボス加工を行うと表面保護層の同調したグロスマット感が消失することがあり、また、エンボス加工を行わない場合には立体的な意匠感が得られないという問題がある。
【0005】
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、グロスマットな意匠感を維持しつつ、立体的な意匠感を得ることの可能な壁紙を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、紙基材の上に、基体樹脂層と、絵柄が印刷された絵柄印刷層と、表面保護層とがこの順に積層された壁紙であって、絵柄印刷層は同一平面をなす第一絵柄形成部及び第二絵柄形成部を有し、表面保護層は、上面視で第一絵柄形成部及び第二絵柄形成部のうちの一方の絵柄形成部のみと重なり、一方の絵柄形成部と同調するように配置され、第一絵柄形成部及び第二絵柄形成部のうちの他方の絵柄形成部と表面保護層とが光沢差を有する、壁紙が提供される。
【0007】
また、本発明の他の態様によれば、紙基材の一方の面に、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂及びエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂のうちの少なくとも一つを含む基体樹脂層を形成する工程と、基体樹脂層の上に、同一平面をなす第一絵柄形成部及び第二絵柄形成部を含む絵柄印刷層を形成する工程と、表面保護層を、上面視で第一絵柄形成部及び第二絵柄形成部のうちの一方の絵柄形成部のみと重なり且つ一方の絵柄形成部と同調するように一方の絵柄形成部の上に形成する工程と、紙基材と基体樹脂層と絵柄印刷層と表面保護層とが積層された積層体を、積層体の表面温度が130[℃]以上200[℃]以下の範囲内となるように加熱する工程と、加熱する工程後、積層体を冷却し乾燥させる工程と、を備える、壁紙の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、グロスマットな意匠感を維持しつつ、立体的な意匠感を得ることの可能な壁紙を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態に係る壁紙の一例を模式的に示す断面図である。
参考例1に係る壁紙の一例を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここで、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各厚みの比率などは現実のものとは異なる。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状などが下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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