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公開番号2024150982
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-24
出願番号2023064068
出願日2023-04-11
発明の名称水解性シート及びその製造方法
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類D21H 21/24 20060101AFI20241017BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】従来よりも水解性が向上した水解性シートを提供すること。
【解決手段】水解性シートは、セルロース繊維を含有する実質的に水分散可能なシートである。水解性シートは、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤と、カチオン基を有する多糖誘導体と、を含有する。セルロース繊維が古紙由来のセルロース繊維であることが好ましい。セルロース繊維は、フィブリル度が1.6%以下であるセルロース繊維を原料としたものであることが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
セルロース繊維を含有する実質的に水分散可能な水解性シートであって、
アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤と、
カチオン基を有する多糖誘導体と、
を含有する、水解性シート。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記セルロース繊維が古紙由来のセルロース繊維である、請求項1に記載の水解性シート。
【請求項3】
前記セルロース繊維は、フィブリル度が1.6%以下であるセルロース繊維を原料としたものである、請求項1又は2に記載の水解性シート。
【請求項4】
前記多糖誘導体が、カチオン化されたグアーガム及びカチオン化されたデンプンから選択される少なくとも1種である、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の水解性シート。
【請求項5】
水溶性バインダ又は水膨潤性バインダを更に含有する、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の水解性シート。
【請求項6】
前記水溶性バインダが、カルボキシル基を有する、請求項5に記載の水解性シート。
【請求項7】
セルロース繊維と、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤と、を混合して混合液を得る工程と、
前記混合液を用いて基材シートを抄造する抄造工程と
前記混合液を得る工程若しくは前記抄造工程の途中で、又は該抄造工程の後に、カチオン基を有する多糖誘導体を添加する工程と、を有する、実質的に水分散可能な水解性シートの製造方法。
【請求項8】
前記抄造工程の後に、更に、前記基材シートに、水溶性バインダ又は水膨潤性バインダを添加する工程を有する、請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
前記基材シートに前記水溶性バインダ又は前記水膨潤性バインダを添加する前に、該基材シートに前記多糖誘導体を添加する、請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
前記セルロース繊維を水に分散させて分散液を得る工程と、
前記多糖誘導体と、前記分散液と、前記アニオン性界面活性剤及び前記両性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤と、を混合する工程と、を有する、請求項7又は8に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は水解性シート及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
パルプ等の繊維を含む水解性シートに関する従来の技術として本出願人は先に、繊維と界面活性剤とを原料とする水解紙に、水性洗浄剤を含浸させてなる水解性シートを提案した(特許文献1参照)。
【0003】
また本出願人は、繊維として古紙由来のセルロース繊維を用い、界面活性剤を含む水解性シートも提案した(特許文献2参照)。同文献に記載の水解性シートは、古紙由来のセルロース繊維を含むことで、未使用のセルロース繊維に比べて吸水率が劣る場合においても、水解性が高いという利点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-194635号公報
特開2021-172904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1及び2に記載の水解性シートによれば、水中で迅速に繊維レベルまで崩壊させることは可能である。しかし、近年の水解性シートの高性能化に伴い、この種の水解性シートにおいては、水解性に関して更なる向上が要求されている。特に繊維として古紙由来のセルロース繊維を用いた場合においては、特許文献1及び2に記載の水解性シートについても改善の余地があった。
したがって本発明の課題は、従来よりも水解性が向上した水解性シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、セルロース繊維を含有する実質的に水分散可能な水解性シートに関する。
一実施形態において、
アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤と、
カチオン基を有する多糖誘導体と、
を含有することが好ましい。
【0007】
また本発明は、セルロース繊維と、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤と、を混合して混合液を得る工程と、
前記混合液を用いて基材シートを抄造する抄造工程と
前記混合液を得る工程若しくは前記抄造工程の途中で、又は該抄造工程の後に、カチオン基を有する多糖誘導体を添加する工程と、を有する、実質的に水分散可能な水解性シートの製造方法に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、従来よりも水解性が向上した水解性シートが提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明は、水解性シートに関するものである。水解性シートは、水性薬剤が含浸されている程度では水解しないが、大量の水中に廃棄されると速やかに且つ繊維レベルでばらばらに崩壊する実質的に水分散可能なシートである。水解性シートの水解の程度は、JIS P 4501-1993(トイレットペーパー)に規定されるほぐれやすさで表され、この値が低いほど水解性が良好であることを意味する。本発明の水解性シートのほぐれやすさの目安として好ましくは110秒以下であり、より好ましくは100秒以下であり、更に好ましくは90秒以下である。
【0010】
本発明の水解性シートは、セルロース繊維を含有する実質的に水分散可能なシートであって、好ましくは水性薬剤が含浸されてなるウエットシートである。
セルロース繊維は、天然セルロース繊維でもよく、非天然セルロース繊維でもよい。天然セルロース繊維としては、例えば、針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)、針葉樹晒しサルファイトパルプ(NBSP)、広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)等の漂白された木材パルプ;綿パルプ、麻パルプ等の非木材パルプ等が挙げられる。非天然セルロース繊維としては、例えば、カチオン化パルプ、マーセル化パルプ等の変性パルプ;レーヨン、リヨセル、キュプラ等の再生セルロース繊維等が挙げられる。これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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