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公開番号
2024150309
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-23
出願番号
2023063664
出願日
2023-04-10
発明の名称
ウイルス不活化剤
出願人
花王株式会社
代理人
弁理士法人アルガ特許事務所
主分類
A01N
35/02 20060101AFI20241016BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】環境中に存在するウイルスの不活化を可能とする、ウイルス不活化剤の提供。
【解決手段】2-(4-メチルフェニル)アセトアルデヒド(A)及び下記式(1):
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(式中、R
1
は水素原子又はメチル基を示す。)
で表される化合物(B)を有効成分とするウイルス不活化剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
2-(4-メチルフェニル)アセトアルデヒド(A)及び下記式(1):
JPEG
2024150309000005.jpg
37
170
(式中、R
1
は水素原子又はメチル基を示す。)
で表される化合物(B)を有効成分とするウイルス不活化剤。
続きを表示(約 500 文字)
【請求項2】
さらに酢酸リナリル、テルピネオール、1,8-シネオール、ノナン酸及びシメンから選ばれる1種以上の化合物(C)を有効成分として含有する請求項1記載のウイルス不活化剤。
【請求項3】
ウイルスがエンベロープを有するRNAウイルスである、請求項1又は2記載のウイルス不活化剤。
【請求項4】
ウイルスがインフルエンザウイルスである、請求項1又は2記載のウイルス不活化剤。
【請求項5】
2-(4-メチルフェニル)アセトアルデヒド(A)及び下記式(1):
JPEG
2024150309000006.jpg
37
170
(式中、R
1
は水素原子又はメチル基を示す。)
で表される化合物(B)、又はこれらを含有する組成物をウイルス汚染が懸念される対象に適用する、ウイルス不活化方法。
【請求項6】
さらに酢酸リナリル、テルピネオール、1,8-シネオール、ノナン酸及びシメンから選ばれる1種以上の化合物(C)を適用する、請求項5記載のウイルス不活化方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウイルスを不活化するウイルス不活化剤に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
ウイルス感染症は、感冒症状を始め、肺炎、肝炎、脳炎等の重篤な症状を引き起こす疾患であり、人類にとって永遠の脅威となっている。近年では、インフルエンザウイルスが世界的に猛威を振るい、時には、抗原性が変化した新型インフルエンザの発現によってパンデミックを起こす場合もある。また、2019年には、SARSコロナウイルス-2(SARS-CoV-2)が出現し、パンデミックを引き起こして、生命や健康のみならず、経済活動、社会機能にまで影響を及ぼしている。
【0003】
このような事態に対応するために、ワクチンや抗ウイルス剤の開発があるが、ワクチンや治療薬の開発には時間が掛かり、また必ずしも成功するとは言えない。
ウイルスは、感染者によって生活空間へ持ち込まれた場合に、患者から直接、あるいは衣服、各種器具・部材、壁やエアコン等の設備を含む環境を介して、感染が拡大する。したがって、ウイルスが付着し得る手指、衣服、各種器具・部材を洗浄・消毒することによる除ウイルスやウイルス不活化を図ることや、生活空間に飛沫したウイルス及びエアロゾルとして空間中に漂うウイルスを不活化することが感染拡大を防ぐために有効であると考えられている。
【0004】
従来、エタノール、次亜塩素酸ソーダ、二酸化塩素、グルタルアルデヒド等が、ウイルスを不活化することを目的として使用されている(例えば、特許文献1)。しかし、これら一般的な消毒剤は、粘膜や皮膚への刺激性が高いため、安全上の問題から使用用途が限られる。また、空間に存在するウイルスを化学的に不活化する方法として、二酸化塩素を散布することも考案されているが、その効果は確かなものではない。
【0005】
精油やそれに含まれる香気成分は、香料として化粧品を始め、様々な製品に配合されるが、特定の生理作用を発揮する精油や化合物があることもよく知られている。例えば、ウイルスに対して抗ウイルス活性を有する精油や化合物が数多く存在する(例えば、特許文献2、非特許文献1、非特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表平4-502616号公報
特開平5-306217号公報
【非特許文献】
【0007】
Swamy et al., Evid Based Complement Alternat Med. 2016:3012462.
Hayashi K, et al., Planta Medica, 01 Jun 1995, 61(3):237-241
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、環境中に存在するウイルスの不活化を可能とする、ウイルス不活化剤を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、2-(4-メチルフェニル)アセトアルデヒドにインフルエンザウイルスを不活化する効果があることを見出し、特許出願している(特願2021-173481)。そしてさらに検討を進めたところ、当該2-(4-メチルフェニル)アセトアルデヒドと下記に示す特定の化合物を組み合わせるとウイルス不活化効果が向上し、これらの組み合わせがウイルス不活化剤として有用であることを見出した。
【0010】
すなわち、本発明は、以下の1)~2)に係るものである。
1)2-(4-メチルフェニル)アセトアルデヒド(A)及び下記式(1):
(【0011】以降は省略されています)
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