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公開番号2025013370
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2024187577,2022562559
出願日2024-10-24,2021-08-06
発明の名称樹脂組成物および成形品
出願人エルジー・ケム・リミテッド
代理人個人,個人
主分類C08L 51/04 20060101AFI20250117BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ABS共重合体のようなグラフト共重合体を含む難燃樹脂組成物において、難燃剤として、自己チャーの形成が可能なリン系難燃剤組成物を適用することで、チャー形成剤を添加しないで、難燃性および熱安定性を同時に確保することができる樹脂組成物を提供する。
【解決手段】本発明は、樹脂組成物に関し、ゴム質重合体を含むグラフト共重合体およびスチレン系共重合体を含むベース樹脂100重量部に対して、リン系難燃剤組成物25重量部~50重量部を含み、前記リン系難燃剤組成物は、Mn+(ジエチルホスフィネート)- n(Mは、2価~5価の酸化数を有する金属であり、nは、2~5から選択される整数である。)30重量%~70重量%およびアンモニウムポリホスフェート30重量%~70重量%を含む、樹脂組成物およびこれより成形された成形品に関する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
ゴム質重合体を含むグラフト共重合体およびスチレン系共重合体を含むベース樹脂100重量部に対して、リン系難燃剤組成物25重量部~50重量部を含み、
前記リン系難燃剤組成物は、M
n+
(ジエチルホスフィネート)


(Mは、2価~5価の酸化数を有する金属であり、nは、2~5から選択される整数である。)30重量%~70重量%およびアンモニウムポリホスフェート30重量%~70重量%を含む、樹脂組成物。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記グラフト共重合体は、ゴム質重合体、芳香族ビニル系単量体単位およびビニルシアン系単量体単位を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記スチレン系共重合体は、芳香族ビニル系単量体単位およびビニルシアン系単量体単位を含む、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記ベース樹脂100重量部に対して、リン系難燃剤組成物28重量部~40重量部を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記リン系難燃剤組成物は、M
n+
(ジエチルホスフィネート)


(Mは、2価~5価の酸化数を有する金属であり、nは、2~5から選択される整数である。)40重量%~60重量%およびアンモニウムポリホスフェート40重量%~60重量%を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記Mは、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、セリウム(Ce)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、アンチモン(Sb)およびタンタル(Ta)からなる群から選択される1種以上である、請求項1~5のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
前記Mは、スズ(Sn)、アルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、セリウム(Ce)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、アンチモン(Sb)およびタンタル(Ta)からなる群から選択される1種以上である、請求項1~6のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
前記樹脂組成物は、炭素系チャー形成剤を含まず、火炎または火気に露出した時にチャーを形成する、請求項1~7のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
前記樹脂組成物は、火炎または火気に露出した時に、アンモニウムポリホスフェート由来のポリホスフェートとM
n+
(ジエチルホスフィネート)


由来の金属イオン(M
n+
)がメタロ超分子(metallosupramolecular)を形成する、請求項1~8のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
【請求項10】
前記樹脂組成物は、厚さ1.5mmでUL-94 V Testによる難燃グレードがV-1以上である、請求項1~9のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年10月27日付けの韓国特許出願第10-2020-0139933号に基づく優先権の利益を主張し、該当韓国特許出願の文献に開示されている全ての内容は、本明細書の一部として組み込まれる。
続きを表示(約 1,400 文字)【0002】
本発明は、樹脂組成物に関し、具体的には、チャー形成剤を含まないとともに、自己チャーの形成が可能な難燃樹脂組成物およびこれより成形された成形品に関する。
【背景技術】
【0003】
アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(Acrylonitrile-butadiene-styrene、ABS)共重合体は、ブタジエンゴム質重合体にスチレンとアクリロニトリルをグラフト共重合して製造される。ABS共重合体は、既存の高強度ポリスチレン(High-Impact polystyrene、HIPS)に比べて、耐衝撃性、耐薬品性、熱安定性、着色性、耐疲労性、剛性および加工性などに優れ、自動車用の内外装材、事務用機器、各種の電気・電子製品などの部品または玩具類などで使用されている。
【0004】
一方、火事の恐れがある分野において使用される樹脂は、当該分野で求められる難燃規格を満たす必要がある。しかし、ABS共重合体は、それ自体として難燃性を示していないため、難燃規格を満たして火事に対する安全性を確保するために、難燃剤をABS共重合体と混合する方法が提示されている。
【0005】
ここで、前記難燃剤として、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、窒素系難燃剤および水酸化系難燃剤などを用いることができ、中でも、ハロゲン系難燃剤は、難燃効率が高く、樹脂の機械的物性を維持できる利点があるが、加工中に分解されてハロゲンガスを発生させ、人体に非常に有害であることは言うまでもなく、環境に悪影響を及ぼす問題がある。そのため、最近、ハロゲンを含有しない、すなわち、ハロゲンフリー難燃樹脂に関する必要性が高まりつつある。
【0006】
したがって、ハロゲン系難燃剤ではなく、リン系難燃剤、窒素系難燃剤および水酸化物系難燃剤などの非ハロゲン系難燃剤、特に、中でも、リン系難燃剤を活用する方法が提案されており、リン系難燃剤は、リン酸塩による気相反応とC-P-O(N)のようなチャー(char)の形成による固相反応により難燃性を付与する。
【0007】
しかし、ポリカーボネート樹脂などのように、炭素主鎖を有する樹脂は、リン系難燃剤によるチャーの形成が容易であり、前記リン系難燃剤を適用するのに困難性がないが、ABS共重合体は、ABS共重合体だけではリン系難燃剤とチャーを形成することができず、チャー形成剤(charring agent)の添加が必須である。しかし、チャー形成剤は、高価な材料に該当し、価格競争力を低下させ、結局、生産性を低下させる原因となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
韓国特許第10-1411825B1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するために導き出されたものであり、ABS共重合体のようなグラフト共重合体を含む難燃樹脂組成物において、難燃剤として、自己チャーの形成が可能なリン系難燃剤組成物を適用することで、チャー形成剤を添加しないで、難燃性および熱安定性を同時に確保することができる樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、前記樹脂組成物から成形された成形品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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