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公開番号2025012338
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023115102
出願日2023-07-13
発明の名称蒸発燃料処理装置、及び、蒸発燃料処理装置の製造方法
出願人フタバ産業株式会社
代理人名古屋国際弁理士法人
主分類F02M 25/08 20060101AFI20250117BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】圧縮なしで吸着材集塊を蒸発燃料処理装置内に固定する。
【解決手段】蒸発燃料処理装置は、中空ケースと、吸着材集塊とを備える。中空ケースは、内部空間を画定する内壁を有する。吸着材集塊は、中空ケースの内壁に囲まれた内部空間に収容される。吸着材集塊は、内部空間に流入する蒸発燃料を吸着するように構成される。吸着材集塊は、吸着材集塊の端が少なくとも部分的に中空ケースの内壁に埋め込まれた状態で、内部空間に収容される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
蒸発燃料処理装置であって、
内部空間を画定する内壁を有する中空ケースと、
前記中空ケースの前記内壁に囲まれた前記内部空間に収容され、前記内部空間に流入する蒸発燃料を吸着するように構成される吸着材集塊と、
を備え、
前記吸着材集塊は、前記吸着材集塊の端が少なくとも部分的に前記中空ケースの前記内壁に埋め込まれた状態で、前記内部空間に収容されている蒸発燃料処理装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記吸着材集塊は、多孔質の表面を有し、前記表面に含まれる複数の孔に前記内壁を構成する材料が入り込んだ状態で、前記内壁に埋め込まれている請求項1記載の蒸発燃料処理装置。
【請求項3】
前記吸着材集塊は、前記吸着材集塊を含む前記中空ケースのインサート成形によって、前記吸着材集塊の端が少なくとも部分的に前記中空ケースの前記内壁に埋め込まれるように、前記中空ケースの前記内部空間に収容されている請求項1記載の蒸発燃料処理装置。
【請求項4】
前記吸着材集塊は、前記内壁に沿って配置される周縁部を有し、前記周縁部が前記内壁に埋め込まれている請求項1記載の蒸発燃料処理装置。
【請求項5】
前記蒸発燃料に関するチャージポートを有し、前記チャージポートから流入する前記蒸発燃料を含む気体の流路を内側に形成する外側ケースを備え、
前記吸着材集塊を収容する前記中空ケースは、前記外側ケースとは別体に構成され、前記外側ケースの内側において前記気体の流路に配置される請求項1記載の蒸発燃料処理装置。
【請求項6】
前記中空ケースは、
前記内部空間を画定する前記内壁と開口端とを有し、前記吸着材集塊を収容するケース本体と、
前記開口端の少なくとも一部を閉塞するように、前記ケース本体における予め設定された部位で前記ケース本体に装着されるように構成される蓋部と、
を備える請求項1記載の蒸発燃料処理装置。
【請求項7】
蒸発燃料処理装置の製造方法であって、
内部空間を画定する内壁を有する中空ケースを成形するための金型を用意することと、
前記金型内の所定位置に、蒸発燃料を吸着するように構成される吸着材集塊を配置することと、
前記金型内に前記吸着材集塊が配置された状態で前記中空ケースを成形するための樹脂を充填することと、
を含み、前記金型内に前記樹脂を充填することにより、前記蒸発燃料処理装置として、前記中空ケースと前記吸着材集塊とを備え、インサート成形によって前記吸着材集塊の端が少なくとも部分的に前記中空ケースの前記内壁に埋め込まれた状態で、前記吸着材集塊が、前記中空ケースの前記内部空間に収容された蒸発燃料処理装置を製造する蒸発燃料処理装置の製造方法。
【請求項8】
前記中空ケースは、前記内壁として、中心軸を有する筒状の内壁を有し、
前記吸着材集塊は、中心軸を有する柱状の外形を有し、
前記金型及び前記吸着材集塊は、前記中空ケースの中心軸に、前記吸着材集塊の中心軸を位置合わせするための位置決め構造を互いに備え、
前記吸着材集塊を配置することは、前記金型に対して前記吸着材集塊を前記位置決め構造を用いて位置決めすることによって、前記金型内の所定位置に前記吸着材集塊を配置することを含む請求項7記載の蒸発燃料処理装置の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、蒸発燃料処理装置、及び、その製造方法に関する。
続きを表示(約 1,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、蒸発燃料処理装置として、車両の燃料タンクからの蒸発燃料を吸着することにより、蒸発燃料の大気放出を防ぐ車載型のキャニスタが知られている(例えば特許文献1,2,3参照)。
【0003】
キャニスタは、蒸発燃料を吸着材で吸着する一方、吸引した空気により吸着材から燃料を脱離して、エンジンに供給する。例示的なキャニスタでは、大気ポートに連通する吸着室に吸着材集塊が配置される。吸着材集塊は、例えば、活性炭を固めたブロック状の吸着材の集合体であり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-231380号公報
特開2004-143950号公報
特開2023-72475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来では、吸着材集塊として、吸着室よりも大径の吸着材集塊が用意される。車両振動によっても吸着材集塊が吸着室内で固定されるように、吸着材集塊が圧縮された状態で吸着室内に取り付けられる。
【0006】
しかしながら、吸着材集塊が圧縮されながら吸着室内に取り付けられると、吸着材集塊が砕けて破片がフィルタに詰まる可能性があった。これにより、キャニスタの通気抵抗が悪化する可能性があった。
【0007】
そこで、本開示の一側面によれば、圧縮なしで吸着材集塊を蒸発燃料処理装置内に固定可能な新規技術を提供できることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一側面によれば、蒸発燃料処理装置が提供される。蒸発燃料処理装置は、中空ケースと、吸着材集塊とを備える。中空ケースは、内部空間を画定する内壁を有する。吸着材集塊は、中空ケースの内壁に囲まれた内部空間に収容される。
【0009】
吸着材集塊は、内部空間に流入する蒸発燃料を吸着するように構成される。本開示の一側面によれば、吸着材集塊は、吸着材集塊の端が少なくとも部分的に中空ケースの内壁に埋め込まれた状態で、内部空間に収容される。
【0010】
吸着材集塊を中空ケースの内壁に埋め込んで固定する方式を採用すれば、圧縮なしで吸着材集塊を蒸発燃料処理装置内に適切に固定可能である。すなわち、圧縮を伴う場合のように、吸着材集塊が砕けて損壊するのを抑制することが可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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