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公開番号2025012123
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023114713
出願日2023-07-12
発明の名称リチウムイオン二次電池用負極材、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池
出願人株式会社レゾナック
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類H01M 4/587 20100101AFI20250117BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】放電負荷特性、低温充電特性、高温保存特性およびパルス充電特性に優れるリチウムイオン二次電池用負極材並びにそれを用いたリチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】特定の見掛け密度及び亜麻仁油吸油量の条件を満たす第1黒鉛粒子と、特定のD0.1及び亜麻仁油吸油量の条件を満たす第2黒鉛粒子とを含み、第2黒鉛粒子の量が黒鉛粒子の全質量に対し10質量%~55質量%であり、第1黒鉛粒子が複数の天然黒鉛粒子からなる二次粒子であり、表面の少なくとも一部が前記天然黒鉛粒子よりも結晶性の低い炭素材で被覆されている、リチウムイオン二次電池用負極材。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記条件1A及び条件1Bを満たす第1黒鉛粒子と、
下記条件2A及び条件2Bを満たす第2黒鉛粒子と、を含み、
第2黒鉛粒子の量が黒鉛粒子の全質量に対し10質量%~55質量%であり、
第1黒鉛粒子が複数の天然黒鉛粒子からなる二次粒子であり、表面の少なくとも一部が前記天然黒鉛粒子よりも結晶性の低い炭素材で被覆されている、リチウムイオン二次電池用負極材。
条件1A:静置法によるゆるみ見掛け密度T1が0.60g/cc以上であり、30回タップ法による見掛け密度T2が0.80g/cc以上であり、250回タップ法による見掛け密度T3が1.00g/cc以上であり、次式で示される圧縮度の値が19%以下である
圧縮度(%)=[(T2-T1)/T3]×100
条件1B:亜麻仁油吸油量が40mL/100g~55mL/100gである
条件2A:体積基準の粒度分布におけるD0.1が5μm以下である
条件2B:亜麻仁油吸油量が55mL/100g~75mL/100gである
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
第1黒鉛粒子の体積基準の粒度分布におけるD10が7μm~13μmであり、D90が14μm~25μmである、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極材。
【請求項3】
第1黒鉛粒子の体積基準の粒度分布におけるD0.1が5μm超である、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極材。
【請求項4】
下記条件3A及び条件3Bを満たす第3黒鉛粒子をさらに含み、
第3黒鉛粒子が複数の天然黒鉛粒子からなる二次粒子であり、表面の少なくとも一部が前記天然黒鉛粒子よりも結晶性の低い炭素材で被覆されている、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極材。
条件3A:体積基準の粒度分布において、第1黒鉛粒子のD50に対する第3黒鉛粒子のD50の比(第3黒鉛粒子のD50/第1黒鉛粒子のD50)が0.55~0.75の範囲である
条件3B:亜麻仁油吸油量が40mL/100g~55mL/100gである
【請求項5】
第3黒鉛粒子の量が黒鉛粒子の全質量に対し10質量%~25質量%である、請求項4に記載のリチウムイオン二次電池用負極材。
【請求項6】
請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の負極材を含む負極材層と、集電体と、を含むリチウムイオン二次電池用負極。
【請求項7】
請求項6に記載のリチウムイオン二次電池用負極と、正極と、電解液とを含むリチウムイオン二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムイオン二次電池用負極材、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池は小型、軽量、かつ高エネルギー密度という特性を活かし、従来よりノート型PC、携帯電話、スマートフォン、タブレット型PC等の電子機器に広く使用されている。近年、CO

排出による地球温暖化等の環境問題を背景に、電池のみで走行を行うクリーンな電気自動車(EV)、ガソリンエンジンと電池を組み合わせたハイブリッド電気自動車(HEV)等が普及している。また、最近では、電力貯蔵用にも用いられており、多岐の分野においてその用途は拡大している。
【0003】
リチウムイオン二次電池の負極材は、その性能が、リチウムイオン二次電池の特性に大きく影響する。リチウムイオン二次電池用負極材の材料としては、炭素材料が広く用いられている。負極材に使用される炭素材料は、黒鉛と、黒鉛より結晶性の低い炭素材料(非晶質炭素等)とに大別される。黒鉛は、炭素原子の六角網面が規則正しく積層した構造を有し、リチウムイオン二次電池の負極材としたときに六角網面の端部よりリチウムイオンの挿入及び脱離反応が進行し、充放電が行われる。
【0004】
非晶質炭素は、六角網面の積層が不規則であるか、六角網面を有しない。このため、非晶質炭素を用いた負極材では、リチウムイオンの挿入及び脱離反応が負極材の全表面で進行する。そのため、負極材として黒鉛を用いる場合よりも入出力特性に優れるリチウムイオン電池が得られやすい(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。一方、非晶質炭素は黒鉛よりも結晶性が低いため、エネルギー密度が黒鉛よりも低い。
上記のような炭素材料の特性を考慮し、非晶質炭素と黒鉛とを複合化して高いエネルギー密度を維持しつつ入出力特性を高め、かつ黒鉛を非晶質炭素で被覆した状態とすることで表面の反応性を低減させ、初期の充放電効率を良好に維持しつつ入出力特性を高めた負極材も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平4-370662号公報
特開平5-307956号公報
国際公開第2012/015054号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
EV、HEV等の自動車用途向けのリチウムイオン二次電池においては、回生エネルギーの電力の充電と、モーター駆動用に放電するため、高い入出力特性(すなわち、優れた放電負荷特性)が求められる。さらに、自動車は外気温の影響を受けやすく、リチウムイオン二次電池が夏場又は冬場などに過酷な状態に晒される。そのため、自動車用途向けのリチウムイオン二次電池は低温充電特性と高温保存特性との両立が求められる。さらに、近年の自動車用途向けのリチウムイオン二次電池は、充電時間の短縮化のためパルスでの充電特性も求められている。
【0007】
本開示の一態様では、放電負荷特性、低温充電特性、高温保存特性、およびパルス充電特性に優れるリチウムイオン二次電池用負極材並びにそれを用いたリチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1>下記条件1A及び条件1Bを満たす第1黒鉛粒子と、
下記条件2A及び条件2Bを満たす第2黒鉛粒子と、を含み、
第2黒鉛粒子の量が黒鉛粒子の全質量に対し10質量%~55質量%であり、
第1黒鉛粒子が複数の天然黒鉛粒子からなる二次粒子であり、表面の少なくとも一部が前記天然黒鉛粒子よりも結晶性の低い炭素材で被覆されている、リチウムイオン二次電池用負極材。
条件1A:静置法によるゆるみ見掛け密度T1が0.60g/cc以上であり、30回タップ法による見掛け密度T2が0.80g/cc以上であり、250回タップ法による見掛け密度T3が1.00g/cc以上であり、次式で示される圧縮度の値が19%以下である
圧縮度(%)=[(T2-T1)/T3]×100
条件1B:亜麻仁油吸油量が40mL/100g~55mL/100gである
条件2A:体積基準の粒度分布におけるD0.1が5μm以下である
条件2B:亜麻仁油吸油量が55mL/100g~75mL/100gである
<2>第1黒鉛粒子の体積基準の粒度分布におけるD10が7μm~13μmであり、D90が14μm~25μmである、<1>に記載のリチウムイオン二次電池用負極材。
<3>第1黒鉛粒子の体積基準の粒度分布におけるD0.1が5μm超である、<1>に記載のリチウムイオン二次電池用負極材。
<4>下記条件3A及び条件3Bを満たす第3黒鉛粒子をさらに含み、
第3黒鉛粒子が複数の天然黒鉛粒子からなる二次粒子であり、表面の少なくとも一部が前記天然黒鉛粒子よりも結晶性の低い炭素材で被覆されている、<1>に記載のリチウムイオン二次電池用負極材。
条件3A:体積基準の粒度分布において、第1黒鉛粒子のD50に対する第3黒鉛粒子のD50の比(第3黒鉛粒子のD50/第1黒鉛粒子のD50)が0.55~0.75の範囲である
条件3B:亜麻仁油吸油量が40mL/100g~55mL/100gである
<5>第3黒鉛粒子の量が黒鉛粒子の全質量に対し10質量%~25質量%である、<4>に記載のリチウムイオン二次電池用負極材。
<6><1>~<5>のいずれか1項に記載の負極材を含む負極材層と、集電体と、を含むリチウムイオン二次電池用負極。
<7><6>に記載のリチウムイオン二次電池用負極と、正極と、電解液とを含むリチウムイオン二次電池。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様では、放電負荷特性、低温充電特性、高温保存特性、およびパルス充電特性に優れるリチウムイオン二次電池用負極材並びにそれを用いたリチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
試料電極をプレスした際の油圧(t)と電極密度(g/cm

)の関係を示す図である。
試料電極をプレスした際の油圧(t)と電極密度(g/cm

)の関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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