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公開番号
2025011407
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2023113504
出願日
2023-07-11
発明の名称
熱伝導性樹脂組成物および熱伝導性シート
出願人
デクセリアルズ株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08L
83/07 20060101AFI20250117BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】耐熱信頼性が良好な熱伝導性樹脂組成物および熱伝導性シートを提供する。
【解決手段】熱伝導性樹脂組成物は、付加反応型シリコーン樹脂と、熱伝導性充填材と、アルコキシシランと、分子鎖片末端に2つ以上の水酸基を有するジメチルポリシロキサンとを含有する。熱伝導性シートは、付加反応型シリコーン樹脂と、熱伝導性充填材と、アルコキシシランと、分子鎖片末端に2つ以上の水酸基を有するジメチルポリシロキサンとを含有する熱伝導性樹脂組成物の硬化物を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
付加反応型シリコーン樹脂と、
熱伝導性充填材と、
アルコキシシランと、
分子鎖片末端に2つ以上の水酸基を有するジメチルポリシロキサンとを含有する、熱伝導性樹脂組成物。
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
上記ジメチルポリシロキサンが、下記式1で表されるシロキサン化合物である、請求項1に記載の熱伝導性樹脂組成物。
(式1)
TIFF
2025011407000007.tif
52
119
式1中、n
1
は、0~100の整数であり、R
1
はアルキル基であり、R
2
はアルキレン鎖またはアルキレンオキサイド鎖であり、R
3
~R
5
はそれぞれ独立してアルキレン鎖であり、R
6
は水素原子またはアルキル基である。
【請求項3】
上記ジメチルポリシロキサンが、下記式2で表されるシロキサン化合物である、請求項1に記載の熱伝導性樹脂組成物。
(式2)
TIFF
2025011407000008.tif
65
151
式2中、n
2
は、1以上の整数であり、R
7
は、アルキル基である。
【請求項4】
上記熱伝導性充填材が、不定形の熱伝導性充填材を含有する、請求項1または2に記載の熱伝導性樹脂組成物。
【請求項5】
上記熱伝導性充填材が、酸化マグネシウムを含有する、請求項4に記載の熱伝導性樹脂組成物。
【請求項6】
エステル結合を有するフェノール系酸化防止剤をさらに含有する、請求項1または2に記載の熱伝導性樹脂組成物。
【請求項7】
硫黄系酸化防止剤をさらに含有する、請求項1または2に記載の熱伝導性樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1または2に記載の熱伝導性樹脂組成物の硬化物を含む、熱伝導性シート。
【請求項9】
熱伝導率が4.0W/(m・K)以上である、請求項8に記載の熱伝導性シート。
【請求項10】
アスカーC硬度が8~24である、請求項8に記載の熱伝導性シート。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本技術は、熱伝導性樹脂組成物および熱伝導性シートに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、サーマルインターフェースマテリアルは、熱伝導性充填材をエポキシ樹脂やシリコーン樹脂などの樹脂に分散した複合材料である。熱伝導性充填材としては、金属酸化物が多く用いられている。しかし、金属酸化物を用いた複合材料により成形されるシート状成形体は、厚み方向の熱伝導率が1~3W/(m・K)程度に留まる。そのため、より高い熱伝導率を有するシート状成形体が要求されており、例えば、より高熱伝導性の熱伝導性充填材を熱伝導性樹脂組成物に高充填する方法が考えられる。一般的に用いられる熱伝導性充填材としては、アルミナ、窒化アルミ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム(マグネシア)、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素などが挙げられる。
【0003】
地球温暖化への意識の高まりから、自動車業界では、温室効果ガス低減を目的として、ハイブリット車、プラグインハイブリット車、電気自動車などの環境対策車の開発が進んでいる。それらの環境対策車の燃費性能をより向上させる目的で、車両に搭載されるインバータが高性能化・小型化されている。それに伴い、インバータ内のICやリアクトルなどの部品も小型化され、発熱量もより増大している。
【0004】
このような発熱する部品に対しては、例えば、発熱部品と冷却器との間に1~3W/(m・K)程度の熱伝導性シリコーングリース組成物、熱伝導性シリコーンゲル組成物、熱伝導性シリコーンポッティング組成物などの熱伝導性シリコーン組成物を介在させることで、部品の冷却効率を向上させて部品を保護する方法が挙げられる(例えば、特許文献1を参照)。しかし、発熱量のさらなる増大のため、5W/(m・K)以上の熱伝導性樹脂組成物の開発が要求されている。同時に、高熱伝導率の実現とともに、製造コストが低廉であることも要求される。
【0005】
安価で高熱伝導率を実現できる熱伝導性樹脂組成物を得るためには、例えば、熱伝導性充填材として、従来使用されていた窒化アルミやアルミ粉は極力使用せずに、より安価な破砕アルミナなどの金属酸化物を多用することが考えられる。しかし、破砕アルミナなどの金属酸化物は、窒化アルミやアルミ粉と比べて熱伝導性が低いため、破砕アルミナなどの金属酸化物を多用して高熱伝導率を実現するためには、熱伝導性樹脂組成物中の熱伝導性充填材の総量をより増やす必要があると考えられる。熱伝導性樹脂組成物中の熱伝導性充填材の充填量を増やすためには、アルコキシシランが用いられることがある。
【0006】
熱伝導性樹脂組成物中には、アルコキシシランや、熱伝導性充填材によって持ち込まれるイオン成分、金属成分、N、P、Sなどの元素を含む有機化合物が通常含まれる。熱伝導性樹脂組成物中の熱伝導性充填材の充填量が65体積%程度までであれば、上記物質(アルコキシシランや、イオン成分、金属成分、N、P、Sなどの元素を含む有機化合物)の影響は無視しても差し支えないと考えられる。
【0007】
しかし、アルコキシシランには、加水分解性があり、アルコキシシランの加水分解、加水分解に続く脱水縮合、未反応成分の揮発などによって、高温下での使用に伴い熱伝導性樹脂組成物の耐熱信頼性の低下が促進されるおそれがある。また、例えば、付加重合型のシリコーン樹脂をバインダ成分とした熱伝導性組成物において、上述したイオン分や金属成分は、付加重合型のシリコーン樹脂の重合反応の触媒となる白金触媒に対して阻害要因となりうる。この時、重合に寄与しなかったシリコーン樹脂は、高温下での酸化(老化)を生じうる。さらに、熱伝導性樹脂組成物の硬化後において、重合に寄与しなかったシリコーン樹脂は、解重合などの反応が生じ、耐熱信頼性の低下につながるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2021-113290号公報
特許第6610429号
特許第6613462号
特開2021-176945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本技術は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、耐熱信頼性が良好な熱伝導性樹脂組成物および熱伝導性シートを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本技術に係る熱伝導性樹脂組成物は、付加反応型シリコーン樹脂と、熱伝導性充填材と、アルコキシシランと、分子鎖片末端に2つ以上の水酸基を有するジメチルポリシロキサンとを含有する。
(【0011】以降は省略されています)
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