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公開番号2025011251
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-23
出願番号2024179996,2023524324
出願日2024-10-15,2021-10-20
発明の名称眼の疾患の処置のためのアゴニスト性TrkB結合分子
出願人ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
代理人弁理士法人 津国
主分類C07K 16/40 20060101AFI20250116BHJP(有機化学)
要約【課題】アゴニスト性TrkBバインダーの有効性を改善するための方法を提供する。
【解決手段】アゴニスト性TrkBバインダーは、軽鎖可変ドメイン(VL)及び重鎖可変ドメイン(VH)を含有し、(i)アゴニスト性TrkBバインダーのVL及びVHにより第1の一本鎖可変フラグメント(scFv)を生成することと、(ii)工程(i)のアゴニスト性TrkBバインダーの同じかもしくは実質的に同じVL及びVH又は異なるアゴニスト性TrkBバインダーのVL及びVHにより第2のscFvを生成することと、(iii)第1及び第2のscFvをTrkB結合分子内に含ませることであって、TrkB結合分子は、工程(i)及び(ii)からの少なくとも2つのアゴニスト性TrkB結合scFvを含み、ここで、TrkB結合分子は、アゴニスト性TrkBバインダーの有効性と比較して、より高い有効性を有する、方法とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
2つのscFvを含むか又はそれらからなり、
ここで、各scFvは、TrkBに特異的に結合する、
TrkB結合分子。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
scFv同士が、ヒンジ領域又はリンカーを介して連結している、請求項1記載のTrkB結合分子。
【請求項3】
TrkB結合分子が、Fc-scFv、scFv-Fc、(scFv’)2又はscFv-CH

のフォーマットにある、請求項1記載のTrkB結合分子。
【請求項4】
Ig分子をさらに含む、請求項1記載のTrkB結合分子。
【請求項5】
Ig分子が、モノクローナル抗体、ヒトモノクローナル抗体、ヒト化モノクローナル抗体、キメラ抗体、抗体のフラグメント、例えば、Fc、Fv、Fab、Fab’もしくはF(ab’)2フラグメント、一本鎖抗体、例えば、一本鎖可変フラグメント(scFv)、小モデュラー免疫薬(SMIP)、ドメイン抗体、ナノボディ又はダイアボディである、請求項4記載のTrkB結合分子。
【請求項6】
各scFvが、Ig分子の重鎖のC末端に融合している、請求項4又は5記載のTrkB結合分子。
【請求項7】
各scFvが、Ig分子の重鎖のN末端に融合している、請求項4又は5記載のTrkB結合分子。
【請求項8】
Ig分子が、IgG、F(ab)又はF(ab’)2である、請求項4記載のTrkB結合分子。
【請求項9】
Ig分子が、Fc領域を含むか又はそれからなる、請求項4記載のTrkB結合分子。
【請求項10】
各scFvが、ペプチドリンカー、好ましくは、約4~20個のアミノ酸の長さを有するペプチドリンカーによりIg分子に融合している、請求項4記載のTrkB結合分子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、アゴニスト性TrkB結合分子、アゴニスト性TrkB結合分子を改善するための方法、アゴニスト性TrkB結合分子を製造し又は生成するための方法、医薬におけるその使用、それを含む医薬組成物並びに例えば、眼の疾患の治療及び/又は予防のための薬剤としてそれを使用する方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【0002】
発明の背景
トロポミオシンレセプターキナーゼB(TrkB)は、チロシンレセプターキナーゼB又はBDNF/NT-3増殖因子レセプター又は神経栄養チロシンキナーゼレセプター2型としても公知であり、ヒトにおいてNTRK2遺伝子(Genbank ID:4915)によりコードされるタンパク質である。TrkBは脳由来神経栄養因子(BDNF)についてのレセプターである。
【0003】
神経栄養チロシンキナーゼレセプターB(TrkB;遺伝子記号:NTRK2)は、網膜ニューロン及びグリア細胞に発現する。正常な網膜では、TrkBシグナル伝達は、細胞ストレスに対抗し、細胞生存を促進する。病気にかかった眼、例えば、糖尿病性網膜症又は地図状萎縮においては、視力障害及び視力喪失を引き起こす網膜ニューロン及びグリア細胞の喪失及び機能障害が生じる。ベースレベルを上回るTrkBシグナル伝達の活性化(糖尿病性網膜症では低下する)により、ニューロン及びグリア細胞の喪失及び機能障害が打ち消され、このため、視覚機能を改善することができる。さらに、TrkB活性化は、病気にかかった眼において失われたシナプス結合を再生し、それにより、視覚機能の回復を促進する可能性を有する。リガンドが結合すると、TrkBは、ホモ二量体化し、続けて、自己リン酸化する。リン酸化部位(Y516、Y702、Y706、Y707又はY817)に応じて、種々のシグナル伝達経路が活性化され、軸索/神経突起伸長を誘引し、シナプス可塑性を向上させ又は細胞生存を増加させる別個の重複シグナル伝達カスケードを制御するPLCγ1又はAKT及びERKの異なるサブフォームの活性を含む。
【0004】
アゴニスト性抗TrkB抗体は、US第20100196390号及び同第20100150914号に記載されており、それらには、例えば、シャルコー-マリー-トゥース病又は糖尿病の処置における使用が提唱されている。
【0005】
しかしながら、TrkB経路を活性化するのに使用することができ、それにより、例えば、神経変性障害及び精神障害の治療的介入におけるそれらの使用が可能となる、新規でより有効なアゴニスト分子が依然として明らかに必要とされている。
【0006】
発明の概要
本発明は、本発明のTrkB結合分子におけるTrkB結合部位(2つのscFv)の設計がTrkB結合及び活性化の最適な立体形成を明らかに支持するという驚くべき知見に基づいている。本発明は、2つのscFvを含むか又はそれらからなり、ここで、各scFvがTrkBに特異的に結合し、両方ともTrkBアゴニストとして作用する、TrkB結合分子を対象とする。理論に拘束されることを望むものではないが、本発明者らは、TrkB結合分子内で2つのscFvを組み合わせることにより、観察された完全なTrkBアゴニスト活性をもたらす最適な立体形成が達成されると考えている。
【0007】
第1の態様では、本発明は、2つのscFvを含むか又はそれらからなり、ここで、各scFvがTrkBに特異的に結合する、TrkB結合分子に関する。
【0008】
第1の態様に関する実施態様では、scFv同士が、ヒンジ領域又はリンカーを介して連結している。
【0009】
第1の態様に関する実施態様では、TrkB結合分子は、Fc-scFv、scFv-Fc、(scFv’)2又はscFv-CH

のフォーマットにある。
【0010】
第1の態様に関する実施態様又はその実施態様のいずれかにおいては、TrkB結合分子は、Ig分子をさらに含む。さらに、この実施態様に関して、Ig分子は、モノクローナル抗体、ヒトモノクローナル抗体、ヒト化モノクローナル抗体、キメラ抗体、抗体のフラグメント、例えば、Fc、Fv、Fab、Fab’もしくはF(ab’)2フラグメント、一本鎖抗体、例えば、一本鎖可変フラグメント(scFv)、小モデュラー免疫薬(SMIP)、ドメイン抗体、ナノボディ又はダイアボディである。さらに、これらの実施態様に関して、各scFvは、Ig分子の重鎖のC末端に融合している。さらに、これらの実施態様に関して、各scFvは、Ig分子の重鎖のN末端に融合している。さらに、これらの実施態様に関して、Ig分子は、IgG、F(ab)又はF(ab’)2である。さらに、これらの実施態様に関して、Ig分子は、Fc領域を含むか又はそれからなる。さらに関連する実施態様では、各scFvは、ペプチドリンカー、好ましくは、約4~20個のアミノ酸の長さを有するペプチドリンカーによりIg分子に融合している。
(【0011】以降は省略されています)

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