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公開番号
2025011237
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-23
出願番号
2024178873,2022110620
出願日
2024-10-11,2017-04-20
発明の名称
DPP3の定量方法および治療方法
出願人
4ティーン4 ファーマシューティカルズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12Q
1/37 20060101AFI20250116BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】壊死性の経過を伴うか壊死性の経過に関連する被験者の疾患または状態を診断する方法を提供する。
【解決手段】体液試料中の活性DPP3を定量する。
【選択図】図2A
特許請求の範囲
【請求項1】
壊死性の経過を伴うか壊死性の経過に関連する被験者の疾患または状態を診断する方法であって、
前記被験者の体液試料中のDPP3総量を定量し、かつ/または活性DPP3の量を定量することと、
定量された前記DPP3総量または活性DPP3の量を所定の閾値と比較することとを含み、
定量された前記量が前記所定の閾値を超える場合、前記被験者は壊死性の経過を伴うか壊死性の経過に関連する疾患または状態を有すると診断される、方法。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記DPP3総量または活性DPP3の量は濃度の単位で定量される、請求項1に記載の壊死性の経過を伴うか壊死性の経過に関連する被験者の疾患または状態を診断する方法。
【請求項3】
前記試料は全血、血清、血漿を含む群から選択される、請求項1または2に記載の壊死性の経過を伴うか壊死性の経過に関連する被験者の疾患または状態を診断する方法。
【請求項4】
前記疾患は、心不全、慢性心不全、急性心不全(AHF)、心筋梗塞(MI)、卒中、肝不全、熱傷、外傷、重症感染症(微生物、ウイルス(たとえば後天性免疫不全症候群(AIDS)、寄生虫(たとえばマラリア))、全身性炎症反応症候群(SIRS)または敗血症、がん、急性腎障害(AKI)、中枢神経系(CNS)障害(たとえば発作、神経変性疾患)、自己免疫疾患および血管疾患(たとえば川崎症候群)、ならびに低血圧症を含む群から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の壊死性の経過を伴うか壊死性の経過に関連する被験者の疾患または状態を診断する方法。
【請求項5】
前記DPP3総量および/または活性DPP3の量は前記被験者の体液試料中で定量され、かつ
前記試料を全長DPP3に特異的に結合する捕捉結合剤に接触させる工程と、
前記捕捉結合剤に結合したDPP3を分離する工程と、
前記分離済みDPP3にDPP3の基質を添加する工程と、
DPP3の基質の転化率を測定し定量することにより前記活性DPP3を定量する工程と
を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の壊死性の経過を伴うか壊死性の経過に関連する被験者の疾患または状態を診断する方法。
【請求項6】
前記捕捉結合剤は抗体、抗体断片、または非IgG足場の群から選択されてもよい、請求項5に記載の壊死性の経過を伴うか壊死性の経過に関連する被験者の疾患または状態を診断する方法。
【請求項7】
前記捕捉結合剤は抗体である、請求項5または6に記載の壊死性の経過を伴うか壊死性の経過に関連する被験者の疾患または状態を診断する方法。
【請求項8】
前記捕捉結合剤は表面に固定化される、請求項5~7のいずれか一項に記載の壊死性の経過を伴うか壊死性の経過に関連する被験者の疾患または状態を診断する方法。
【請求項9】
前記分離工程は、前記試料のうち前記捕捉結合剤に結合していない成分を捕捉済みDPP3から除去する洗浄工程である、請求項5~8のいずれか一項に記載の壊死性の経過を伴うか壊死性の経過に関連する被験者の疾患または状態を診断する方法。
【請求項10】
DPP3基質の転化は、蛍光発生基質(たとえばArg-Arg-βNA、Arg-Arg-AMC)の蛍光、発色基質の色変化、アミノルシフェリンに結合された基質(Promega Protease-Glo(商標)Assay)の発光、質量分析、HPLC/FPLC(逆相クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー)、薄層クロマトグラフィー、キャピラリーゾーン電気泳動、ゲル電気泳動後に活性染色(固定された活性DPP3)またはウェスタンブロット(切断産物)を行うことを含む群から選択される方法で検出される、請求項5~9のいずれか一項に記載の壊死性の経過を伴うか壊死性の経過に関連する被験者の疾患または状態を診断する方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、体液試料中の活性DPP3を定量する方法、体液試料中の活性DPP3を定量する検定またはキット、壊死性の経過を伴うか壊死性の経過に関連する被験者の疾患または状態を診断する方法、および前記疾患を治療する方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
ジペプチジルペプチダーゼ3(ジペプチジルアミノペプチダーゼIII、ジペプチジルアリールアミダーゼIII、ジペプチジルペプチダーゼIII、エンケファリナーゼBまたは赤血球アンギオテンシナーゼとしても知られており、省略名はDPP3、DPPIII)は、エンケファリンやアンギオテンシンなどの生理活性ペプチドからジペプチドを除去するメタロペプチダーゼである。
【0003】
DPP3は1967年にEllisとNuenkeにより、精製ウシ脳下垂体前葉抽出物で最初に同定され、その活性が測定された。EC3.4.14.4として登録されているこの酵素は約83kDaの分子量を有し、原核生物および真核生物で高度に保存されている(Prajapati & Chauhan 2011)。そのヒト変異体のアミノ酸配列を配列番号1に示す。ジペプチジルペプチダーゼIIIは遍在的に発現される主に細胞質のペプチダーゼである。シグナル配列が存在しないにもかかわらず、膜での活性がいくつかの研究で報告されている(Lee & Snyder 1982)。
【0004】
DPP3はM49ペプチダーゼファミリーに属する亜鉛依存性エキソペプチダーゼであり、様々な組成の3、4個~10個のアミノ酸のオリゴペプチドに対して広い基質特異性を有し、プロリンの後を切断することもできる。DPP3は、その基質(アンギオテンシンII、III、IV;LeuエンケファリンおよびMetエンケファリン;エンドモルフィン1および2など)のN末端からジペプチドを加水分解することが知られている。メタロペプチダーゼであるDPP3はpH8.0~9.0で最適な活性を有し、Co
2+
およびMg
2+
のような二価の金属イオンの添加によって活性化できる。DPP3の構造解析により、基質結合および加水分解に重要な以下のアミノ酸Glu316、Tyr318、Asp366、Asn391、Asn394、His568、Arg572、Arg577、Lys666、およびArg669と共に触媒モチーフHELLGH(hDPP3、450~455)およびEECRAE(hDPP3、507~512)が明らかになった(Prajapati & Chauhan 2011およびKumar et al. 2016;番号はヒトDPP3の配列を示す(配列番号1を参照のこと))。基質結合および加水分解に関与するすべての既知のアミノ酸または配列領域を考慮すると、ヒトDPP3の活性部位は、アミノ酸316~669の間の領域と定義できる。
【0005】
DPP3の活性は、様々な一般的なプロテアーゼ阻害剤(たとえば、PMSF、TPCK)、スルフヒドリル試薬(たとえば、pHMB、DTNB)、および金属キレート剤(EDTA、o-フェナントロリン)で非特異的に阻害できる(Abramic et al. 2000)。
【0006】
DPP3活性は様々な種類の化合物で特異的に阻害できる:内在性DPP3阻害物質はスピノルフィンというペプチドである。数種の合成スピノルフィン誘導体(たとえばチノルフィン)が生成されており、様々な程度でDPP3活性を阻害することが示されている(Yamamoto et al. 2000)。公開されている他のDPP3のペプチド阻害剤はプロピオキサチンAおよびB(US4804676)、ならびにプロピオキサチンA類似体(Inaoka et al. 1988)である。
【0007】
DPP3は、フルオスタチン類およびベンズイミダゾール誘導体などの小分子によっても阻害できる。フルオスタチンAおよびBはストレプトミセス属の種(Streptomyces sp.)TA-3391で産生される抗生物質で、毒性はなく、DPP3活性を強く阻害する。これまでに20種の様々なベンズイミダゾール誘導体が合成され公開されている(Agic et al. 2007;Rastija et al. 2015)が、そのうち2種類の化合物1’および4’が最も強い阻害効果を示す(Agic et al. 2007)。DPP3阻害剤の完全な一覧については表2を参照のこと。
【0008】
細胞生理学におけるDPP3の正確な生物学的機能はわかっていないが、最近の知見は、タンパク質代謝だけでなく血圧制御、疼痛調節および炎症過程でも役割を果たすと示している(Prajapati & Chauhan 2011)。
【0009】
DPP3はいくつかの文献(いずれも細胞内DPP3について記載)で有望なバイオマーカーであることが示されている。卵巣および子宮内膜腫瘍のホモジネートでDPP3活性が上昇することが示されている。DPP3活性は、これらの腫瘍の重症度/悪性度とともにさらに増加する(Simaga et al. 1998, 2003)。膠芽腫細胞株の免疫組織学検査およびウエスタンブロット分析もDPP3レベルの上昇を示した(Singh et al. 2014)。
【0010】
細胞内または膜DPP3は、有望な動脈リスクマーカー(US2011008805)およびリウマチ様関節症のマーカーであることも提唱されている(US2006177886)。特許出願WO2005106486は、細胞表面または細胞表面内にDPP3が遍在的に発現することから、DPP3の発現やあらゆる種類の疾患の診断マーカーとしての活性、ならびに治療剤としてのDPP3について記載している。EP1498480は、DPP3を含む加水分解酵素の潜在的な診断・治療用途について記載している。
(【0011】以降は省略されています)
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